SUZUKA 1000km

鈴鹿1000km 無限×童夢Pリリース

1999 28th International Pokka 10000km

             無限×童夢NSX
        真夏の1000kmで初出場、初優勝を飾る!

○開催日 :1999年 8月21(土)~22日(日)
○開催地 :三重県 鈴鹿サーキット(コース全長:5.86403km)
○決勝レース:171周(約1002.75km)
○天 候 :予選日/雨後晴れ決勝日/晴れ
○コースコンディション:予選日/ウェット→ドライ決勝日/ドライ
○気温:予選日/27.9℃決勝日/29.9℃(15時)
○観客数:35,000人(決勝日/主催者発表)

 1966年に第1回が開催された伝統の真夏のスポーツカーレース、鈴鹿1000km
が今年も「1999年第28回インターナショナルポッカ1000km」として、8月21~
22日の両日、三重県鈴鹿サーキットにおいて開催された。
 全日本GT選手権シリーズで活躍する無限×童夢プロジェクトのホンダ
NSX勢は、昨年に引き続き鈴鹿サーキットの開催支援及びチームからの出場
要請を受け、本年は2チームが参戦することとなった。参戦チームは、無限×
童夢プロジェクトから「無限×童夢NSX」、チーム国光 with MOONCRAFTから
「RAYBRIG NSX」の2チームで、ドライバーは1000kmの長丁場を考慮し、無限
×童夢NSXは中子修/道上龍の2選手に金石勝智選手が加入、RAYBRIG NSXは高
橋国光監督兼選手と/飯田章選手に土屋武士選手が加わりそれぞれ3名のドラ
イバーで、1000kmを戦うこととなった。
 21日(土)の公式予選では、ドライコンディションとなった予選第2回で
RAYBRIG NSXの飯田選手が見事にポールポジションを獲得。無限×童夢NSXは道
上選手が予選2位を獲得し、NSXはフロントローを独占し、決勝レースに期
待を持たせた。
 22日(日)の決勝レースは、2番手スタートから序盤トップに上がり、その後
一度もその座を明け渡すことなく独走した無限×童夢NSXが、1000kmを制覇し
初出場で初優勝を飾った。
 ポールポジションからスタートしたRAYBRIG NSXは、序盤トラブルで最後尾
にまで遅れたが、驚異の追い上げを見せ第4位入賞を果たした。

 本大会出場に当たり無限×童夢プロジェクトでは、全日本GT選手権シリー
ズへ参戦しているマシンのハンディウェイトを降ろしたのみで鈴鹿に送り出し
た。
 金曜日のフリー走行は、時折雨の降る不安定な天候の下行われたが、午前、
午後、そして18時10分からのナイトセッションとも、2台のNSXは積極的に
走り込み3セッションともベストタイムを獲得。一日を通してのベストタイム
はともに2分03秒5(チーム計測/非公式)で、他チームを一歩抜きん出で、翌
日からの予選、決勝に期待を持たせた。

○公式予選第1回[8月21日(土) 13:00~14:00 出走:27台]
 前日からの不安定な天候は続き、公式予選第1回がスタートする直前から激
しい雨となりコースは見る見るうちにウェットコンディションとなったが、ス
ケジュールはオンタイムのまま進行され定刻の13時、予選第1回は開始され
た。
 ホンダNSXの2チームはしばらく様子を見ていたが、12分過ぎに無限×童
夢NSXは道上選手、RAYBRIG NSXは飯田選手がハンドルを握り、コースインして
いった。降りしきる雨の中レインタイヤでアタックを行った両者は、RAYBRIG 
NSXが2分23秒180でトップタイムをマーク。無限×童夢NSXが2分23秒995で2
番手につけた。その後、それぞれドライバーを代わり予選通過基準タイムをク
リアした予選第1回終盤の残り時間10分頃、雨が幾分小振りとなったため、両
チームともタイヤを浅溝のレインタイヤとし、エースアタッカーのドライブで
コースインしていった。
 他チームも一斉にアタックに入り込み合うコース上で無限×童夢NSXのハン
ドルを握る道上選手は、2分20秒937とトップタイムをマーク。さらにアタッ
クを続けチェッカーフラッグの振られる最終ラップ、ただ一人2分20秒を切る
2分19秒898をマークして見事に暫定のポールポジションを手中に収めた。
 RAYBRIG NSXの飯田選手も懸命のアタックを見せたが、トラフィックの切れ
間を見つけられず、2分22秒075に止まり2番手となった。

○公式予選第2回[8月21日(土) 16:00~17:00 出走:27台]
 予選第1回の終了を待っていたかの様に雨は上がり、インターバルの間に
コースはドライコンディションとなり、公式予選は仕切り直しとなった。
 定刻通り開始された第2回でも、ホンダNSXの2チームはすぐにはスター
トせず、コンディションとタイミングを計ってピットで待機していた。予選開
始後30分頃、2チームはそれぞれ道上選手と飯田選手のハンドルでコースイン。
激しいポールポジション争いが開始された。
 2分4秒台の激しい攻防が繰り返される中、RAYBRIG NSXの飯田選手が2分
3秒068をマーク。ピットでそれを見た道上選手が再度コースインし、アタッ
クラップに入ったその時、ヘアピンコーナー先の200Rでクラッシュしたマシン
がコースを塞ぎ、赤旗が掲示され予選は一時中断となり、道上選手の渾身のア
タックも中断となってしまった。
 6分ほどで予選は再スタートとなり、残り5分の激しいポールポジション争
いが開始された。道上選手が駆る無限×童夢NSXの直後に飯田選手のRAYBRIG 
NSXがつけ、2台による激しい争いとなった。道上選手は懸命のアタックを見
せたが、2分3秒645とRAYBRIG NSXに僅かにとどかず、RAYBRIG NSXの飯田選
手も2分3秒336と自身のタイムにとどかず、2周の激しいアタック合戦は
チェッカーフラッグにより終了となった。

 この結果、ポールポジションは、RAYBRIG NSX。無限×童夢NSXは第2位とな
り、揃ってフロントローからのスタートとなり、翌日の決勝レースに期待を持
たせた。

○決勝レース[8月22日(日) 13時05分スタート 171周 出走:29
台]
 前日までの不安定な天候は回復し、真夏の暑い日差しの中、定刻通りに
フォーメーションラップがスタート、13時5分、1000kmの決勝レースの幕が
切って落とされた。
 全車きれいにスタートを切り第1コーナーをクリア、ほぼ予選順位通りに第
1コーナーをクリアしていった。
 飯田選手がスタートドライバーとしてハンドルを握るRAYBRIG NSXは、1周
目早くも2番手の無限×童夢NSXに2.514秒の差を付けグランドスタンド前に
戻ってきた。トップを快走する飯田選手は、早くも2周目に本レースのファス
テストラップ2分5秒364をマークしながら快調に飛ばしていったが、7周目
に急激にスローダウン、2/3周をスロー走行しピットイン。メカニックが飛び
つき調べたところバッテリーのショートと判明、バッテリーケースを修正し
コースに戻ったが、7周の遅れとなり最後尾となってしまった。
 スタートから2番手につけていた道上選手の駆る無限×童夢NSXは、RAYBRIG 
NSXが遅れた後トップをキープし、10周目には2番手に9.704秒の差を付けてい
た。その後もぐんぐん差を広げ33周目にルーチンのピットイン、ドライバーを
金石勝智選手に替わりコースに復帰していった。ハンドルを預かった金石選手
もコンスタントに走行し、徐々に後続との差を開いていった。
 序盤のトラブルで最後尾から追い上げるRAYBRIG NSXは、2分6秒台をマー
クしながら懸命に追走し、32周目にルーチンのピットインした時には15番手に
まで取り戻していた。飯田選手から替わった土屋武士選手は、金曜日のフリー
走行で初めて乗ったマシンにもかかわらず2分8秒台をマークしながらコンス
タントに走行し、徐々に順位を取り戻していった。
 65周目、土屋選手のRAYBRIG NSXは8番手でルーチンのピットイン。高橋国
光監督兼選手に替わりさらなる上位を目指してコースインしていった。続いて
68周目トップを独走する無限×童夢NSXが2度目のルーチンのピットイン、中
子修選手がハンドルを握りコースに戻ったが、この時点で2番手に1周の差を
付けた独走状態に持ち込んでいた。
 土屋選手からハンドルを受け取った高橋監督兼選手は、2分7秒台のタイム
をマークしながら前車を追走し、75周目7番手、78周目には6番手にまでポジ
ションを回復していた。さらに2分7秒694のタイムをマークしながらもコン
スタントに走行を続ける高橋監督兼選手は、100周目に3度目のルーチンの
ピットイン。土屋選手がドライブする予定であったが飯田選手に替わりピット
アウトしていった。続いて103周目、無限×童夢NSXの中子選手がピットイン。
ドライバーを道上選手に替わりコースインしていった。
 RAYBRIG NSXの飯田選手は猛追を開始、2分6秒台からさらには2分5秒478
をマークしながら前車を追い、110周目には4番手にまで復帰、さらに上位を
目指し激走を重ねていった。無限×童夢NSXの道上選手は2分8秒台でコンス
タントに走行し、トップをキープ。盤石の独走態勢を固めていった。
 136周目、RAYBRIG NSXがルーチンのピットイン。最後のドライバーを土屋選
手に託しコースに復帰。3番手を目指す土屋選手も2分6秒台をマークしなが
ら追走を開始していった。続いて137周目に無限×童夢NSXがルーチンのピット
イン。金石選手がハンドルを握りピットアウトしていった。
 18時18分、コントロールタワーにライトオンが掲示され、長かった1000km
レースもいよいよ終盤を迎えた。
 無限×童夢NSXのファイナルドライバーの金石選手は、後続との差を考慮し
たコンスタント走行に徹し、19時23分、171周目のチェッカーフラッグを独走
のトップで受け、見事に初出場初優勝を飾った。
 RAYBRIG NSXは、3人のドライバーがそれぞれ懸命の走りを見せ前車を追っ
たが、序盤に負った7周差は大きく、結局3位と同ラップ、トップから4周遅
れの第4位でチェッカーフラッグを受けた。

○優勝 熊倉淳一監督(無限×童夢NSX)のコメント「予選、決勝レースとも、
当初から考えていた作戦通りに進めてきました。スープラ勢が'99年型を持っ
てくると予想していたので、厳しいレースになるかと思っていましたが、'98
モデルだったので、NSX同士の争いとなりましたね。我々は、1000kmは初め
てですが、最初のドライバー交代で燃費の最終確認をして、後は作戦通りに進
めることができました。気温30度を超す真夏の1000kmレースで、耐久レース初
優勝を飾ったことで、NSXの優れた耐久性を証明できたと思いますし、我々
もレーシングチームとして一つのステップを越え成長できたと思います。今
シーズンのNSXでのレースは、JGTC残り2戦となりましたが、この優勝
を弾みに頑張りますので、これからも応援よろしくお願いします。」

○優勝 中子 修選手(無限×童夢NSX)のコメント「RAYBRIG NSXが早々に後退
してしまったので、後は余裕のレースでした。マシンは、最後の金石君の時に
クールスーツが作動しなくなったこと以外には、何も問題はなかったし、唯一
の不満は僕がチェッカーを受けたかったが、できなかったことくらいです
ね。」

○優勝 道上 龍選手(無限×童夢NSX)のコメント「今季初優勝を1000kmとい
う耐久レースで飾ることができて、本当に嬉しく思っています。クルマもノン
トラブルで走りきることができましたし、チームのスタッフに感謝しています。
NSX同士のトップ争いだと思ってスタートしましたが、RAYBRIG NSXの方が
セッティングが決まっていて、我々はややオーバーステアだったこともあり、
序盤は離されてしました。でもトラブルで後退してしまった後は一気に気楽に
なり、その後は作戦通りにレースを運ぶことができました。」

○優勝 金石勝智選手(無限×童夢NSX)のコメント「今回僕は第3ドライバー
として、初めて無限チームに加入しての参戦でしたが、みんな暖かく迎えてく
れて、全く異和感なく普段通りにレースができましたし、優勝のお手伝いをす
ることができて、しかもチェッカーフラッグも受けさせてもらいましたし、こ
んなに嬉しいことはありません。唯一の問題は、最後に乗ったときに、クール
スーツが作動しなくなり、走っているときにはそれほど感じませんでしたが、
ゴールした後どっと疲れたこと位です。」

資料提供:無限×童夢プロジェクト

       *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685@nifty.ne.jp) ***



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