SUPER GT in KYUSHU 300kmは16日、大分県のオートポリスで決勝レースを行い、ポールポジションからスタートしたGT500クラスのARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組)が2位以下を1分以上離す素晴らしい走りでぶっちぎりの優勝を決めた。GT300クラスは、RECKLESS MR-S(佐々木孝太/山野哲也組)が激しい争いを制し、逆転優勝を決めた。
午後になるとオートポリス上空はさらに晴れ上がり、雲ひとつない好天となった。1コーナーから最終コーナーにかけての強風も弱まり、気温もぐんぐん上昇。秋空のもと絶好のレース日和で決勝スタートを迎えた。気温は17度、路面温度は32度。
午後2時、予定通りフォーメーションラップが始まった。全車1周を回ってローリングスタート。トップで1コーナーに飛び込んだのはポールシッターの#8 ARTA NSX。2位に#22 モチュール ピットワークZ。3位#25 ECLIPSE ADVAN スープラ、4位#12 カルソニック インパルZ#100。5位#3 G'ZOX・HASEMI・Z、6位#18 TAKATA童夢NSX。#100 RAGRIG NSXが#38 ZENTセルモスープラに押し出されてスピン。
1周を回って#8 ARTA NSXは2位以下を2.6秒離して早くも逃げにかかる。3周目、1コーナーで#62 WILLCOM ADVAN VEMAC350Rと#13 エンドレスアドバンZが絡んでコースアウト。#62 VEMACはピットインして修復後ピットアウト。
7周目、第1ヘアピンで#37 OPEN INTERFACE TOM'S SUPRAがコースアウトして激しくクラッシュこの場でリタイヤした。また、スタート時、#100 NSXとの接触で#38 SUPURAにドライブスルーペナルティが課された。
トップを走る#8 NSXは、10周目に2位との差を7.1秒、15周目には9.8秒。18周目4位につけていた#3 G'ZOX・HASEMI・Zが#25 ECLIPSE ADVAN スープラをパスして3位に上がる。
上位陣で真っ先にピットインしたのは23周終わっての#6 エッソウルトラフロースープラ。この後、#32が24周、#36、#1、#38が26周でピットンして給油、ドライバー交代をした。
トップを走る#8 NSXは2位以下を18秒離し29周を回ってピットイン。ドライバーをラルフ・ファーマンから伊藤大輔に交代し5位でピットアウトした。上位陣がほぼドライバー交代をすると、#8 NSXは、2位以下を20秒以上離し悠々とトップに立った。
#8 NSXはその後も快調にレースをリード。結局終わってみれば、2位以下を1分以上離しぶっちぎりの優勝を決めた。
2位でレースをスタートした#22 Zは、徐々にポジションを下げ、ドライバー交代後7位あたりを走行。他車のトラブルなどで4位に上がると、レース終盤前を走る日産勢の#3 Z、#12 Zとの順位入れ替えにより、結局2位でゴールした。3位は#3 Z、4位に#12 Zと日産勢が2~4位を占めた。
GT300勢の争いは熾烈を極めた。レース序盤からトップの#43 ARTA Garaiyaと#46 Dream Cube's ADVAN Zはテールトゥノーズ。ドライバー交代後は、この争いに#30 RECKLESS MR-S、#0 EBBRO M-TEC NSX、#19 ウェッズスポーツセリカ、#7 雨宮アスパラドリンクRX7が加わり6台でのトップ争い。レース終盤になると、#30 MR-Sが2位を走る#46 Zと、トップの#43 Garaiyaを捕らえトップに立ち逆転優勝した。2位には#43 Garaiya。3位には順位を上げてきた#19 セリカが入った。
#8 ARTA NSXはこれでポイントリーダーとなった。次の第8戦は最終戦。12月6日に鈴鹿サーキットで決勝が行われる。チャンピオンシップに向けてますます激しい争いが繰り広げられそうだ。
Text: Yoshinori OHNISHI (FMOTOR) / Photo: Keiichiro TAKESHITA