JAF Grand Prix | SUPER GT

SGT:特別戦富士スプリントカップ JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430、第1レースは怒濤の追い上げで平中克幸が今季初優勝! 第2レースも田中哲也が連勝、有終の美を飾った (JIMGAINER)

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  • JAF Grand Prix SUPER-GT & Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010
  • JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430
  • 観客動員数:予選日7,800 決勝土曜日:32,000人 決勝日曜日:33,000人
  • 第1RACE:Dr:Katsuyuki HIRANAKA:予選:3位・決勝:優勝
  • 第2RACE:Dr:Tetsuya TANAKA:予選:4位・決勝:優勝
2010年11月12日(Fri)

 20年ぶりに復活したJAFグランプリは、SUPER-GTとフォーミュラーニッポンの国内最高峰のレースが一度に開催され、シリーズポイントも関係なく、普段の耐久レースの形をとらず、2人のドライバーがそれぞれに予選を行い、それぞれが22周の決勝を走るスプリントレースの形式で行われる。普段の練習走行と違い、50分間という短い時間内でのセットアップを行わなくてはいけない。

 フォーミュラーニッポンとダブルエントリーをしている平中克幸は、土曜日に決勝レースが行われる第1レースに、田中哲也は日曜日決勝レースが行われる第2レースに出走する。

 まず田中から走行を開始する。思うようにセットが決まらない。ウイングを調整したりするも、タイムが伸びない。14ラップ計測し平中と交代。平中もなかなかタイムアップ出来ずそのまま17番手で練習走行は終了した。

 午後14時05分からまず第1レースを走行する平中が予選を開始。平中はすでにフォーミュラーニッポンの予選が終了しており、身体のウォームアップは万全。ユーズドのタイヤでもう一度セットを確認し、ニュータイヤでアタックを開始した。周回毎にタイムアップしていく。6周目にトップタイムを計測するが、No.43 Garaiya高木真一がタイムアップし2番手に。その後No.74カローラ国本雄資が0.46秒上回り3番手に。そのままチェッカーが降られ、平中は3番手のグリッドか確定した。

 500クラスの第1レースの予選を挟み、第2レースを走る田中が走行を開始。フロントタイヤの暖まりが若干遅いため、フロントタイヤのみニュータイヤでアタックを開始。2LAP走行し、リアタイヤもニュータイヤに替え、再びタイムアップを図る。平中と同じように周回毎にタイムをあげていき、7LAP目に4番手のタイムを計測。その後タイムアップすることは無かったが、4番手のグリッドが決定した。

Tetsuya TANAKA Comment
 朝の状態から考えれば、予選結果は良かったと思いますが、可もなく不可もなくといった感じでした。なんかまとめ上げられず、タイミングも合いませんでした。それが少し良くなっても、ポールタイムには届かなかったと思います。決勝に向けてはまぁまぁ良いグリッドに付けたと思いますが、まだまだ課題も残っていますね。
Katsuyuki HIRANAKA Comment
 予選は思ってた以上のパフォーマンスが出せました。明日のレースも十分に優勝を狙える位置からのスタートなので、しっかりとレースをやって、最高の結果でシーズンを締めくくりたいですね。
2010年11月13日(sat)

gt_jaf_jg_02.jpg  この日は11時よりオープニングパレードや、SUPER-GT、フォーミュラーニッポンに出場している全ての車両とF4、ヴィッツの数台の車両がグリッドに並ぶオールグリッドウォークが開催され、普段と全く違ったお祭り的な決勝日の始まりとなった。

 第1レースは、フォーミュラーニッポンの第1レースの終了後、20分のインターバルを経て、薄曇りの中14時にフォーメーションラップが開始された。第1レースを戦うのは平中。平中はすでにフォーミュラーニッポンで22周の周回を終えての決勝レースとなる。

 普段はローリングスタート方式で行うが、今回はスタンディングスタートで行われる。全車グリッドに収まり、5つある赤いランプが1つずつ点灯し、5つ全てが点灯し一斉に消えた瞬間がスタートの合図となる。そのタイミングが難しく、もともとそのスタンディングスタート用のクラッチではないため、非常に緊張感のあるスタートとなった。

 3番手からの平中はフォーメーションラップだけでは、タイヤが暖まりきらずスタートで出遅れてしまい、1コーナーまでに後方集団に飲み込まれてしまう。1周目のコントロールタワーを通過したときには、12番手まで後退。またしても今期初の表彰台は遠のいたかのように思われた。

 しかし、タイヤが暖まり始めた4周目に、No31カローラ松浦孝亮をパス。5周目にはNo.25ポルシェ都築晶裕もパス。ここから平中の猛追が始まる。

 7周目にはNo.87ランボルギーニ阪本祐也とNo.3Z星野一樹の2台をパス。この頃から毎周全車のトップタイムを計測。1人異次元の速さを見せつけていた。9周目にはNo.33ポルシェが縁石をまたぎ、コースオフしかけて居るところを一気に3台を抜き5番手まで復帰。

 10周目にはスピードの落ちたNo.43Garaiya高木真一を楽々パス。12周目にはNo.9ポルシェ安岡秀徒もかわし、予選の順位まで復帰してきた。残るは2台。4秒近くあった2番手との差も、周回毎に詰めていく。18周目のコカコーラコーナーでアウトから行くと見せかけて、インを刺し2番手に。トップを走るNo.66アストマーティン吉本大樹を追いかける。ストレートの速いNo.66は今までのように簡単に抜けない。

 しかし、白熱したバトルを繰り返した20周目の1コーナのアウトから並びかけた平中は、コカコーラまでのストレートでサイド・バイ・サイドの攻防を繰り返し、外に押し出されかけながらも、なんとかスピンせずに持ちこたえ、100Rでとうとう1番手のポジションを獲得。そのまま2位以下を引き離し、1秒以上のマージンを築いたまま、今期初の表彰台を優勝という形で終えることが出来た。

Katsuyuki HIRANAKA Comment
 最高です!!シーズン中は凄く苦労して、思うような結果を出すことが出来ずに、フラストレーションが溜まっていたのですが、今回のスプリントカップで結果を出すことが出来て、1年間を通して、タイヤ開発や車を進歩させるためにやってきたことが、間違ってなかったと証明出来ました。本当にうれしいです。チームスタッフも素晴らしい車を作ってくれて、タイヤも凄く良かったので、感謝しております。
2010年11月14日(sun)

gt_jaf_jg_03.jpg  日曜日の決勝日も11時からオープニングセレモニーが行われ、選手やチームスタッフがコース上に並び選手宣誓を西軍キャプテン脇坂寿一、東軍キャプテン本山哲が行い、航空自衛隊「飛行開発実験団」によるデモフライトも行われ、FUJIスプリントカップに華を添えていた。

 昨日に引き続きフォーメーションラップ開始は14時から。田中も久しぶりのスタンディングスタートだったが、無難にスタートをきる。

 しかし、昨日の平中と同じようにポジションを落として1コーナーに進入していく。1周目のコントロールタワーを通過するときは6番手で通過。

 しかし、トップを走る2台がフライングスタートと判定され、ペナルティを課せられ後退。4周目に4番手をキープ。昨日の平中と同様にラップタイムはどんどんアップしていく。

 前をいくNo.25ポルシェ土屋武士に追いつくが、ストレートの速いポルシェをなかなか攻略出来ないでいた。しかし、11周目の1コーナーをアウトから攻め、コカコーラコーナーで前に出て3番手を獲得。前を行くフェアレディーZ2台を追いかける。

 5秒以上開いていた2番手No.46Z横溝直輝に16周目には1秒以内に追いつき、17周目の1コーナーでは№46とNo.3Z柳田真孝の間に割って入り、2番手をゲット。

 続く18周目の1コーナーでもNo.3をパスし、とうとう1番手に躍り出る。そこからは後続車を引き離し、1.6秒のマージンを保ったまま昨日続いて1番目にチェッカーを受けた。連勝を飾ったことに於いて、JAF GURAND PRIX FUJI SPRINT CUP 2010 GT300クラスの総合優勝を獲得した。

Tetsuya TANAKA Comment
 スタート直後は思った以上のポジションで行けたことと、途中からは昨日の平中選手のペースがあったので、安心して走れました。ただ土屋選手が速かったので抜くのに手こずりましたが、本当に完璧なレース運びが出来ました。最後に良い形で締めることが出来たので、本当に良かったです。でも正直疲れました。

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Text & Photo: JIMGAINER


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