GTアソシエイション(GTA)は11月9日、スーパーGT最終戦決勝日を迎えた富士スピードウェイで定例記者会見を行った。
今回の会見では、今シーズンの総括や、来年に向けてのモバイルサイトの取り組みのほか、
GT300で導入が検討されている統一シャシーの概要ににも話が及ぶこととなった。
この統一シャシーは、現行車両とほぼ同等の性能を発揮するパイプフレームの車体で、ホイールベース、トレッド、
アップライトなどが共通とされ、そこに市販車に似せたボディカウルを被せる。そこに3リッター程度のエンジンがミッドシップマウントされ、
ほぼ現在のIS350に近いものであるという。
GTAでは現在、各チームにアンケートを行っており、そこでの要望が大きければメーカーに話をしていきたいとしており、
できれば今年中にはエンジン供給について目処をつけたいとしている。
ただしこれはGT300をワンメイク化しようというものではなく、現行車両と並行して導入されるとのこと。
車両の老朽化などで入れ替えを必要としたときに、より低コストな選択肢を用意したいとの思いからだ。
GTAではこれは2010年から導入していきたいという。
坂東正明代表のコメント
「(今年の総括)自分にとっては11月が来るのが早すぎる感じで、法人化して最初の一年は学ぶことの多すぎる一年でした。
評価としては50点くらいかな。性能調整のあり方に関して、タイトルが最終戦までもつれ込んだのは良かった点ですが、岡山までの展開とか、
お客さんにわかりにくくなってしまったことなどがありましたから。今後は多くの方からの意見を採りいれ、
より判りやすいルール作りをしていきます。異種格闘技戦という現在のGTの根底を覆すことなく調整していきます。
(統一シャシーの件)ワンメイクではありません。現行の車両が老朽化するなどで、入れ替えが必要になったときに、
コストの下がるやり方がないかということで考えました。パイプフレームにホイールベース、トレッドとアップライトを共通として、
ここにできれば2社のエンジンを載せたい。IS350のようなイメージですね。メーカーとはまだ話をしていませんが、
チームと話して声が大きくなれば、メーカーに離しにいこうと思っています。2010年から使用できればいいなと考えていますが、
現行車と並行で、一つのアイディアとして導入したいということです」
秋田史取締役のコメント
「これまでGTAで行ってきたプロモーションを法人化後も継続してきました。
この11月12月でそれを再評価して来年の予算配分をやっていきます。
今回から始めたモバイルサイトを来年は積極的にやっていこうと思っています。インターネットと合わせて力を入れていきます。
また、以前から申し上げています『拡大のスパイラル』を今後も続けていきます。
現在は認知度向上ということでテレビに力を入れていますが、
お客さんの来場の促進や満足度の向上にももっと何か出来ないか考えているところです」
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI