●レース名:1997年全日本F3選手権第8戦 もてぎ ●サーキット名:ツインリンクもてぎ/4.801379×19Laps (※スタートやり直しの為、1周減算) ●開催日:9月27日~28日 ●天候:27日(予選日)/晴れ 観客 1万5000人(主催者発表) 28日(決勝日)/晴れ 観客 3万3300人(主催者発表) #64西翼 新生サーキット「ツインリンクもてぎ」で粘り強く走り、10位完走! #65山口大陸 予選で自己最高ポジションを獲得するが、決勝では痛恨のリタイヤ。 1997年全日本F3選手権は、今回は、栃木県に新しく誕生した「ツインリンク もてぎ」に舞台を移しての開催となり、シーズン大詰めの第8戦を迎えた。 レース・ウィークは、F3ドライバーの誰もが初めての走行となる木曜日、恒例の 練習走行で幕を開けた。練習走行は、木曜日、金曜日と設定されており、トータルの 練習走行時間は合計5時間に及んだ。また、走行コンディションは木曜日がドライ、 金曜日がウェットとなり、ドライバー達にとってはツインリングもてぎの全てのコン ディションを習熟できる内容の濃いものになっている。 この練習走行において、#64西翼選手は、金曜日の雨の中、3番手のタイムを マークするなど雨に強いところを見せる。 一方の、#65山口大陸選手は、これまでの選手権参戦では、後方のポジションに 甘んじていることが多かったが、全ドライバーがコースの走行ノウハウが全くのイ コール・コンディションで走行を開始することになった今回のもてぎでは、中段位置 のポジションを獲得できており、両選手ともまずまずの仕上がりを見せて公式予選へ と挑むことになっていた。 土曜日の予選日のコースコンディションは、前日までの雨も上がってドライ。 午前中に設定された40分間の公式練習を経て、それぞれドライ・セッティングの 調整を終えた各ドライバーは、いよいよ30分間の公式予選に臨むことになる。 西、山口両選手は、予選セッション開始と同時にコースイン。順調に周回を重ね、 最終的なセッティングの微調整のために予選開始約15分後、まずは山口選手がピッ トイン。規定によって許されている前後各1本づつのスペアタイヤを左側に投入し、 更なるポジションアップに挑んだ。続いて西選手がピットイン、山口選手と同様に新 品タイヤを左側に投入しようとするが、西選手はピットインの数周前からクラッチト ラブルが発生し始めており、なかなかタイムアップできないとレポート。しかし、予 選規定時間内にはクラッチの修復は不能のため、とりあえず左タイヤを新品に交換し て、再度コースインする。 クラッチ不調のため、スタートすらままならないマシンをなだめながら予選アタッ クを続行するも、トラブルを抱えたままの走行ではタイムアップはやはり難しく、結 局西選手は15番手の予選順位に甘んじてしまうことになる。 一方、順調にタイムアタックを続けた#65山口選手は、自己最高予選順位の13 番手で予選を終えた。なお、ポール・ポジションは、ここ、もてぎのレースでドライ バーズタイトル獲得を狙う#7トム・コロネル選手が獲得した。 明けて決勝日。初秋のさわやかな晴天のもと、定刻通り、フォーメーションラップ が開始された。しかし、自己グリッドに着く際にエンジンをストールさせてしまった 選手がいたため、スタート進行は赤旗掲示として、中断となる。トラブル車両を排除 し、再スタート進行となったが、2回目のスタート進行はスムーズに進んで、西、山 口両選手は、無事1コーナーに進入。無事に1周目を終えるが、山口選手は2周目、 後方から追い上げてきた車と競いながら第2コーナーに進入するが、ここでバランス を崩して痛恨のスピン。そのままコースアウトしてグラベルに捕まり、レースを終え てしまうことになる。 一方の西選手は、7周目に10番手まで順位を上げ、12周目にはベストラップを マークして順調に走行を続ける。その後、レースは追い抜きポイントが少ないコース レイアウトのために順位に変動が起きないという膠着状態で進行。前走車のミスを待 つという粘り強い走りを見せていた西選手だが、前方を走る#4ミカエル・サンタビ ルタ選手にまでは届かず、10位でチェッカーを受けることになる。 レースはポール・ポジションからスタートした#7コロネル選手が一度も首位の座 を譲ることなくゴールして優勝、同時に97年度の全日本F3選手権チャンピオンを 確定させた。 ■佐藤浩二(SRS-F主任講師)のコメント 「西選手は、予選でのトラブルが不運でした。山口選手は、徐々に成長を見せてはい るもののまだまだです。残り2戦の奮起に期待します。」 ●次戦は、10月18日~19日、静岡県、富士スピードウェイで開催されます。