ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP 1997 GT INSIDE REPORT Round 5 CP MINE GT RACE 29 Sep. '97 Preview Report プレビューレポート FMOTOR4版 -------------------------------------------------------------------------- '97GTC第5戦 CP MINE GTレース サード・スープラ、チャンピオンへの天王山 ZEXELスカイラインとカストロール・トムス・スープラの逆襲はあるか!? チーム・タイサンよりダッチバイパーが参戦予定 '97全日本GT選手権も残すところあと2戦となった。こうなってくると俄然注目さ れるのが、シリーズ・チャンピオンの行方だろう。第4戦富士でNo.39デンソーサー ドスープラGTが2勝目を挙げ、影山正美が獲得ポイント63でランキング・トップに 進出。2位に甘んじたNo.36カストロール・トムス・スープラのクルム/デ・ラ・ロ サ組が、16ポイント差でそれに続く2番手。第3戦までトップをキープしていたNo.2 ZEXELスカイラインの鈴木亜久里は、序盤の接触で大きく遅れたためなんと9位 で、1ポイントしか獲得できずに一気に3番手に後退。正美とのポイント差も17ポイ ントと開いてしまった。この後に続くのは、No.37カストロール・トムス・スープラ の関谷正徳/鈴木利男組(42ポイント)とNo.3ユニシアジェックススカイラインの 長谷見昌弘/田中哲也組(33ポイント)だが、ポイント差は大きく開いてしまった。 この数字からいえば、チャンピオン争いは上位3チームのドライバーに絞られたと 言っていいだろう。 第5戦MINEで、No.39デンソーサードスープラGTが優勝してしまえば、チャンピオ ンが決まってしまう。だが70kgのウエイトハンデを背負い、さらには同チームのシ ャシーはシーズン前のテストから使われている97年型の1号車なため、シャシーの 疲労もかなり溜まっている。これはテクニカル・セクションの続くMINEではかなり のハンデとなる。したがって、同チームは勝つことより確実にポイントを稼いで、 最終戦をより楽に闘えるようにする事に主眼を置くことが予想される。 これに対して、No.2 ZEXELとNo.36カストロールはもう優勝しなければ、最終戦で No.39と対等に闘えない。そして、この2チーム共に勝つ実力は十分なだけに、予選 から凄まじいアタックを見せてくれると思われる。特にNo.2 ZEXELを中心としたス カイライン勢は、このところスープラ勢にしてやられているだけに、スカイライン の泣き所であるトップ・スピードが大きく響かないMINEは巻き返しを見せるには最 良の条件を持つ。 早くも97年のフォーミュラ・ニッポンのチャンピオンを決め、来季はF1とも噂さ れるNo.36のデ・ラ・ロサに対して、元F1ドライバーのNo.2、亜久里/コマス組の プライドを賭けた対決も気になるところだ。 だが、この上位陣に引き替え、背負うものなく思いっきり走れるのがNSXの2台 だろう。NAエンジン、ミドシップ・シャシーを持つNSXは、テクニカルなMINEに最 も向いたマシンといえる。ここまでマイナートラブルに泣いているが、その実力は スカイライン、スープラに負けないものを持っていることは、ここで説明するまで もないだろう。したがって、No.18 avex童夢無限NSXとNo.100 RAYBRIG NSXが大穴 というより、実は本命なのかもしれない。 そして、今回またもやニュー・マシンの登場が予定されている。No.34のチーム ・タイサンがこれまでのポルシェ911GT2から、ダッヂ・バイパーにチェンジして登 場する。既にル・マン24時間や鈴鹿1000kmでも活躍し、そのパフォーマンスは十分 証明されているだけに、初登場ながら波乱を巻き起こす可能性もある。待望のニ ュー・マシンを得て、土屋圭市、松田秀士の両ドライバーの活躍も目を離してはい けない。 チャンピオンはどっちだ?! RS☆Rシルビアvsタイサンポルシェ、宿命の対決 好調フェラーリは表彰台の頂点を狙う 一方、GT300クラスのシリーズチャンピオン争いは、ディフェンディング・チャ ンプのNo.26タイサンスターカードRSRとNo.19 RS☆Rシルビアの2チームに絞られ たと言っていいだろう。第4戦までで双方の獲得ポイントは、共に62と全く同じ だ。したがって、残り2戦で相手より1つでも前でゴールした方が栄冠を得ること になるだろう。したがって、レースの勝ち負けよりもお互いをマークしての駆け引 きが行われることなりそうだ。 さて、第5戦MINEでは果たしてどちらが有利だろうか。No.26タイサンは、昨年こ こで勝利を挙げてチャンピオンを確定している。その時は、規定最大の100kgという ウエイトハンデを背負っていた。それから考えれば、現在のハンデは70kg。しか も、ライバルNo.19RS☆Rはそれより重い80kgだ。とは言え、No.26の新田守男は「10 kgの差なんて無いに等しい。向こうは毎戦ポテンシャルが上がっているし。それよ りもミスしないこと。それが大事です」と慎重な構えだ。それというのも、昨年、 ライバルだったNo.910ナインテンポルシェは、他車のスピンに巻き込まれてリタイ アを喫し、その結果が彼を有利にしたのも確かだからだ。 さて、この2台を追いかける大穴と目されていたNo.25つちやMR2は残念ながら、 チームの事情から今回は欠場となった。しかし、彼らが見せたパフォーマンスから MR2がポルシェRSRやシルビアに劣っていないことを証明している。それだけに、毎 戦いい走りを見せながら結果を残せないNo.6ワイズBPダンロップMR2に期待をしたい ところだ。また、同じKRAFTチームからエントリーしているNo.60No.6ワイズBPダン ロップ キャバリエにも注目したい。 そして、忘れてはならないのがNo,27 TEAM FCJフェラーリだろう。毎戦トラブル を抱えながらしぶとく走り抜き、ついに第4戦富士では2位表彰台を手に入れた。 徐々に熟成や対策も進み、次には最も高い位置を得ることも考えられる。また、今 季は3ローターにパワーアップし、好パフォーマンスを見せながら、トラブルに泣 いているNo.7 RE雨宮SuperG RX7も侮れない。この他、No.910ナインテン、No.71シ グマテックのポルシェもウエイトハンデなしだけに、勝つ可能性は高いといえる。 どちらにせよ、抜きにくいテクニカル・コースのMINEだけに、いつにもましてGT300 はテール・トゥ・ノーズの激戦となることは間違えないだろう。 Report by GTインサイドレポート班 '97全日本GT選手権 予想エントリーリスト(9月20日現在) 第5戦 CP MINE GTレース大会 CP MINE サーキット(10/4,5) [GT500]18台 No. マシン ドライバー エントラント ハンデ ---------------------------------------------------------------------------- 2 ZEXELスカイライン 鈴木亜久里/エリック・コマス NISMO 30kg 3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘/田中哲也 ハセミ・モータースポーツ 4 ダンロップポルシェ 金海辰彦/駒 光武 SUZUKI BANKIN 5 5ZIGEN SUPRA 田嶋栄一/光貞秀俊 TEAM 5ZIGEN 8 POWER CRAFT SUPRA トム・クリステンセン/長坂尚樹 POWER CRAFT 12 カルソニックスカイライン 星野一義/本山 哲 HOSHINO RACING 13 エンドレスアドバンGTR 木下みつひろ/藤村満男 エンドレススポーツ 18 avex童夢無限NSX 黒澤琢弥/山本勝巳 無限+童夢PROJECT 30 綜合警備 PORSCHE 山田洋二/茂木和男 TEAM TAKE ONE 34 STPタイサンアドバンバイパー 土屋圭市/松田秀士 TEAM TAISAN with ADVAN 36 カストロール・トムス・スープラ ミハエル・クルム/ペドロ・デ・ラ・ロサ TOYOTA Castrol TEAM 60kg 37 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳/鈴木利男 TOYOTA Castrol TEAM 20kg 38 カストロール・セルモ・スープラ 竹内浩典/金石勝智 TOYOTA Castrol TEAM 39 デンソーサードスープラGT 影山正美/谷川達也 TOYOTA TEAM SARD 70kg 88 JLOC ディアブロGTR 和田孝夫/和田 久 JALOC CORSA 100 RAYBRIG NSX 高橋国光/飯田 章 チーム国光 with MOONCRAFT 510 RH CERUMO SUPRA ベルトラン・ガショー/ポール・ベルモンド RYOWA HOUSE Pacific TEAM CERUMO 556 KURE R33 影山正彦/近藤真彦 NISMO [GT300] 17台 6 ワイズダンロップBP MR-2 加藤寛規/藤田孝博 KRAFT 7 RE雨宮SuperG RX7 山路慎一/松本晴彦 RE雨宮レーシング 16 YB BMW 318iクーペ 関根基司/藤島敏也 Team Power Magic 19 RS☆Rシルビア 織戸 学/福山英朗 RS-Rレーシングwith BANDOH 80kg 20 アイ・オート GAB ポルシェ 高橋健二/須賀宏明 アイ・オートレーシングチーム 21 ダンロップ-BP-BMW 一ツ山幹雄/水野文則 HITOTSUYAMA RACING 26 タイサンスターカードRSR 鈴木恵一/新田守男 TEAM TAISAN Jr. 70kg 27 TEAM FCJ フェラーリ 太田哲也/アンダース・オロフソン TEAM FERRARI CULB of JAPAN 20kg 28 TEAM FCJ フェラーリ 山崎正弘/杉山正巳 TEAM FERRARI CULB of JAPAN 51 コブラポルシェ 池谷勝則/石原将光 コブラレーシングチーム 60 ワイズダンロップBP キャバリエ 佐藤久実/田中 実 KRAFT 70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三/小宮延雄 チーム外国屋 71 シグマテック911 星野 薫/城内政樹 シグマテックレーシングチーム 72 WAKO'S BMW M3 牧口規雄/浅見 武 牧口エンジニアリング 81 ダイシンシルビア 大八木信行/木下隆之 TEAM DAISHIN 91 バーディークラブ・MR-2 松永雅博/三原じゅん子 ファーストレーシングチーム 910 ナインテンポルシェ 袖山誠一/玉本秀幸 910 RACING *上記のエントリーリストはGTインサイドレポート班の取材によるまとめです。 参加チーム、ドライバーは変更されることがあります。 ☆タイムスケジュール 10月3日(金)練習走行日 練習走行1回目 9:25-10:25 練習走行2回目 11:10-12:10 練習走行3回目 13:15-14:15 練習走行4回目 15:00-16:00 10月4日(土)予選日 EP71/AE86予選 9:00~ 9:15 ザウルスJr.予選 9:30~ 9:45 ☆GT予選1回目 10:05~11:05 FJ1600予選 11:25~11:40 Fトヨタ予選 11:55~12:10 シビック予選 12:50~13:05 EP71/AE86決勝 13:30~14:00(10Laps) ☆GT予選2回目 14:15~15:15 ザウルスJr.決勝 15:45~16:20(10Laps) 10月5日(日)決勝日 GTフリー走行 8:40~ 9:10 FJ1600決勝 9:40~10:15(12Laps) Fトヨタ決勝 10:30~11:10(15Laps) シビック決勝 11:25~11:55(10Laps) ピットウォーク 12:10~13:00 GTコースイン 13:30~ GT決勝(78Laps) 14:00~16:10(予定) ☆観戦チケットのご案内 各種前売り券、好評発売中!! 前 売 券:●大人4,500円(2日間有効) 決勝当日券:●大人5,500円 ●中・小学生 無料 パドックパス:●7,000円(入場料別) 駐車料金:●4輪1,000円 ●2輪500円(当日のみ有効) チケット発売所 チケットぴあ(03-5237-9999)/チケットセゾン(03-5990-9999)/ CNプレイガイド(03-5802-9999)/ファミリーマート/ローソン(中国地区)他 お問い合わせ セントラルパークMINEサーキット(TEL:08375-8-0321 FAX:08375-8-0323) ☆TV放映 10月10日(金/祝) 11:30~12:45 テレビ東京系全国6局ネット 放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/ テレビせとうち/ティー・エックス・エヌ九州 以上 GTアソシエイション事務局 GTインサイドレポート班 古屋 知幸 = QYB04322 =