2025年JAF筑波・富士スーパーFJ選手権シリーズ地方権第6戦決勝が9月14日(日)に筑波サーキットで行われ、ポールポジションからスタートの津田充輝(ファーストガレージ制動屋KKS2)がホールショットを奪うと、そのままトップを守り切り完勝。シリーズ3勝目を飾った。
18周もしくは30分で行われる決勝は午後3時12分にフォーメーションラップ開始。気温31.2度、路面温度37.6度のドライコンディションだ。ひところの猛暑ではなくなったがかなり蒸し暑い。11台がグリッドに整列してレーススタート。
フロントロウ2番手の酒井翔太(ファーストガレージKK-S2)の蹴り出しがよく、ポールシッターの津田に並びかけるように加速。津田はその酒井を牽制するように進路を左に寄せていき両車並んで第1コーナーへ向かう。酒井は第1コーナーで津田のアウトから大外刈りを狙うが津田がしっかりインを押さえてトップを守る。後方では4番グリッドから発進の相田有羽音(ZAP SPEED 10VED)の加速がややにぶく、5番手スタートの切替悠喜(ファーストガレージRSD制動屋KKS2)が第1コーナーでインを突いてS字を並走、第1ヘアピンへのブレーキングで相田の前に出る。それぞれのバトルの間で濵邊誠己(ELEVレーシングKKS2制動屋)がグリッド通りの3位のポジションをキープしている。
2台が出場しているジェントルマンクラスは6番手スタートからの蹴り出しが弱かった秋山健也(スーパーウインズKKS2)に対して8番グリッドの畠山退三(Hobbybase&zap-ED)が第1コーナーまでに前に出て7位畠山、8位秋山と入れ替わる。
オープニングラップを終えてトップは津田。しかし酒井が0.346秒と約3車長の差で続く。3位濵邊はそこから0.778秒の差。4位切替は5位相田を0.549秒差として6位内藤は相田に0.300秒に接近している。
2周目、津田は酒井を0.4秒近く上回るペースで0.731秒までギャップを拡げるが、酒井も粘って0.7秒の差を3周目、4周目と保持する。しかし5周目に津田は2段目に点火したように58秒691とそこまでのファステストラップを出して1.094秒まで間合いを拡げる。3位濵邊に対して4位切替が0.385秒と接近し、5位相田と6位内藤はそれぞれ単独走行になっている。7位畠山がトップに出たジェントルマンクラスの争いは秋山が0.5秒差まで接近してきた。
津田はペースを緩めず6周目1.304秒、7周目1.728秒と酒井との間にギャップを築いていく。酒井が59秒を切るか切らないかというペースなのに対して津田はコンスタントに58秒台で走行。7周目には58秒656、9周目に58秒627と立て続けにファステストラップを更新してリードを2.319秒まで拡げ独走態勢を固めつつある。3位濵邊は酒井と2.576秒差と離されつつもしっかりポジションを守って4位切替に0.907秒の差をつけている。
11周目、津田はペースを緩めることなく酒井の差は2.815秒。3位以降の順位も落ち着いてレースはやや膠着状態。13周目にも津田が58秒618のファステストラップを出して酒井と3.402秒差。その後も58秒台のペースを守って14周目3.626秒、15周目3.916秒と酒井を突き離すと16周目には本日のファステストラップ、58秒552を叩き出してそのまま18周を走り切りフィニッシュラインを通過。圧勝ともいえる展開で優勝を飾った。2位酒井は5.281秒差。3位濵邊はバトルこそなかったものの、ファイナルラップで自己ベストの58秒972をマークするなど最後まで集中力を切らさず表彰台の一角を守り切って前田代表の起用に応えた。以下4位切替、5位相田と続きレーシンスーツを新調した内藤が久しぶりで6位に入賞した。
ジェントルマンクラスは総合7位の畠山が優勝、総合8位の秋山がクラス2位となった。
これで津田はシリーズ3勝目。ポディウムでのふるまいにも風格が出てきた。シリースポイントを105点まで伸ばし2位の酒井77点とは28点の差がついたがシーズンは残り2戦。まだわからない。
筑波・富士シリーズ第7戦は約ひと月のインターバルで10月26日に筑波サーキットで開催される。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE











