全日本スーパーフォーミュラ選手権第10戦の予選が、10月11日、静岡県・富士スピードウェイで行われ、逆転チャンピオンを狙う牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が、ポールポジションを獲得した。
昨日の第9戦を終えてのランキングは、坪井(104.5p)、岩佐(90p)、太田(89p)、牧野(78p)、野尻(63.5p)、フェネストラズ(47p)。第10戦でチャンピオン候補が絞られることを考えると、パッシングが可能な富士とはいえ、予選のポイントも含め、スターティンググリッドの位置は大きな意味を持つ。
富士スピードウェイ上空は朝から厚い雲に覆われたものの、雨の心配はなさそうだ。夜半の雨で濡れていた路面も、予選開始時刻にはほぼドライとなった。
■Q1グループA
午前10時10分から始まったグループAの予選Q1では、まだ路面に所々濡れている部分があり、各ドライバーは慎重にタイヤを温めながらラップを重ねた。
最初に1分22秒台に入れたのは、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)。1分22秒759は、路面の状況を考えるとかなり速いタイムだ。これに続いたのが、1分22秒793をマークしたイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)。今やルーキーであることを忘れるほどの堂々たる走りを見せて、牧野に迫った。
22秒台をマークしたのはこの二人のみ。グループAは、完全に牧野vsフラガの構図となった。
3番手以下は、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)、阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)、大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)と、ここまでがQ2進出。
昨日の第9戦で優勝を飾ったサッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)は、途中100Rでコースオフしてリズムを崩し、アタックラップでも1コーナーでタイヤをロックさせてしまい、9位に沈んだ。
ザック・オサリバン(REALIZE Corporation KONDO SF23)は、電気系のトラブルでエンジンが始動せず、出走できなかった。
順位:牧野-フラガ-福住-阪口-岩佐-大嶋/高星-野中-フェネストラズ-Juju-オサリバン
■Q1 グループB
グループAより、路面コンディションがかなり改善されたが、それでも路面温度は低いため、各車じっくりとタイヤを温めてからアタックに入った。
このグループでもダンディライアンチームは早いアタックを仕掛け、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)が、最初に1分22秒651をマーク。
他のドライバーは、このタイムをターゲットに次々にアタックをするが、結局最後まで太田のタイムを破る者は現れず、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)が、揃って1分22秒7台のほぼ同タイムで続いた。
6番目でQ2に駒を進めたのは、フリー走行で好調だった小出峻(San-Ei Gen with B-Max SF23)。小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC SF23)を0.1秒差で退けた。
順位:太田-坪井-野尻-佐藤-大湯-小出/小高-三宅-山下-小林-ラスムッセン
■Q2
Q2への進出は、トムス1台、無限2台、ナカジマ2台、ダンディライアン2台、セルモ2台、KCMG1台、ルーキー1台、B-Max1台と、第9戦とはやや異なる顔ぶれとなった。
Q2でもポール争いを繰り広げたのは、Q1グループAの二人だった。
牧野が定石となった早目のアタックで、1分22秒123をマーク。その直後にチームメイトの太田が1分22秒263、岩佐が1分22秒291と迫るが、太田のタイムには届かず。
Q1の雪辱を果たしポールを奪いたいフラガが、渾身のアタックをするも1分22秒199と、100分の7秒足りずに、太田のポールポジションが決定した。
この結果、タイトルを争う五人は、PP牧野(81p)、3位太田(90p)、4位岩佐(90p)、5位野尻(63.5p)、7位坪井(104.5p)と、全員が上位グリッドを獲得した。
順位:牧野-フラガ-太田-岩佐-野尻-佐藤-坪井-大湯-小出-福住-阪口-大嶋
決勝は、本日、午後3時00分から41周で争われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Motorsports Forum



