2025年JAF地方選手権、スーパーFJ筑波・富士シリーズ第6戦は9月14日に筑波サーキットで開催された。11台のエントリーの中に今回初のS-FJレースを迎えた選手が2名いた。前日の練習走行の合間にショートインタビューを行った。
59号車「ファーストガレージKK-S2」をドライブする村上太晟(たいせい)はレース未体験だ。

――今までのモータースポーツ歴は?
「シミュレーターしかやったことがなくて、実車のレース経験はほぼ無いです」
――ここまでの習熟度合いは?
「今回がスーパーFJでの初レースとなるのですが、いろいろなチャレンジがまだ克服できてないので、練習で頑張っている最中です」
――練習はどのくらい積んだ? 「テスト走行を2、3回ぐらいやった程度ですね。スーパーFJが2日前で、まだ慣れていないです」
――シミュレータと実車の違いは感じる?
「シミュレータと実車の差はあまりなくて、加速度とかGフォースが一番大きな違いで、そこに慣れるところまでがシミュレータからの乗り換えのポイントで、まだまだですが、ちょっと慣れてきました」
――先月路面改修があったのだが?
「(補修があった)第1ヘアピンからダンロップコーナーの先までがよりグリップする感じで、急に変わるのでその差が掴めていないです」
――金曜日にウエット路面の経験もできた?
「かなり雨が降って、いろいろ新しいチャレンジが多いですね」
――今回のレースの目標は?
「まずはビリにならないことが目標です」

72号車「ELEVレーシングKKS2制動屋」の濵邊誠己(ハマベマサキ)18歳の高校生。フランスのSodiKart社のカートを導入している世界各地のSODI公認レンタルカートサーキット(日本国内には20か所以上)でのレースリザルトにより各国代表が選抜されて出場する「Sodi World Series」という国際大会に日本代表として出場の経験がある。

――今までのモータースポーツ歴は?
「基本レンタルカートのレースのみ出ていて、中学時代からジュニアクラスのレンタルカートの世界大会に出たりしていました。Sodiのカートを使ってレースをしている日本のサーキットシリーズがあって、そので年間のランキング上位に日本代表として出場の権利が与えられる仕組みです。自分は2018年、19年と2022年の3回ワールドシリーズに行っています。2019年は3位になって、それ以上は取れなかったですが、毎年いい経験をしながら戦績も残しつつやってきました。フォーミュラのレースは今回が初めてです」
――今何歳?
「6月に18歳になって自動車免許を取ったばかりです」
――練習はどのくらい積んだ?
「フォーミュラのドライブ自体は13歳の時にELEVさんで行っていた体験会に参加した所から始まっていて、筑波サーキットのジムカーナ場からコース1000、2000とずっとスポーツ走行で走ってきました。一応走行の経験はありますけれど、最後にレースに出たのが2022年の世界大会以来なので、ブランクがありますし、(フォーミュラのレースは)初めてで知らないことも多いですね。挑戦者の気持ちというのは忘れずに、やれることをやろうとは思っています」
――カートからの乗り換えは苦労しなかった?
「やっぱりカートの時にできた癖というものが悪い形で引き継がれた面もあって、そこを取り除くためにはちょっと苦労しました。今はもう何年もフォーミュラに乗ってきてはいるので、慣れてはきました」
――先月の路面改修により変化は気になった?
「路面がよくなった方向で、さほど苦労はしていないです」
――第1ヘアピンでいろんなラインを試していたが?
「ドライの時の正解はひとつなのでそこに合わせに行くのですが、雨の時はどのラインでどれぐらいグリップするのかというのはまだ(わからない)。昨日が雨の筑波2000の初走行だったので、まだ試し試しでやっています」
――今回のレースの目標は?
「目標はもちろん優勝ですが、謙虚に、ひとつでも上の順位で終わることを最低条件として、やって行こうと思います」
方やレンタルカートとはいえ世界大会を経験して13歳からフォーミュラをドライブ経験があり、一方はスーパーFJ初ドライブが数日前。と対照的ともいえる二人だが、初めての本格的なレース参戦にドキドクとワクワクが混じっているのは共通なようだ。インタビューの後のスポーツ走行では途中からの雨にも関わらず走り込みに励んでいた。よいレースを期待したい。

Photo: Asako SHIMA
