2025年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第4戦公式予選が6月29日(日)に富士スピードウエイで開催され、赤旗中断明けにトップタイムを出した箕浦稜己(MYST SEIDOYA KK-SII)が津田光輝(ファーストガレージ制動屋S2)に千分の12秒差でポールポジションを獲得した。
筑波/富士シリーズも中盤戦に差し掛かり、今年初の富士ラウンドを迎えた。シリーズに2大会しかない富士でのレースだが、今年は年末のS-FJ日本一決定戦がここ富士で開催されることもあって、シリーズを追う選手以外にも10名が参戦、計21台がエントリーした。
20分間の予選は午前8時コースオープン。各地で猛暑、熱帯夜が報じられているが高地の富士スピードウエイは気温24.6度と控えめ。しかし日差しはじりじりと強く、路面温度はかなり高そうだ。
各車ウオームアップを終えて計測3周目あたりからタイムアタックが本格化。まずは残り時間14分50秒に箕浦が1分52秒225でトップに出る。箕浦は鈴鹿/岡山シリーズからの遠征だ。すかさず筑波での第2戦/第3戦優勝で好調なポイントリーダー津田が51秒751といち早く51秒台に入れてトップに立つ。箕浦2番手で、以下3番手石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)52秒411、4番手YOSHIDA KODAI(T's TECHNO RF)52秒418、5番手中村ブンスーム(ファーストガレージKKSII)52秒464ともてぎ/SUGOシリーズを主戦場とする選手が続き、6番手には五十嵐文太郎(Drago CORSE)の52秒521。五十嵐はもてぎ/SUGOシリーズ、鈴鹿/岡山シリーズにも参戦中だ。
そして残り時間13分、各地のS-FJを転戦し、F4にも参戦している酒井翔太(ファーストガレージ制動屋S2)が52秒033で2番手浮上する。
このタイミングで赤旗が提示。五十嵐と板倉慎哉(AMORE with Racing F)がアドバンコーナーで接触。板倉がコースサイドに停止したことによるものだ。板倉も主戦場は鈴鹿/岡山シリーズだが富士にも毎年出てきている。
板倉の車両が移動されて、予選は残り時間6分40秒から再開。各車仕切り直しでタイムアタックのチャンスは2周程度しかない。
残り時間3分、箕浦が1分51秒233でトップに出る。YOSHIDAが51秒604で2番手につけ、津田は0.001秒だけ自己ベストを更新して3番手にドロップ。4番手五十嵐51秒901、5番手は赤旗前のベストタイムで酒井、6番手52秒075の石井と続く。今回6台がエントリーのジェントルマンクラスでは古里拓(FLEETレヴレーシングガレージ)が53秒149とジェントルマンクラスのコースレコードを出して総合10番手でトップにつける。
今回S-FJでのレースデビューを迎えた林零仁(KK-SII)は前日夕方のスポーツ走行でクラッシュ、リヤセクションをかなり損傷していたが、メカニックの懸命の修復で予選出走にこぎつけて、この段階で16番手。55秒012をマークしている。
残り時間1分20秒。津田が1分51秒245まで自己ベストを短縮して2番手に上がり吉田3番手。続いて残り30秒で酒井が51秒565をマークして3番手浮上。YOSHIDAは4番手にドロップしたところで20分が経過。
チェッカードフラッグが振られる中で最後のタイムアタックを続けていたのが酒井、石井、中村のファーストガレージ勢で、まず石井が51秒706を出して5番手に上がり、中村も51秒845で6番手へ。これで2台並んで3列目のグリッドを確保。一方五十嵐は7番手に陥落。酒井も51秒500とベストタイムを更新したがトップから0.267秒差の3番手変わらずで、YOSHIDAとセカンドロウに並ぶこととなった。そしてポールポジションは箕浦。2番手津田が0.012秒差でフロントロウから決勝を迎えることとなった。デビュー戦の林は1分53秒419まで自己ベストを短縮、マシンを修理してくれたメカニックに感謝しつつ13番手でレースをスタートすることとなった。
ジェントルマンクラスはレコードタイムの古里が総合12番手のクラストップ。クラス2位は総合15番手の山本龍(おさきにどうぞ☆KKS-II)同じくクラス3位は総合17番手の畠山退三(Hobby Base& zap-ED)というトップ3となった。
S-FJ筑波/富士第4戦決勝は午前11時ちょうどにスタート予定。遠来の箕浦がそのまま逃げるか、ファーストガレージ勢の逆襲がかそれともYOSHIDAが割って入るか。勝負のカギは富士特有のスリップストリームかもしれない。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE









