10月11日、全日本スーパーフォーミュラ選手権第6、7戦のフリー走行が、静岡県・富士スピードウェイで行われ、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)がトップタイムをマークした。
今シーズンもスケジュール的にはすでに終盤。とはいえ、今大会と最終大会(鈴鹿)は2レース制となり、9戦中4戦を残している。ここでの戦績次第ではタイトル争いが大きく動く可能性を秘めている。
現在のランキング上位は、2勝の野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)58p、同じく2勝の牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)53p、1勝の坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)43.5p。これに、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)39.5p、岩佐歩夢(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)35.5pが続いている。
また、前大会から参戦のニック・デ・フリース(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)も2大会目でどのような走りを見せるのかも注目だ。
秋の爽やかな天候の下、午後1時40分から行われたフリー走行は、ランキング上位の選手を中心に始まった。
1時間30分のフリー走行の序盤30分をリードしたのは野尻と坪井。開始まもなく野尻が1分24秒300のトップタイムをマークすると、これを15分経過時に坪井が1分24秒087で上回った。坪井はさらに24秒034まで縮めた。これに佐藤、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)が続いた。
開始30分を過ぎると、福住と小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)のKCMGコンビが、1分23秒791、23秒930と揃って24秒を切って、この時点でワンツーとなった。福住は7月の第4戦富士のレースで、ポールポジションからトップを快走しながらも、タイヤ交換でタイムロスし優勝を逃しているだけに、リベンジを果たしたいところだ。
開始45分には、佐藤が1分23秒654でトップに立ち、さらにタイムを縮める。山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)。牧野、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)も順当に23秒台に入れて3〜5番手に上がってきた。そして、急上昇してきたのが阪口晴南(VERTEX CERUMO・INGING SF23)。1分23秒724で2番手に浮上してきた。
開始1時間経過時のトップ10は、佐藤-阪口-福住-山下-牧野-太田-小林-坪井-山本-木村。
残り20分となって福住が1分23秒500でトップに立ち、さらに23秒464までタイムアップ。
残り10分を切ると、各チーム予選モードに入ってきた。
最初にアタックを行ったのは野尻。ここまで決勝想定のロングランを行っていたようだが、早めのアタックで1分23秒125をマークしてトップへ。この後、各ドライバーが続々とアタックをかけ、福住22秒910、岩佐22秒802、佐藤22秒769、牧野23秒035が、野尻のタイムを上回った。
最終的な順位は、佐藤-岩佐-福住-牧野-野尻ー山本-坪井-阪口-小林-小高-大湯-山下-国本-太田-木村-大津-デ・フリース-笹原-Juju-三宅-大嶋。
トップから1秒以内に13台がひしめく大混戦となった。Jujuはトップから1.6秒後れの19位。三宅、大嶋を上回った。
明日、第6戦の予選は、午前9時から行われる。早朝の路面コンディションをどう読むかが鍵になりうそうだ。
Text: Shigeru KITAMICHI