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第8戦もてぎ決勝 GT500クラスは36号車au TOM'S GR Supraが今季2勝目でシリーズ連覇に王手!!

GT500クラスで優勝した坪井翔/山下健太組(TGR TEAM au TOM\'S)

 2024オートバックス スーパーGT第8戦「もてぎGT300kmレース」の決勝が11月3日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、予選3位からスタートした36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が今季2勝目を挙げ、シリーズ2連覇に向けて大きく前進した。

(天候:晴れ 路面:ドライ 観客動員数:予選日12,300人/決勝日30,000人/大会総入場者数42,300人)

 第8戦決勝は午後1時にパレードラップを開始。栃木県警の白バイ5台、パトロールカー5台の先導で63周、300kmの戦いが始まった。公式予選は生憎の雨に見舞われたが、決勝日のもてぎは朝から好天に恵まれ、全車ドライタイヤを装着してスタートに臨んだ。スタート時の気温は22℃、路面温度は31℃だ

GT00クラスのスタートシーン

 スタートでトップに立ったのはポールポジションの伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)。2番手に松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)、3番手に坪井翔(au TOM'S GR Supra)と上位陣は予選通りの順位で1コーナーを通過した。

 伊沢は松下に対して2周で1秒099のリード。3周目には1.362秒とさらにリードを広げる。そこから1秒326遅れて坪井、石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)、関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)とスープラ勢が続く。

 伊沢は5周目までに1秒512のマージンを築くが、6周目に入ったところでGT300クラスの富田竜一郎(GAINER TANAX Z)がホームストレートでスローダウン、そのまま1コーナー手前のグリーンゾーンで止まったため、この日最初のフルコースイエロー(FCY)が宣言される。

 11号車は再スタートに成功したためFCYは7周目に解除となるが、ここでペースを落としてタイヤを冷やしたことが影響したか、8周目に伊沢は松下に追いつかれ、5コーナーでアウトからパスされてしまった。

 すると9周目に入ったところで菅波冬悟(HOPPY Schatz GR Supra GT)の右後輪が脱落するアクシデントが発生。25号車はそのままコースサイドにストップしてしまったため、ここで2度目のFCYが宣言されることに。

 FCYは10周目に解除となるが、ここで松下がFCYボタンをリリースするタイミングが遅るという痛恨のミスにより、90度コーナーで一気に64号車と36号車の先行を許してしまった。

 ここで2番手に浮上した36号車の坪井は続く11周目の5コーナーで64号車をも捉えてトップに躍り出ると、13周目には3秒368、15周目には6秒274と一気にリードを広げ、20周目には10秒171もの大差をつけることに成功する。

 その後方では64号車、8号車そして38号車がテール・トゥ・ノーズの接近戦を展開し、16周目の90度で38号車の石浦が8号車のインを刺して3番手、17周目のビクトリーコーナーでは64号車をも抜き去って2番手に上がってきていた。

 これにより4番手まで後退した松下だったが、21周目にはV字コーナーで64号車のインに飛び込んで3番手まで挽回する。

 22周目にはいると、38号車、8号車、16号車、24号車そして3号車が相次いでピットイン。これを合図に64号車、14号車、100号車、12号車、19号車、23号車が23周目、トップの36号車は24周目にピットインして山下健太に後半を託す。

 ここまでに大量リードを築いていたのが功を奏し、山下はトップのままでコースに復帰したばかりか、25周を終えた時点で13秒025のマージンを得ていた。さらに山下はそこから1分41秒〜42秒台のハイペースで周回を重ね35周目までに17秒372までリードを広げ、その後は1分43秒〜44秒台の安定したペースでその差を保ったまま周回を重ねていった。

 その後方では3番手の野尻智紀(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)が53周目の3コーナーで大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)のインをつき、2番手に浮上する。 

 大湯はその後も佐藤蓮(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16)の猛チャージを受けるが、巧みなライン取りとブロックで若い佐藤の攻撃を退ける。

 結局、レースは36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が後続に20秒513の大差をつけて63周を走り切り、開幕戦岡山以来の今季2勝目を挙げた。

 2位には8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が入り、最後まで16号車を抑え切った38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が3位で共に表彰台に登った。

 これによりポイントリーダーの坪井/山下組はドライバーズポイントを74に伸ばし、坪井とGR TEAM au TOM'Sはシリーズ2連覇をより確実なものとした。

 またこのレースを6位で終えた100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)は56ポイントでランキング2位、3位フィニッシュの石浦/大湯組は52ポイントでランキング3位に浮上。逆転タイトルの可能性を残して鈴鹿大会に臨むこととなった。

 次戦はいよいよシリーズ最後の戦い。第5戦鈴鹿大会は12月7〜8日に三重県の鈴鹿サーキットで行われる。初の12月決戦に勝利するのは果たしてどのチームなのだろうか。

GT500クラス優勝はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

GT500クラス決勝2位はARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)

GT500クラス決勝3位はKeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)

GT500クラスの表彰式:優勝した坪井翔/山下健太組(TGR TEAM au TOM\'S)

GT500クラスの表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE


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