全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第5戦の決勝が5月19日、大分県日田市のオートポリスで行われ、小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)がポール・トゥ・フィニッシュで今季初勝利を挙げた。
第5戦決勝は午前9時より14周で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。
ポールポジションの小出は前日の第4戦をユーズドタイヤで戦い、このレースでニュータイヤを投入する作戦。これが功を奏してスタートからトップに立って後続を引き離しにかかる。
一方、予選2番手の小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)はスタートで痛恨のストール。再始動には成功したものの一気に最後尾まで順位を落としてしまった。
この混乱に乗じて2位にジャンプアップしたのが6番手スタートの野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)。小出と同じくニュータイヤを履いた中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が3位で続く。
小出は1周目で0秒8、2周目には2秒598とリードを広げて早くも独走体制に持ち込む。その後ろでは野中と中村が接戦を展開していたが、7周目の1コーナーで中村がインに飛び込んで野中をオーバーテイク、2位に浮上して小出を追い上げにかかった。
7周を終えた時点でその差は5秒153だったが、8周目には中村が1分39秒712の自己ベストタイムを叩き出し、4秒931差に持ち込んだ。
さらにこの周の最終コーナーでマスタークラスの清水康弘(GNSY 324)がグラベルに飛び出したため、9周目からセーフティーカーが導入されて小出が築いたリードは失われてしまった。
セーフティーカーは10周終わりでピットイン。11周目からレースは再開となった。小出はそのままトップで1コーナーに飛び込んだが、中村も離されずに小出を追走、その差は11周終わって0秒774だ。
しかし小出峻は最後まで中村に付け入る隙を与えず、そのまま逃げ切って今季初勝利を挙げた。中村仁は0秒551差の2位。そして第4戦優勝の野中誠太が3位で2戦連続の表彰台を獲得している。
なお、最後尾から追い上げた小林は結局8位でレースを終えている。
第6戦決勝はこのあと午後0時35分より同じく14周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Kazuhiro NOINE