- 2024ドライバーズチャンピオン 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)
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「このタイトルを取りたくてずっとやってきて、ようやく取れたので嬉しいです。最高の気持ちです。今年はチーム移籍という大きな変化があったので、送り出してくれたセルモにも、受け入れてくれたトムスにも感謝しています。特にトムスは昨年のチャンピオンチームなので、今年取らないとどっちのチームに対しても微妙な思いをさせてしまいます。どちらのチームにも結果で恩返しするしかないと思っていたので、いつも以上に気合が入った一年でした。その年にしっかりチャンピオンを取れて本当に良かったなと思います」
「(スーパーフォーミュラは)同じクルマ、同じタイヤを使ってレースをして、ドライバー一人で操って走るという意味で、最速を決めるカテゴリーだと思うので、最速の称号が欲しかったし、ずっとそれが欲しかったです。スーパーGTではタイトルを取れましたが、スーパーフォーミュラでは取れてなかったので、悔しい気持ちがずっとありました。今年それを叶えることができて嬉しかったです」
「第4戦富士で勝ってから、ガラッと流れが変わったので、(奥様に)尻を叩かれたような気持ちです。今日終わった後も少し会いましたけども『なんで泣いてないの?』なんて言われて(笑)」
「最後まで牧野選手とチャンピオン争いをしましたが、牧野選手とは縁が深くて、2015年のFIA-F4のチャンピオン争いからずっとF3など、同じカテゴリーで戦うことが多かったし、スーパーGTでも2021年に争いました。結構深い縁があり、二人とももがきながら中々勝てない、中々チャンピオンが取れない。苦しいーシーズンが続いた中で、トップカテゴリーで二人でチャンピオン争いができる姿を9年前は想像もしていませんでした。今はメーカーを背負って戦っている立場ですが、こうやって最終戦まで鎬を削りながら戦えたことはドラマというか、僕に取っては感慨深いところがあります。彼がいたから僕も強くなれたし、そこは大きかったと思います」
「チャンピオンシップを取るには、悪い時でも前にいる。1点でも多くポイントを取ることが大事になってきます。チャンスの時に勝つのは当然として、ピンチの時にどう潜り抜けるかが大事になってきます。僕自身も、チームも含めてしっかりリスクマネージメントをしながら引く時は引くという駆け引きができていたと思います。トムスはチャンピオンチームなので、どんと構えているというか、そういう信頼があるので、それぞれのちょっとずつの積み重ねて取ってきたかなと思います」
「(将来について)まあF1乗りたいと言って乗れる世界でもありませんけど、もちろんチャンスがあれば掴みにいきたいとは思いますが、数日は余韻に浸らせてください」
Photo: Yoshinoiri OHNISHI