2022FIA-F4選手権シリーズ第13戦の決勝が11月5日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎで行われ、初めてのポールポジションからスタートした小林利徠斗(TGR-DC RSトムススピリットF4)がそのまま逃げ切って初優勝をものにした。
第13戦決勝は午後1時20分より13周で行われた。天候は晴れ。路面はドライ。日が高くなったことで気温、路面温度ともに上昇した中での戦いとなった。
スタートでトップに立ったのはポールシッターの小林。2位に小出峻(HFDP RACING TEAM)、3位に荒川鱗(TGR-DC RSトムススピリットF4)、そして三井優介(HFDP RACING TEAM)が4位と、ここまではスターティンググリッドの通りだ。その後方には予選7番手の岩澤優吾(BJ Racing F110)が上がってきた。
トップ4台はテール・トゥ・ノーズのまま2周を消化するが、3周目に入ると小林が徐々に後続を引き離し始める。
しかし4周目の90度コーナーで吉村渉(Media Do影山Racing F110)と佐藤巧望(HELM MOTORSPORTS F110)が接触するアクシデントが発生。吉村はすぐに走行を再開したが、佐藤のクルマがコースのイン側でストップしてしまったため、この日最初のセーフティーカー(SC)が導入される。
車両回収ののち、レースは7周目から再開されたが、8周目に入ったところで鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F110)とバトルをしていたHIROBON(アンダーレアキランドF110)がS字でストップ。これにより2度目のSCが入った。
コースマーシャルの迅速な回収作業もあり、レースは10周目から再開となる。残りは3周だ。
トップを快走する小林の後ろで小出と荒川が激しいバトルを展開。何度も並びかけようとする荒川だったが、小出も要所要所を押さえる走りで荒川を押さえ込む。
この間にトップの小林利徠斗は11周終了時点で1秒763のリードを築き上げ、その後も全く隙を見せずに13周を走り切りFIA-F4参戦初年度で見事初優勝をものにした。これまでレーシングカートしか経験してこなかった小林にとってはこれがフォーミュラ初優勝でもある。
2位は小出峻、3位に荒川鱗、三井優介が4位に終わったことで、ドライバーズポイントでは小出がトータル254、三井が234とその差が20ポイントに開いた。
2022シーズンの最終レース、第14戦決勝は6日の朝8時20分より13周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Katsuhiko KOBAYASHI