全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第16戦は17日、雨の中ツインリンクもてぎで決勝を行い、予選3位からスタートした佐藤蓮(TODA FIGHTEX)が優勝した。また、このレースで名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)が今シーズンのドライバーズチャンピオンを決めた。
フォーメーションラップは午前8時55分より始まった。夜半から降り続いてる雨のため路面はフルウェット。12台(うちマスタークラス3台)がウエットタイヤを履き、1周を回りグリッドに着いた。
好スタートを切ったのは予選3位の佐藤蓮(TODA FIGHTEX)。ポールポジションのジュリアーノ・アレジ(Deloitte. TOM'S 320)と予選3位の名取鉄平(Byoubugaura B-MAX Racing 320)の横をすり抜け、1コーナーまでにトップに立った。2位のアレジには3位の名取が1コーナーで並びかける。このままこの2台は併走するが、3コーナーでパスしようとした名取とアレジが接触。アレジと名取はマシンにダメージを負い、アレジは修復のためピットインした。
トップに立った佐藤は1周目に、手負いの2位名取を3秒1離して戻ってきた。3位には小高一斗(Kuoカローラ中京TOM'S 320)が、4位には三宅淳詞(MAX RACING 320)が、5位には河野駿佑(RS FINE K&N 320)が、6位には神晴也(B-MAX RACING TEAM)、7位には平良響(Kuoカローラ中京TOM'S 320)が続く。
6周目にはペースの上がらない2位名取を佐藤が12秒離したところで、名取にオープニングラップの接触によるドライビングスルーペナルティーが科された。名取は7周目にペナルティーを消化するが、フロントウィングが脱落しかけているためオレンジディスクも提示された。これで次周に名取は、再びウィング交換のためピットイン、大きく遅れ勝負権を失った。
8周目にはトップ佐藤は、2位に上がった小高を15秒離し独走状態。このまま14周を走り、今季5勝目を飾った。2位には小高が入った。
5位でレースを始めた河野は、3周目の5コーナーで三宅を攻略し4位。名取の脱落で繰り上がり、3位でレースを終えた。
4位には6周目に三宅を攻略した平良が、5位には神が、6位には三宅が入った。
ダメージのためピットで修復を行ったアレジは、2周遅れでレースに復帰したが、7周目にファステストラップをたたき出し1ポイントを獲得する意地を見せた。
10位でレースを終えた名取だったが、アレジが12位でファステストラップの1点しか獲得できなかったため、最終第17戦を残して、このレースで今シーズンのチャンピオンを獲得した。
マスタークラスは、ポールシッター今田信宏(JMS RACING with B-MAX)と、2位の植田正幸(MAX RACING RN 320)が接近戦を演じていたが、11周目に今田をパスした植田が優勝した。
第17戦決勝は本日17日、午後0時55分より20周で行われる。有終の美を飾るドライバーは誰になるか注目したい。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum