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SGT:第5戦SUGO公式予選 福住仁嶺の驚速アタックで#8ARTA NSX-GTが今季初ポール

2021オートバックス スーパーGT第5戦「SUGO GT 300kmレース」の公式予選が9月11日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、GT500クラスは#8野尻智紀/福住仁嶺組(ARTA NSX-GT)が今季初のポールポジションを獲得。GT300クラスは#61井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)が今季3度目のポールポジションを獲得した。

公式予選は午後2時30分よりノックアウト方式で行われた。この日の天候は曇りだが、そらはやや明るさを増し、雨の心配はなさそうだ。路面もドライだ。

予選Q1 GT500クラスは#39中山雄一がトップタイム

GT500クラスは午後3時3分より10分間の走行。上位8台がQ2に進出する。路面温度がやや低め、といった影響からか、今回は全車コースオープンとともにコースに飛び出し、精力的に周回を重ねていった。

今回はコース全長の短いレイアウトということもあり、ウォームアップ走行を2周行うか、3周行うかで判断が分かれる展開となった。

まずはウォームアップ2周でアタックに入った#17塚越広大(Astemo NSX-GT)が1'10.617を記録。これをウォームアップ3周の#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)が1'10.392で上回る。さらに#16笹原右京(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)が1'10.303で野尻を上回り、最後は#39中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1'10.275を叩き出し、トップでQ2進出を果たした。

2番手は#16笹原、3番手には終了間際に1'10.330を記録した#64大津弘樹(Modulo NSX-GT)がつけた。ナカジマレーシングは鈴鹿での大クラッシュからわずか3週間で64号車を修復、ここまでのレベルに仕上げてみせた。

以下、#8野尻智紀(ARTA NSX-GT)、#12平峰一貴(カルソニックIMPUL GT-R)、#38石浦宏明(ZENT CERUMO GR Supra)、#17塚越、#3千代勝正(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)がQ2に進出。

#37平川亮(KeePer TOM'S GR Supra)は8番手の千代にわずか0.063秒及ばず9番手、前回優勝の#23松田次生(MOTUL AUTECH GT-R)は44kgのサクセスウェイトが影響したか12番手、公式練習でトラブルに見舞われた#1牧野任祐(STANLEY NSX-GT)も10番手でQ1敗退となった。

GT300はAグループが午後2時30分から、Bグループは午後2時48分から10分間の走行で上位各7台がQ2に進出する。

Aグループは公式練習でクラッシュした#6Team LeMans Audi R8 LMSの修復が間に合わず、予選出走を断念。同様に#50柳田真孝(ARNAGE AMG GT3)も出走せず、当初の予定より2台少ない14台でのアタックとなった。

また#55高木真一(ARTA NSX GT3)が電気系の不具合により走り出してすぐにピットイン、終了間際にようやくコースに出て一発勝負のアタックを強いられることとなったが、それでも高木は1'18.576で4番手タイムを叩き出し、見事Q2に進出してみせる。

ここでトップタイムを記録したのは前戦鈴鹿に続いて代役参戦を務めることとなった#96小高一斗(K-tunes RC F GT3)で、ウォームアップ2周ののち1'18.389を叩き出してみせた。

2番手は#34道上龍(Yogibo NSX GT3)で1'18.505。こちらはウォームアップ3周でアタックに入っている。同様に#4片岡龍也(グッドスマイル初音ミクAMG)もウォームアップ3周で1'18.563を記録、3番手につけた。

一方、ランキング3位の蒲生尚弥(LEON PYRAMID AMG)は75kgのウェイトが効いたか9番手、同様に75kgの#11安田裕信(GAINER TANAX GT-R)は10番手でQ1敗退となった。

Bグループは#9ケイ・コッツォリーノ(PACIFIC NAC CARGUY Ferrari)が公式練習での接触から開始5分間走行禁止のペナルティを受けて出遅れる格好となったが、それでも1'18.331とまずまずのタイムで6番手につけ、Q2進出を果たした。

この組のトップタイムは#7荒聖治(Studie PLUS BMW)で、両グループ通じて唯一の1分17秒台となる1'17.895をウォームアップ3周ののちに叩き出している。

2番手には公式練習から好調な#61井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)が1'18.086で続き、#60吉本大樹(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)が1'18.146で3番手でQ2進出を果たした。

予選Q2 GT500は#8福住仁嶺が今季初、GT300は#61山内英輝が今季3度目のPP獲得

GT500クラスの予選Q2は午後3時41分より10分間で行われたが、各車残り8分あたりから徐々にコースインを開始し、Q1同様に2周または3周のウォームアップでタイムアタックに入る。

まずは#3平手晃平(CRAFTSPORTS MOTUL GT-R)が1'10.580を記録。続いて#64伊沢拓也(Modulo NSX-GT)が1'10.366で平手を上回るが、その直後に#8福住仁嶺(ARTA NSX-GT)がウォームアップ2周に続いて1'09.887と、このセッションで唯一の1分9秒台のタイムを叩き出してトップに立った。

続いて#12松下信治(カルソニックIMPUL GT-R)が1'10.243を記録、#16大湯都史樹(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)は1'10.049と9秒台まであと僅かに迫るが、福住はさらに2周目のアタックで1'09.226とさらにタイムアップ、他を圧倒する速さを見せつけ、#8野尻智紀/福住仁嶺組(ARTA NSX-GT)が今季初のポールポジションを獲得した。

2番手には#16笹原右京/大湯都史樹組(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)が続き、#12平峰一貴/松下信治組(カルソニックIMPUL GT-R)が今季ベストグリッドの3番手を獲得した。

GT300クラスは午後3時23分に走行を開始し、ウォームアップ2周で#60河野駿佑(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)が1'17.971を記録。

続いて#61山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT)が同じくウォームアップ2周で1'17.479を記録してトップに立つ。

前戦鈴鹿のウォームアップ走行でクラッシュし、決勝への出走を断念せざるを得なかった#18名取鉄平(UPGARAGE NSX GT3)も終了間際に1'17.832と、山内に次ぐタイムを叩き出してみせた。

この結果、#61井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)は今季3度目のポールポジションを獲得。2番手は#18小林崇志/名取鉄平組(UPGARAGE NSX GT3)、#60吉本大樹/河野駿佑組(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)が3番手という結果となった。

第5戦決勝は12日の午後1時30分より84周で行われる。

GT500クラスポールポジションは野尻智紀/福住仁嶺組(ARTA NSX-GT)

GT500クラス予選2位は笹原右京/大湯都史樹組(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)

GT500クラス予選3位は平峰一貴/松下信治組(カルソニックIMPUL GT-R)

GT300クラスポールポジションは井口卓人/山内英輝組(SUBARU BRZ R&D SPORT)

GT300クラス予選2位は小林崇志/名取鉄平組(UPGARAGE NSX GT3)

GT300クラス予選3位は吉本大樹/河野駿佑組(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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