2021年FIA-F4選手権第10戦の決勝が9月11日、宮城県のスポーツランドSUGOで行われ、予選2番手からスタートした#80伊東黎明(OTG DL F4CHALLENGE)が参戦2年めで待望の初優勝を達成。これはチームにとっても3年ぶりの勝利となった。
(天候:晴れ コース:ドライ)
第10戦決勝は午前9時より17周で行われた。第9戦の結果、ポールポジションの#6木村偉織(HFDP/SRS/コチラレーシング)は#35野中誠太(TGR-DC RSトムススピリットF4)とポイントで並び、このレースの結果次第で単独のポイントリーダーとなる可能性が高い。
スタートでトップに立ったのはポールの木村。2位に伊東、3位に#5小出峻(HFDP/SRS/コチラレーシング)が続き、野中は4位とここまではグリッド順。後方では#36荒川鱗(TGR-DC RSトムススピリットF4)が#62松澤亮佑(HELM MOTORSPORTS F110)に1-2コーナーで並びかけられたが、なんとか押さえ込んで5位をキープした。
2周目に入ると予選7番手の#40元嶋成弥(SACCESS RACING)が松澤をかわして6位に上がってきた。
3周目の1コーナーで予選11番手の#7太田格之進(HFDP/SRS/コチラレーシング)が#37奥住慈英(TGR-DC RSフィールドF4)を抜いて8位に浮上する。
しかし2周めのS字の立ち上がりでインディペンデントカップの#33慶原克律(ATEAM Buzz Racing F110)がスピンして止まったため、4周目から7セーフティーカー(SC)が導入された。
車両回収ののち、7周めにSCはピットイン。レースは8周めから再開された。
上位陣がそのままの順位で1コーナーに飛び込みペースを上げていく一方で、太田は馬の背コーナーで松澤をアウトから抜いて7位に浮上した。
4位を走行していた野中も9周めの3コーナーで小出を攻略し、3位に浮上してきた。
ところがここでトップの木村にドライブスルーペナルティの裁定が下る。ジャンプスタートとの判定だ。
メインポストからの指示に従い、11周終わりで木村はピットイン。これで2位の伊東がトップに繰り上がり、野中も2位となった。
野中はファステストラップを更新しながら激しく伊東を追い上げるが、リスタート時点で1.9秒あった差を詰めることは容易ではなく、伊東が参戦2年めで待ちに待った初優勝を達成。OTG MOTOR SPORTSにとっては2018年オートポリスでの菅波冬悟以来、実に3年ぶりの勝利となった。
伊東まであと1.025秒及ばなかった野中だが、木村が26位ノーポイントに終わったことでシリーズポイントでは再び単独首位に躍り出た。
3位は小出。今週末の3レースを優勝、3位、3位で終え、伊藤とともに全戦で表彰台を獲得する好結果を残して初めてのSUGOを終えた。
インディペンデントカップは予選2番手スタートの#43DRAGON(ZAP SPEED F110)が#63鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F110)を攻略し、今季2勝めを挙げている。
次戦の舞台は今季2度めのツインリンクもてぎ。11月5-6日開催だ。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Katsuhiko KOBAYASHI/address>