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SF:第6戦鈴鹿決勝 ルーキー#65大湯が涙の初優勝!! ドライバーズランキングはトップ2が同点に

全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦「JAF鈴鹿グランプリ」の決勝が12月6日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、#65大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING SF19)がデビュー6戦目にしてスーパーフォーミュラ初優勝を達成した。(天候:晴れ コース:ドライ)

決勝がスタートした エンジントラブルが発生したニック・キャシディ(VANTELIN KOWA TOM’S SF19) タイやトラブルが発生した中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF19) ダートにリアタイヤを落とす国本雄資(KCMG Elyse SF19) 優勝は大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING SF19) 決勝2位は福住仁嶺(DOCOMO DANDELION M6Y SF19) 決勝3位は関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19) 優勝した大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING) 表彰式

第6戦決勝は午後1時15分より2周のフォーメーションラップを経て30周で行われた。なお、このレースでは特別規則として、オーバーテイクシステムの使用可能時間が通常の100秒から倍の200秒に延長されている。

そしてこのレースもまた第5戦と同様にセーフティーカーが3度も導入される大荒れの展開となった。

スタートでトップに立ったのは#1ニック・キャシディ(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)。2位に#65大湯が続き、#6福住仁嶺(DOCOMO DANDELION M6Y SF19)が3位。予選3番手の#15笹原右京(TEAM MUGEN SF19)は痛恨のストール。再始動できずにピットロードへ押し戻され。最後尾でレースに加わった。

1周終了時点の順位は#1キャシディ、#65大湯、#6福住、#5山本、#19関口、#36中嶋、#39坪井、#7小林、#18国本、#4フェネストラズ、#3山下、#20平川、#38石浦、#50松下、#16野尻、#14大嶋、#12カルデロン、#64牧野、#51ミレッシ、そして#15笹原。
#1キャシディのリードは0.733とごく僅かだ。

2周目には#7小林可夢偉(KCMG Elyse SF19)と#4サッシャ・フェネストラズ(ORIENTALBIO KONDO SF19)がシケインで接触するアクシデントが発生。#7小林はタイヤをパンクさせてピットロードに戻ってきたが、#4フェネストラズはグラベルでストップしてしまったため、トップが3周目に入ったところでこの日最初のセーフティーカーが導入されることになった。

3周終了時点の順位は#1キャシディ、#65大湯、#6福住、#5山本、#19関口、#39坪井、#36中嶋、#18国本、#3山下、#20平川、#38石浦、#50松下、#16野尻、#14大嶋、#64牧野、#12カルデロン、#51ミレッシ、そして#15笹原。
#1キャシディのリードは1.956だった。

ところがSC先導のまま隊列が5周目に入ると、今度は#5山本尚貴(DOCOMO DANDELION M5S SF19)がバックストレートで突如スローダウン、そのままガレージに頭から突っ込んでレースを終えるというハプニングが発生した。

セーフティーカーは6周終わりでピットイン。ポイントリーダーの#5山本を欠いたまま、レースは7周目から再開される。ここで#18国本雄資(KCMG Elyse SF19)が#36中嶋一貴(VANTELIN KOWA TOM’S SF19)を捉えて6位に浮上した。

続いて7周目には#20平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)が#3山下健太(ORIENTALBIO KONDO SF19)を捉えて8位に浮上する。#1キャシディのリードは1.215秒だ。

しかしトップの#1キャシディは9周目に入った直後に突如エンジントラブルに見舞われてスローダウン、1コーナーの立ち上がりでクルマをストップさせてしまった。同時にチームメイトの#36中嶋もタイヤトラブルでスローダウンを余儀なくされ、力なくピットに戻ってきた。こうしてトムス勢は相次いで上位争いから脱落してしまった。

これにより9周目から2度目のセーフティーカーが導入されることになる。

すると10周終わりで#50松下信治(Buzz Racing SF19)と#15笹原、そして9周目にピットインした#36中嶋以外の全ドライバーが相次いでピットイン、ここでタイヤ交換を行なった。

これにより11周終了時点の順位は、#50松下がトップに浮上し、#15笹原が2位。以下#65大湯、#6福住、#19関口、#39坪井、#18国本、#3山下、#20平川、#16野尻、#12カルデロン、#14大嶋、#64牧野、#7小林、#38石浦、#51ミレッシ、そして予定外のタイヤ交換を強いられた#36中嶋が最後尾となった。

セーフティーカーは12周終わりでピットイン。13周目からレースは再開された。

14周目の1コーナーで#18国本が#39坪井を抜いて6位に。バックストレートでは#16野尻がオーバーテイクシステムを使って#20平川を捉えると、続いて#3山下も抜き去って8位に浮上する。

15周目の1コーナーでは#15笹原が#50松下にアウトから並びかけるが、立ち上がりでアウトに膨らんでしまい、松下との差は逆に開いてしまった。その背後からは#65大湯、#6福住が迫ってきた。

19周目に入るとS字で#18国本がタイヤトラブルによりスピンアウト。コース脇でストップしてしまったために、20周めから3度目のセーフティーカーが導入されることになった。すかさず#50松下と#15笹原はピットイン。これで#65大湯がトップに浮上した。

2位は#6福住。3位には#19関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)がつけ、以下#39坪井、#16野尻、#3山下、#20平川、#64牧野、#14大嶋、#38石浦、#12カルデロン、#51ミレッシ、#7小林、#50松下、#15笹原、#36中嶋の順で22周を消化した。

セーフティーカーは22周終わりでピットイン。23周目からレースは再開される。一気に逃げを打つ#65大湯。コントロールラインに戻ってくると#6福住とのギャップは1.147秒だ。#6福住の後ろでは#19関口に#39坪井、#16野尻が迫ってきた。

24周目のシケインでは#20平川が#3山下を抜いて6位に浮上するが、#3山下はオーバーテイクシステムを使って1コーナーで抜き返す。#20平川は17周目で既に200秒を使い果たしていた。

25周目に#6福住が1'38.805でファステストラップを更新。一気に#65大湯との差を0.569秒まで詰めてきた。すかさず26周目に0.773秒まで差を広げる#65大湯。27周終わっての両者のギャップぱ0.829秒となった。28周終わりでは0.621秒。二人の一騎打ちは一進一退を繰り返しながら0.533秒差でファイナルラップを迎えた。

逃げる#65大湯。追う#6福住。二人ともオーバーテイクボタンを押しっぱなしで西コースを駆け抜けるが、#65大湯は最後まで#6福住に付け入る隙を与えずにフィニッシュ。デビュー6戦目にしてスーパーフォーミュラ初優勝を達成した。#6福住は0.462秒差の2位、3位には#19関口が入った。

また第5戦優勝の#5山本がリタイヤし、#20平川がこのレースを7位でフィニッシュしたことにより、ドライバーズポイントは山本と平川が同じ55Ptでトップタイとなり、最終戦富士を迎えることとなった。

全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦は12月20日、富士スピードウェイで決勝を行う。

Text: Kazuihsa SUEHIRO
Photo: Hiroyuki MINAMI


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