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SGT:第2戦富士 GAINER DIXCEL SLS、トラブルに見舞われながらも怒濤の追い上げで表彰台獲得! (GAINER)

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  • #11 GAINER DIXCEL SLS
  • Katsuyuki HIRANAKA / Bjorn WIRDHEIM
  • 予選:13位 決勝:2位
  • 入場者数/予選日:32,200人 決勝日:57,200人
5月3日(土曜日)
  • 公式練習 9:00~10:50 晴/ドライ/気温20度/路面温度:29度
  • ノックアウト予選 1回目 14:00~14:15 晴/ドライ/気温:22度/路面温度:35度
  • ノックアウト予選 2回目 14:40~14:52 晴/ドライ/気温:23:度/路面温度:35度

 第2戦の舞台は富士。富士山は中腹まで雪に覆われ早朝からはっきりと頂きを見せていた。ゴールデンウィーク中の富士開催は、毎年大勢の観客を動員し、今年は晴天にも恵まれ、予選日、決勝日と合わせて89.400名のお客様が詰めかけた。

 前回トラブルに見舞われながらも3位表彰台を獲得した11号車は平中克幸からセットアップを始める。今回は500kmということもあり、ブレーキ、タイヤにも負担が大きい。新しいブレーキパットのテスト、予選に向けたタイヤの確認を進める。50分を経過して、ある程度セットが決まり、ビヨンビルドハイムと交代し、決勝を想定した走行を開始。ラップタイムも悪くはなかったが、7番手のタイムで走行は終了した。この時ギアボックスにトラブルが発生し、予選までの数時間でなんとか修理を済ませ予選に間に合わすことが出来た。

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 午後からの予選はまずビヨンがアタックを担当する。予選直前に行われたポルシェカレラカップジャパンの予選でオイルがまき散らされ、路面が荒れてしまったため、少し時間をおいてアタックを開始した。徐々にタイムをあげていき、計測3ラップ目に1分39秒017のタイムで暫定8番手。しかし無情にも画面にはダンロップコーナーでストップする車両が映し出される。ギアボックスにトラブルが発生し走行不能に。500クラスのQ1が終了し、引っ張られてピットに戻ってきたが、Q2を走行することが出来ず、明日のグリッドは13番手からのスタートになった。

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平中克幸ドライバーコメント
 フリー走行は思ったよりも、周りの車と比べても劣らなかったので、良い流れに乗ってるとは思っていました。GT-Rとかマクラーレンとかストレートの速い車もいたのですが、予選ではそこそこ良いポジションを取れると思っていました。その反面ギアボックスのトラブルを抱えながら走行だったので、それが心配でした。予選でもそのトラブルが出てしまったのですが、そんな中でもビヨンは良い走りをしていたので、Q1を突破してくれました。思いの外トラブルが深刻で、Q2を走ることが出来ませんでした。レースは13番手からのスタートが決まったのですが、今回は500kmと長いので、前向きに決勝ではしっかりと仕事をしたいと思っています。
Bjorn WIRDHEIMドライバーコメント
 Q1を担当してQ2に残ったのですが、平中はQ2をアタックできませんでした。Q1の時にギアボックスが壊れてしまい、ダンロップコーナーでスットップしてしまいました。そのせいでQ2を走ることが出来ず13番手が確定してしまいました。9番手でQ1を通過していたので、もう少し良いところからスタートしたかった。明日は早めに前に出て、必ずポデュウムに乗ります。
5月4日(日曜日)
  • フリー走行 9:00~9:30 晴/ドライ/気温:17度/路面温度:28度
  • 決勝 14:00~ 晴/ドライ/気温:20度/路面温度:33度

 昨日は遅くまでトラブルの出た箇所を修理していたメカニック。無事走行出来ることを祈る。ビヨンがピットを離れていく。昨日もあったハイスピードコーナーでのアンダステアはまだ改善されていない。ギアに関しては症状も出ず、なんとか決勝はグリッドに着くことが出来そうだ。ちょうど半分で平中かと変わるが、平中もアンダーステアの症状があることを訴える。決勝でのピット作業シミュレーションを行い、Safariでセット変更の最終確認を行い走行は終了した。

gt_r02_gainer_11-06.jpg  毎年この第2戦は500km。ドライバー交代を含む2回のピットが義務づけられている。スタートを担当するのはビヨン。1周目はポジションを変えることなくストレートを通過。しかし2周目には9号車Porsche、360号車GT-Rを続けてかわし11番手に。3周目には55号車CR-Z、4周目には4号車BMWを次々とかわしていく。

 5周目の1コーナーで9号車があり得ないポイントでブレーキを踏み、それを避けるために88号車ランボルギーニが接触してガードレールにぶつかり大破。10号車山内英輝もあわや巻き込まれるところだった。これによりSCが入り、8周目にリスタート。その周に61号車BR-Zをパスし8番手に。15周目には0号車CR-Z、17周目には86号車もかわし6番手までポジションをあげていく。

 18周目に46号車が炎上し再びSCが入る。20周目にピット入り口がオープンになった時点で、1回目のドライバー交代の為にピットへ。最高のピット作業で平中を送り出す。

 平中も同一周回ではあるが、1回目のピットを終えていないバックマーカーに阻まれ、前を行く3号車GT-Rとの差を思うように縮められない。そんな40周目のコカコーラコーナーで500クラスに接触され、スピンしながらコースアウト。縮まりつつあった前との差も広がり、20秒近くあった4号車との差も5秒程になってしまう。この接触によりマシンバランスも悪く、最高のパフォーマンスが発揮出来ない。しかし全車1回目のピット作業を終えた45周目は2番手に。

 ただ、この頃からセンサーの不具合によるギアシフトの問題が徐々に出始め、後方から来る4号車との差は縮まり、56周目にポジションを明け渡してしまう。61周目にビヨンと交代するためにピットへ。ピットアウトする際ギアがきちんと入らず、ピット作業が終わってもスタートできない。何とかギアが入ってスタート。しかし約10秒のタイムロスを喫してしまう。

 コースに入ると後方から先にピット作業を終えていた3号車が迫る。しかしアウトラップのビヨンは譲らず、なんとか押さえ込んだ。1秒から2秒の攻防をこの後3号車と繰り返しながら、前を行く4号車を追いかける。5秒近くあった4号車との差も、79周目には1秒以内に迫り、ここからチェッカーを受けるまで接近戦が何度となく繰り返される。

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 全車2回目のピット作業を終わらせてた時には、燃費を生かしタイヤ交換も2本のみを行っていた0号車CR-Zがトップに。 続いて4号車、11号車と続く。0号車との差は7秒近くあったが、徐々にタイヤが厳しくなってきているのか差が縮まってきていた95周目のダンロップコーナーで0号車がスピン。その横をすり抜けていくビヨン。

 2番手に浮上してからも、執拗に4号車を追いかけるが、何度も500のマシンに阻まれ抜ききることが出来ない。場内もかなりの盛り上がりをみせていたが、期待に応えることは出来ず、そのままの順位でチェッカーを受けた。マシントラブルもあり、接触して飛ばされながらも2戦連続表彰台を獲得できたことは、チャンピオンシップに大きな意味を持つ。ランキング2位で迎える次戦はGAINERが得意とするオートポリス。トップとの差を大きく縮めるべく表彰台の頂点を狙います。

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平中克幸ドライバーコメント
 結果が2位だったことは、チャンピオンシップを考えれば良い結果だとは思いますが、予選のポジションもギアトラブルが起こった為のポジションで、決勝中も36号車に接触されたり、ギアトラブルが後半出て、耐えた状態で走っていたので、タラレバじゃないですが、それがなかったら勝てたレースだったと思います。次のレースに向けてはトラブルが無いようにスタッフにはお願いして、レースをすれば開幕戦も今回も勝てるパフォーマンスを持ってることがわかっているので、次こそはしっかりと結果に繋げて優勝したいと思います。
Bjorn WIRDHEIMドライバーコメント
 今日の結果は良かったと思います。13位からのスタートにも関わらず、2位でチェッカーを受けることが出来ましたから。ただギアトラブルが途中からまた起きてしまいました。もったいないロスもありましたが、チャンピオンシップを考えれば2戦連続でポデュウムに登れたことは良かった。次戦はノートラブルで優勝したいです。
田中哲也監督コメント
 レースは全てミス無く運べたと思います。ただ36号車に接触された事が、後になって考えればあれがなければと思いますが、それもレースなので仕方ないですね。そんな中でも凄く頑張って、チームみんなで良い戦いをしてくれたと思います。2位という結果は今後のことを考えれば、ベストな結果じゃ無いかと思います。
Text & Photo: GAINER


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