スーパー耐久

S耐:第5戦岡山 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5、一時はクラストップ快走も、最終的には9位完走に終わる (A-ONE)

 8月31~9月1日、2013スーパー耐久シリーズ第5戦が岡山県・岡山国際サーキットで開催されました。#73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5 鈴木・山崎・森組は、悪天候となったこのレースを、ST4 クラスで予選12位、決勝クラス9位で完走しました。

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■レース概要
  • 大会名   スーパー耐久シリーズ第5戦 スーパー耐久in岡山
  • 日時    2013年8月31日(土),9月1日(日)
  • 場所    岡山国際サーキット(岡山県)
  • 入場者数  8月31日(土)3,000人/9月1日(日)5,500人
■レース結果概要
  • 車名    #73 号車 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5
  • ドライバー A:鈴木 陽 B:山崎 学 C:森 国形
  • 予選    ST4 クラス12位(15台中)
  • 決勝    ST4 クラス11位(15台中)
レースに向けて

 第5戦の舞台となるのは岡山県にある岡山国際サーキットです。このサーキットは全長3.7kmと、シリーズでも最も短いサーキットです。比較的ハイスピードな前半区間と、テクニカルな後半区間で構成され、ブレーキへの負担はもてぎに次ぐレベルとなります。

 #73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5は、今回の岡山に向け、足回りのセッティングを大幅に変更。今シーズン初の表彰台を目指し、万全の体制で第5 戦 岡山に挑みました。

8月30日 公式練習第1回

 9:00から開始された公式練習1回目。慢性的なアンダーステア解消を目的として、今回は足回りのセッティングを大きく変更しました。最初にステアリングを握った山崎選手は、ピットインを挟み3周の計測ラップで1?48.2を記録、鈴木選手へと交代します。

 交代した鈴木選手は、徐々にペースアップし、3周目に1?50.2を記録しますが、フロントの接地感不足と、ブレーキング時の減速Gの立ちが甘く、ABS制御も入りやすい症状を訴えピットに戻りました。ピットでタイヤの内圧を確認すると、この時間帯に気温が上昇したことで、内圧が上がり過ぎていたことが原因でした。そして最後の20分は森選手が担当。コース慣熟をして1回目のセッションを終了しました。

公式練習1 回目結果
  • P1 #116 W.S.ENGINEERING+CF 亜衣 吉田靖之/清水康友/杉原直弥
  • P2 #95 リジカラS2000 松井猛敏/中島保典/市嶋樹
  • P3 #86 GAZOO Racing TOYOTA 86 影山正彦/井口卓人/蒲生尚弥
  • P8 #73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5 鈴木陽/山崎学/森国形
8月30日 公式練習第2回

 13:00より開始された2回目のセッションは、途中小雨がパラつきますが、終始DRY路面での走行となりました。山崎選手は、足回りのセッティング変更でアンダーステアは弱まり、リヤの動きは良くなったが、絶対的なスピード不足に苦しみ1?48.5に留まります。

 鈴木選手は、1回目のフロントの接地感不足が解消され、ペースも上がり1?49.4までタイムアップ。最後に走行した森選手も、1?50.1までタイムアップすることができました。

公式練習2 回目結果
  • P1 #86 GAZOO Racing TOYOTA 86 影山正彦/井口卓人/蒲生尚弥
  • P2 #116 W.S.ENGINEERING+CF 亜衣 吉田靖之/清水康友/杉原直弥
  • P3 #95 リジカラS2000 松井猛敏/中島保典/市嶋樹
  • P8 #73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5 鈴木陽/山崎学/森国形
8月30日 公式練習第3回

 15:25から開始される最後のセッションを前に、雨脚が一気に強まり完全にWET路面での走行となりました。まずは雨を得意とする山崎選手が順調に周回を重ね、5周目に2?01.2を記録した所でピットイン。WETでの走行経験の浅い鈴木選手と森選手に走行時間を多く取ることとしました。

 2番手でコースインした森選手は、滑り易い路面に苦戦しながらも、徐々にペースを掴み、5周目には2?02.6までタイムアップしますが、赤旗中断となり一旦ピットに戻ります。

 セッション再開後は鈴木選手が走行。慣れないWET路面の中、慎重に周回を重ね、4周目には2?02.3までタイムアップ。しかしその後は雨脚が次第に強まり、タイムアップなりません。雨脚が強まった為、今度はコンディション違いでの経験を積むべく、森選手に再び交代し、セッション終了まで周回を重ねました。

公式練習3回目結果
  • P1 #333 オートバックス.GLORY-R.FN2 北川剛/野間一/藤田弘幸
  • P2 #93 SKR ENGINEERING S2000 浜野彰彦/中村嘉宏/鈴木優
  • P3 #52 埼玉トヨペットGB with Revo 大井貴之/服部茂章/平沼貴之
  • P9 #73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5 鈴木陽/山崎学/森国形
Aドライバー予選(2グループ:12:45~13:21)

 13:03から開始されたAドライバー第2グループの予選は、開始早々にアクシデントがあり、赤旗中断となります。予選再開後、#73 mountainインテグラの鈴木選手は、#52 埼玉トヨペット86、#88 村上モータースロードスターに挟まれる形でアタックを開始しますが、アドウッドでギヤが3速に入らずアタック中止。その後は#88 村上モータースロードスターの後方でアタックを続けましたが、1周を上手く纏めきれず、10周目に記録した1?47.934がベストタイムとなり、クラス12位で予選を終えました。

  • P1 #95 リジカラS2000 松井猛敏
  • P2 #41 TRACY SPORTS ings S2000 植松忠雄
  • P3 #86 GAZOO Racing TOYOTA 86 影山正彦
  • P12 #73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5 鈴木陽

Bドライバー予選(2 グループ:13:52~14:10)

 続いてBドライバーの予選。山崎選手は、チームメイトである#333 オートバックスFN2に続いてコースインしますが、アウトラップの時点でリヤの滑り出しが早く、グリップが大きく不足しており、前方の#333 オートバックスFN2にとてもついていかれる状況ではありませんでした。

 ほとんどのコーナーで、ターンインからカウンターを当てながらのアタックとなってしまった山崎選手ですが、バランスの悪いマシンと格闘しながら、3周目には1?47.659を記録します。そして5周目には他車に引っかかり、これ以上のタイムアップも困難と判断した為、アタックを中止して早々にピットに戻る決断を下しました。

  • P1 #95 リジカラS2000 中島保典
  • P2 #41 TRACY SPORTS ings S2000 井入宏之
  • P3 #93 SKR ENGINEERING S2000 中村嘉宏
  • P11 #73 mountain.VBOXJAPAN.YH.DC5 山崎学
予選終了後のコメント
鈴木選手コメント
 予選再開後の最初のアタックは、#52 埼玉トヨペット86に続いてアタックを開始したのですが、アドウッドでギヤが入らずにフイにしてしまいました。その後は#88 村上モータースロードスターの後方でアタックを続けました。#88 村上モータースロードスターとほとんど同じペースで、47秒フラットを狙えるポテンシャルはあったのですが、ベストタイムをしっかり纏められず、自分の未熟さを痛感しました。明日の決勝は雨の可能性が高く、経験が少ない私にとっては不安いっぱいですが、FF勢にとっては有利に働く可能性があるので、着実に上位を目指したいと思います。
山崎選手コメント
 前回富士での反省から、公式練習でリヤタイヤの熱入れをして予選に備えていたのですが、結果的にはタイヤの選定ミスもあり、マシンバランスに苦しんだ予選となってしまいました。グリッドは下位に沈んでしまったのは残念ですが、明日の決勝は雨となりそうなので、アクシデントや小さなミスに注意して、攻めの姿勢で上位を狙いたいと思います。

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9月1日 決勝レース

 朝から降り続いた雨は、一旦上がりましたが、各車がダミーグリッドにつく頃には、再び雨が降り出します。そんな状況の中、13:30出走台数49台がローリングを開始。今回も、恒例となった2グループによるスタートの為、GT3,ST1/2/3 クラスの第1グループと、ST4/5 クラスの第2グループがそれぞれ隊列を整え、スタートを待ちます。

 2周のローリングを終え、まずは第1グループが一斉にスタート。特に混乱も無く、クリアなスタートとなります。続けて第2グループがスタート。ポールポジションの#95 リジカラS2000がイン側、#41TRACY SPORT S2000がアウト側にポジションを取り、1コーナーへ進入しますが、#95 リジカラS2000が痛恨のスピン。そのままグラベルにはまってしまいます。

 12番グリッドからスタートした#73 mountainインテグラは、トラブルなく順調なスタートをきりますが、レース開始15分で一回目のセーフティカーが導入されます。ライバル陣営の多くは、このタイミングでピットに入り、最初のドライバー交代義務を消化しますが、#73 mountainインテグラは、#116 W.S.ENGINEERING S2000、#88 村上モータースロードスターと共にステイアウトを選択します。16周目にレースが再開されると、#73 mountainインテグラは、#116 W.S.ENGINEERINGとのトップ争いを演じ、34周目についにクラストップに浮上。後方との差を引き離しにかかります。その後も安定したペースで周回を続けた山崎選手は、後方に約90秒のマージンを築き、49周を消化したところで、2番手の森選手と交代します。タイヤは無交換、燃料補給のみでピットアウトした#73 mountainインテグラは、クラストップでコース復帰に成功しますが、ペースに勝る#88 村上モータースロードスター、#58 小林自動車インテグラにかわされてしまい、クラス3位に順位を落とします。

 レースは総合トップが59周を消化。ここで雨脚が強まってきたために、再びSCが導入されます。#73 mountainインテグラは、すかさず2回目のピットインを行い、森選手から鈴木選手へドライバー交代のみでコースに復帰しますが、ピットに入ったタイミングが悪く、隊列に戻った時にはクラス7位まで後退。さらに#93 SKR ENGINEERING S2000、#86 GAZOO RACING86、#52 埼玉トヨペット86の上位勢が#73 mountainインテグラの直ぐ後方に居るという状況で、ほぼ1周のビハインドを負ってしまいます。

 レースは総合トップが65周目に入ったところで再開。#73 mountain インテグラは、ペースが上がらず、#116 W.S.ENGINEERING S2000、#48 DIJONインテグラと立て続けに先行され、クラス7位から9位へとドロップしてしまいます。

 そして総合トップが74周目、再びSCが導入。78周目にレースは再開します。SCで二転三転したレースも残り時間は後わずか。鈴木選手がドライブする#73 mountainインテグラは、ダンプ状態となった路面でペースも上がり、5クラスのマシン達をパスしながら、クラス8位の#88 村上モータースロードスターとの差を詰めていきます。しかしゴール間際、3クラスのマシンに引っかかるという不運もあり、オーバーテイクにまでは至らず、結局クラス9位のままフィニッシュとなりました。

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レース後のコメント
鈴木選手コメント
 序盤のSCでステイアウトを選択し、山崎選手がレース中盤までクラストップでアドバンテージを築いてくれた所までは良かったですが、2回目のドライバーチェンジで、順位を落としてしまったが痛かったですね。リスタート後、ハイプレは酷いし、前方GT3クラスが巻き上げるウォータースクリーンで視界は遮られるし、ペースが上がりませんでした。結局後方の2台を抑えられず、ポジションを落としてしまったのですが、3回目のリスタート後、#88 村上モータースロードスターより速いペースで差を縮めたのですが、ポジション回復するだけの残り時間はありませんでした。
山崎選手コメント
 レース開始早々SCが入りましたが、3時間という短いレースとはいえ、岡山の雨なら、ピットの義務回数以上のSCが入ることも考えられたので、コース上に残ることを決めました。コースのイン側はラバーで滑りやすく、オーバーテイクは困難でしたが、ミスをしないよう、慎重且つ大胆にレースを進めました。最初のSCが有利に働き、クラストップで2番手の森選手にバトンを渡すことができましたが、最終的には9位という残念な結果となってしまいました。ただ、この最悪なコンディションの中、無事に完走ができて良かったと思います。
森選手コメント
 2番手を担当しましたが、慣れないWETコンディションで苦戦してしまいました。次の鈴鹿は、是非DRYコンディションで本領発揮したいです。
大河原監督のコメント
 今回もご支援いただき大変ありがとうございました。足回りのセッティングも見直し、良い方向に向かってはいましたが、残念ながら今回も結果には結びつきませんでした。次戦鈴鹿はホームコースですので、ご支援頂いている皆様のご期待に応えられるよう、チーム一同全力を尽くします。これからも変わらぬご支援の程よろしくお願いいたします。
A-ONE Race Report


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