スタートを制し、荒れた展開もしのぎきった脇阪寿一。佐々木オーナーも大喜びだ(Photo:Motorsports@nifty)
フォーミュラニッポン最終戦の決勝は、雨やアクシデントにより2回のセーフティーカーが 入る大荒れの展開となったが、スタートからトップに立った#22脇阪寿一が後続を押さえ 切り、鈴鹿に駆けつけた佐々木オーナーの目の前で今季2勝目を挙げた。 2位にはフォーミュラニッポン初表彰台となる#1小暮卓史、3位には一時はトップに立った ものの無念のコースアウトで後退した#19本山哲がはいった。 (観客数 28,000人) スタート直後の1コーナーを制したのは2番グリッドから勢いよく飛び出した脇阪。 これに本山、井出、金石が僅差で続く。 序盤は脇阪がトップを維持して順調に周回を重ねるが、2位の本山も次第にペースを 挙げていき、ついに9周目の2コーナーで脇阪を捕らえ、トップを奪う。 しかしスタート直後からぱらついていた雨が徐々に強くなり始め、12周目のスプーン 手前で#12井出有治がスピンアウトしたのに続いて、なんとトップの本山も13周目の スプーンでコースアウトしてしまい、大きく後退することとなった。更にこのラップ の最終コーナーで、#7金石年弘がスピン。コース中央にクルマを止めてしまったため、 ここでセーフティーカーが入ることとなった。 このタイミングでピットに飛び込んできた井出、#4ドミニク・シュワガー、#10加藤寛規。 #28野田英樹らはレインタイヤに交換してコースに戻ったが、翌周にピットインした 脇阪、小暮、本山らはスリックをチョイス。結局SCラン中に天候が回復したため、 このタイヤチョイスが命運を分ける結果となった。 レースは19周目に1位脇阪、2位小暮、3位服部、4位本山の順でリスタート。レインを 選択してペースの上がらない服部を本山が1コーナーでパス。更に2位の小暮の追撃に かかるが、先行逃げ切りを目論んでダウンフォースを多めにつけた本山には、ストレート スピードに勝る小暮を抜くことは難しく、ブレーキングで間隔を詰めては立ち上がり で引き離される展開が続き、ついに30周目のヘアピン進入で本山は小暮に軽く追突して しまう。 そして32周目、スプーンで#3立川祐路と#2アンドレ・ロッテラーが絡んでクラッシュした ために、ここで2度目のセーフティーカーが入り、37周目に再スタート。相変わらず小暮 と本山の攻防が続くが、ここに#8土屋武士と井出も徐々に接近。一時は4台による2位争い が展開されるかに見えたが、結局どのドライバーも決め手を欠き、1位脇阪、2位小暮、 3位本山、4位土屋の順でフィニッシュとなった。
2003年11月2日 鈴鹿サーキット(三重県) 決勝 天候:曇り/コース:ドライ
Fニッポン -RIJ- (2003/11/02) Race Result Weather:Cloudy Course:Dry-Wet-Dry 2003 Fomula Nippon Round 10 鈴鹿サーキット 5.807km | ||||||
P | No | Driver | Team | Lap | Time | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 22 | 脇阪 寿一 | TEAM 22 | 46 | 1:39:04.524 | |
2 | 1 | 小暮 卓史 | PIAA NAKAJIMA | 46 | 0.632 | |
3 | 19 | 本山 哲 | IMPUL | 46 | 1.216 | |
4 | 8 | 土屋 武士 | LeMans | 46 | 1.539 | |
5 | 12 | 井出 有冶 | COSMO OIL CERUMO | 46 | 3.609 | |
6 | 5 | 道上 龍 | 5ZIGEN | 46 | 6.294 | |
7 | 10 | 加藤 寛規 | OIZUMI TEAM NOVA | 46 | 6.881 | |
8 | 4 | ドミニク・シュワガー | Olympic KONDO | 46 | 13.473 | |
9 | 40 | リチャード・ライアン | DoCoMo DANDELION | 46 | 15.290 | |
10 | 28 | 野田 英樹 | CARROZZERIA MOHN | 46 | 18.290 | |
11 | 41 | 服部 尚貴 | DoCoMo DANDELION | 46 | 23.296 | |
12 | 9 | 黒澤 治樹 | PLANEX EBBRO NOVA | 43 | 3 Laps | |
-------- 以上規定周回(41 Laps)完走 -------- | ||||||
- | 11 | 松田 次生 | COSMO OIL CERUMO | 36 | 10 Laps | |
- | 3 | 立川 祐路 | Olympic KONDO | 31 | 15 Laps | |
- | 2 | アンドレ・ロッテラー | PIAA NAKAJIMA | 31 | 15 Laps | |
- | 6 | ジェームス・コートニー | 5ZIGEN | 26 | 20 Laps | |
- | 7 | 金石 年弘 | LeMans | 12 | 34 Laps | |
- | 20 | ブノワ・トレルイエ | IMPUL | 3 | 43 Laps |
- シャーシーは全車Lola B351、エンジンは全車無限MF308、タイヤは全車BSです。
- FASTEST LAP: No.40 リチャード・ライアン 1'49.190(40/46) 191.46km/h
- セーフティーカー(1回目) 導入時刻:14:59'31(13Laps) 解除時刻:15:16'28(18Laps)
- セーフティーカー(2回目) 導入時刻:15:43'34(32Laps) 解除時刻:15:55'09(35Laps)
- Car No.40は2003年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン統一規則第29条11.(ピットレーン通過速度)違反により、ドライビングスルー・ペナルティが課された。
- Car No.40は2003年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン統一規則第32条2.(ピット出口の信号)違反により、ペナルティ・ストップ10秒が課された。