INFO 95-014 平成7年8月3日 1995年 全日本ツーリングカー選手権シリーズ マツダファミリアをエントリー ㈱マツダスピードは、1995年「全日本ツーリングカー選手権シリーズ」(JT CC)用として、マツダファミリア(型式:BHA8P)スーパーツーリング車両を開発 し、平成7年8 月5日(土)・6日(日)に開催される第11戦・第12戦「TI サーキット・英田 スーパーツーリングカー選手権レース」より、同車両1台を出場さ せる。 マツダファミリア・スーパーツーリング車両は、F4やロードスターCⅡ・N2の ベースエンジンとして高成績を収めているマツダBP-ZE型4気筒エンジンに、スプ リントレース用のチューニングを施した「BP20-TR」を搭載し、最高出力280 ps以上/8,500rpmを発生する。また、マツダランティスと比較して、シャシー剛性 を約30%向上させるとともに、サスペンションのジオメトリーや、エンジン搭載位置 の変更を施し、新たに初期特性重視のショックアブソーバー、回転感応型デファレンシ ャルなどを採用している。さらに、フロントとリアのスポイラーによって空力バランス の最適値を追究し、空気抵抗の低減を実現した。これらを盛り込んだ全体的なパッケー ジは、非常にコンパクトなレイアウトとなっており、操縦性やエンジン性能を向上する ことで戦闘力の強化を図っている。 ドライバーには、昨年の全日本F3000選手権でシリーズ2位となったアンドリ ュー・ギルバート・スコット(英国)を起用し、今シリーズの残り6戦に参加する予定。尚、マツダランティスも各部に改良を施し、寺田陽次朗のドライブによって引き続き参 戦する。 ■参加者 ㈱マツダスピード ■参加車名 マツダスピード・ファミリア(カーNo.9) ■ドライバー アンドリュー・ギルバート・スコット(Andrew Gilbert-Scott 英国) ■車両製作 ㈱マツダスピード ■エンジン製作 ㈱マツダスピード ■メンテナンス ㈱マツダスピード ■参加車両の主要緒元 車名 マツダスピード ファミリア エンジン 名称 BP20-TR タイプ 水冷直列4気筒 DOHC16バルブ 排気量 1,998cc 最高出力 280ps以上/8,500rpm トランスアクスル 駆動方式 前輪駆動 ギアボックス X-TRAC社製 前進6段 後退1段 シフト機構 シーケンシャルシフト方式 クラッチ AP社製 トリプルプレートカーボンクラッチ サスペンション マクファーソンストラット/コイル(前後) ブレーキ 前輪:ブレンボ社製 8ピストンキャリパー/ベンチレーテッドディスク 後輪:ブレンボ社製 4ピストンキャリパー/ベンチレーテッドディスク タイヤ ミシュラン社製 最大幅9インチ/最大外径650mm/最大径19インチ ホイール レイズ社製 19インチ 車両寸法 全長:4,335mm 全幅:1,699mm ホイールベース:2,605mm 車両重量 975kg以上 ■ドライバープロフィール アンドリュー・ギルバート・スコット(Andrew Gilbert-Scott 英国) 1958年生まれ。1983年に英国でプロデビュー。F3の初戦にいきなり2位、 同年のフォーミュラフォード1600では、31レース中優勝19回、ポールポジショ ン20回を獲得するなど、大器の片鱗を覗かせた。1986年にはヨーロッパF300 0にステップアップ、1987年にはグループCを初めてドライブしシルバーストン 1000kmで優勝している。1989年、英国F3000で優勝3回、2位1回、3位 3回、翌1990年は、ヨーロッパでF3000を続けながら、F1のテストドライバ ーを勤め、WSPC日本ラウンドに参加するなど、幅広い活動を行う。1991年から は、日本のレースにシリーズ参戦を開始し、1991年から1994年まで、全日本ツ ーリングカーレース、1992年から今年にかけて、全日本F3000に出場している。中でも、1993年のツーリングカー(グループA)ではクラス2シリーズチャンピオ ンを獲得し、昨年のF3000ではシリーズ2位となるなど、ツーリングカーやフォミ ューラカーなど多岐に渡って輝かしい実績を残している。マツダスピードとのジョイン トは、1991年のル・マンプロジェクトにテストドライバーとして参加して以来、4 年ぶりとなる。 **********シャイクダウンテスト情報***************** このファミリアJTCC仕様は、先日SUGOにてシェイクダウンテストを行った。 真っ白なボディにMAZDAブルーの文字とマツダスピードのロゴだけのカラーで登場。2日間で約50ラップを走行。気温32度(日向36度)、路面温度51度と暑い中、 アンドリュー・ギルバート-スコットがドライブしてベストタイムは、1’30.8で あった。なお、同日金石選手のBANDOHエクシブもテストを行っており、ベストタ イムは1’30.2であった。ファミリアはシェイクダウンテストながら好タイムをマ ークした。 提供:(株)マツダスピードほか