ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP '95全日本GT選手権 Rd.1 FUJI GT GTインサイド・レポート No. 3 1995/ 5/ 3 FMOTOR4版 ---------------------------------------------------------------------------- 5.#88レインXタムラ ディアブロ GTC鈴鹿で素晴らしいエキゾーストノートと圧倒的な最高速を披露してくれ た、寺井エンジニアリングのランボルギーニ・ディアブロは、マシンの改修のた め今回のGTC富士を欠席することになってしまった。新しいV12のパワーにシャ シーが付いて行けなくなったためである。サスペンションはアップライトそのも のを完全に新しく造り直し、フレームも大幅に補強されることだろう。 ランボルギーニ・エンジニアリングでは、寺井エンジニアリングのためのディ アブロ・イオタの2号車を6月の初旬に完成させる予定であり、日本で改良され ている1号車のノウハウが投入されて開発されている。寺井エンジニアリングで はこの2号車で新たなプロジェクトを行うことになるだろう。 6.*72 WAKO'S M3 牧口エンジニアリングが投入してきたDTM仕様のM3は、ギアレシオのセッ トに戸惑い初日を失ってしまった。日本のサーキットにはあまりにも堅い足回り やサイズアップされて230を履くフロントタイヤによるハンドルの重さ等、今日の 予選に向けて多くの課題をチームは抱えている。 7.#55監督 水野敏和 期待のR33が出遅れてしまった原因をニスモの水野敏和監督は、次のように 語っている。 「GTC鈴鹿でもエンジンがバラバラいってたでしょう、今日もまったく同じ。 コンピューターのセッティングの問題です。それにサスペンションも、富士スピー ドウェイ特有の問題があるので、鈴鹿ではドライバーの努力もあって良い状態にで きましたが、いつも良いとは限りません」 8.#19JUN SKYLINE GTR “職人”小山進の独創的なJUNスカイラインが実力を発揮してきたようだ。完 全に独自に開発したSR20はストレートで7,200回転まで回り、272km/hの最高速 を記録した。小山のスカイラインは、スカイラインGTRの欠点を潰すことを目 標に開発されており、重い6気筒のRB26を軽い4気筒のSR20に交換すること で53:47という理想的な重量配分を実現し、独自に開発したボディカウルはリヤ に320mm幅の十分なタイヤを履くことを可能としている。ミッションもF3000の ヒューランドDGBと同じ中身の6速シーケンシャルを採用している。 小山は「やっと走るようになりました。ブレーキのバランスがちょっとおかし いんです。エンジンも7,500回転シフトで造っているんですけどドラックが大きい ですしね」 9.#40タイサンスターカードF40 太田哲也のF40は今回から18インチのホイールとなり、併せてブレーキのロー ターも拡大されている。しかし、これからというところで2速に入らなくなってし まい、2回目のセッションを諦めてミッションの修理を行うことになった。 ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP '95全日本GT選手権 Rd.1 FUJI GT GTインサイド・レポート No. 4 1995/ 5/ 3 FMOTOR4版 ---------------------------------------------------------------------------- 10.#30綜合警備PORSCHE 昨日の午前中のセッションでいきなり1分35秒台を叩きだし、他のポルシェ勢を 驚かせたテイクワンの993GT2は、何と“クラッチが滑る”状態で走行してい た。彼らは午後のセッションを諦めて修理を行った。 11.#18ATSーBM ERC RX7 “ドラックの達人”川崎哲哉のRX7は今回から17インチ径のホイールを採用して いるが、ギア比が合わず、ストレート途中で吹けきってしまうという。ギアを交 換して、キャブレターのセッティングに午後のセッションを費やすことになった。 12.第1回目予選1位 #36関谷正徳 最後の最後でトップタイムを叩きだした関谷正徳は、「コースも乾きはじめた けれども、最終コーナーがオイルでベッタリだったからラッキーだったとしか言い ようがない。エンジンもまだアクセルを踏んでからトルクが掛かるまでタイムラ グがある。まだ満足は出来ません」と語った。 13.#36トヨタ カストロール スープラ 昨日までの好調さを発揮してトップタイムをマークしたトムスは、まだ濡れてい る時にM.クルムがカットスリックで走行し、ラスト15分を切った時点でスリック タイヤに交換して関谷正徳がタイムアタック。チェッカーが出た最後の周回で1 分33秒468のトップタイムを叩きだした。 14.#15プローバ ポルシェ ターボ 右ターボチャージャーがブローしたため、古谷直広のドライブするポルシェは、 派手に白煙を上げてストレートでストップしてしまった。昨日新品のタービンと交 換したばかりであったというが、午後の予選に備えて再びチームはタービンの交換 を行わなければならなくなった。 15.#39サードスープラGT 一昨日の夕方に完成したばかりの新車であるサードスープラGTは、ウエスト ゲートバルブ冷却用ダクトがエキゾーストに触れてしまったため、エンジンルーム 内で小火災をおこしてしまった。新車ゆえのトラブルであるため、ダクトを修理し てすぐにピットアウトした。 GTアソシエイション事務局 インサイドレポート担当 古屋 知幸 = MGG01235=