SUPER GT

SUPER GT第6戦富士 12周のドッグファイトをセルモスープラが制す!!

050925_04 スーパーGT第6戦FUJI GT 300KM RACEの決勝が9月25日、富士スピードウェイで行われた。
 #32EPSON NSXと息をもつかせぬ接戦を繰り広げた末、GT500クラスを制したのは、#38ZENTセルモスープラ。GT300クラスは#0EBBRO M-TEC NSXが2位以下を全車周回遅れにする圧勝劇を見せ、500、300とも富士で前回行われた第2戦と同じメンバーが勝利を挙げることとなった。
(観客動員数 44,800人)

 心配された天候は回復に向かい、決勝はドライコンディションでスタートした。
 ポールシッターのEPSON NSXを駆るアンドレ・ロッテラーが序盤から快調にトップをひた走るその後方では、4番手スタートのZENTスープラがトムス勢2台を攻略して2位にジャンプアップしてきた。ZENTを駆る高木虎之介は一時ロッテラーの背後にまで迫ったものの、ロッテラーも10周を過ぎたあたりからペースを上げ、逆にその差をじりじりと広げていく。29周目には両者の差は7秒2差にまで開いてしまう。高木は30周目にピットイン、立川祐路にステアリングを委ねた。EPSONはその翌周に松田次生に交代。

 ここから立川の追走劇が始まる。

050925_06 立川は着実に松田との差を削っていき、37周目には4秒台、40周目には3秒台にまで詰めてくる。松田も必死で逃げに掛かるが、周回遅れに行く手を阻まれ、次第にタイヤを消耗させていく。そして47周目、遂にその差は1秒を下回った。
 テール・トゥ・ノーズの状態で松田の様子をうかがっていた立川は、52周目の最終コーナーをややインベタ気味に立ち上がると、鋭い加速で松田のインに並びかけていく。一旦は前に出かけた立川であったが、1コーナーのブレーキングで松田が力づくで立川を押さえ込み、両者並走のまま100Rへ。軽い接触を伴いつつ、ここでは松田が辛くもトップを死守。
 ここから10周以上にわたって#32EPSONと#38ZENTのドッグファイトが延々と繰り広げられることとなった。インから、アウトから、さかんに揺さぶりをかけてくる立川を、巧みなライン取りと周回遅れを利用して懸命に押さえ込む松田。しかしEPSONのタイヤは傍目にも判るほど消耗が激しく、次第に松田は追い詰められていく。

 そして65周目、遂にレースが動いた。
 最終コーナーでテールに張り付いた立川がアウトから松田に並びかけていく。1コーナー進入のハードブレーキングで立川を阻止した松田であったが、続くコカコーラコーナーで立川にインを突かれ、遂にトップの座を明け渡してしまった。こうなるともう、EPSON NSXに追う力は残っておらず、立川祐路が第2戦の富士に続く今季2勝目をセルモにもたらすこととなった。 3位には、序盤に飯田章の巧みなドライビングで順位を稼いだ#6エッソウルトラフロースープラが入った。4位は#3G'ZOX HASEMI Z。オープニングラップで痛恨のコースアウトを喫し、一時はクラス最後尾まで後退したが、そこから金石とコマスが猛然と追い上げて順位を上げてきた。

050925_08 一方のGT300は、ポールシッターのM-TECが順調に後続を突き放して快走する中、後方では予選2番手の#10フェラーリがゼロ周リタイヤ、更にはポイントランキングトップの#43ARTA Garaiyaが、ダンロップコーナーでスピンから復帰しようとしていた#62ヴィーマックに激突してフロントを大破、僅か21周でレースを終えるなどの波乱があり、全くトップの座を脅かされることなくチェッカーを受け、こちらも第2戦富士に続いての2勝目を挙げた。
 #0EBBRO M-TEC NSXはこれで再びポイントトップに返り咲き、菅生から続いてきた悪い流れを断ち切ることに成功した。
 2位には#11JIM GAINERフェラーリ。3位には#30レクリスMR-Sが入った。

 次の第7戦の舞台はオートポリス。10月16日決勝だ。
 GT500もGT300も、終盤を迎えてもなおチャンピオン争いは混沌としている。

(Text:末廣和久  Photo:Keiichiro TAKESHITA)



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