SUPER GT

SGT:第4戦セパン JIMGAINER DIXCEL DUNLOP F430が予選でPP! 決勝でもしぶとく4位に入賞! (JIMGAINER)

  • 2010年SUPER-GT第4戦 MALAYSIA
  • JIMGAINERDIXCEL DUNLOP F430
  • Dr:Tetsuya TANAKA/Katsuyuki HIRANAKA
  • 予選:1位・決勝:4位
  • 観客動員数:予選日5.200人・決勝日:27.500人

 今年も3戦を消化し、1戦毎に順位を上げてフィニッシュしているJIMGAINER。前回富士の決勝で良いタイヤが見つかり、5月末の鈴鹿のタイヤテストで確認をし、上位でフィニッシュ出来る確証を得て、シリーズ唯一の海外戦であり、赤道間近の灼熱の国マレーシアのセパンサーキットに乗り込んだ。

6月19日(土/予選)

gt_r04_jg_01.jpg  練習走行は普段よりも遅い10時から開始された。気温30度、路面温度35度と意外と低い温度でスタート。ドライバーは今回スーパーラップを担当する田中哲也からマシンに乗り込んだ。

 しかし、思ったようにマシンが動かない。コースもラバーが乗っていないせいか、グリップ感があまりない様に感じられた。スタビライザーを固めにしたり、セットを色々繰り返す。残り時間20分で平中克幸と交代。予選に向けて最終のチェックを行い7位で走行を終えた。

 今回の予選は前回富士と同じくスーパーラップ方式が採用された。上位8台が駒を進めることが出来る。ポールを獲得する自信はあったものの、他車も非常に速く、少しのミスでそれは手からこぼれてしまう。

 まず予選1回目でスーパーラップに残るべくタイムアタックを開始。平中は1ラップ計測で、予選基準タイムをクリア。そこからは田中にハンドルを託す。田中も楽に基準タイムを計測し、再度マシンの挙動の確認で走行を繰り返し、この時点では1位を獲得。300クラス専有時間になり、再びタイムアタックを開始。計測2周目に2分9秒677をマーク。しかしこの時点ですでに№7RX7が0.091秒上回るタイムを出していたため、2位でスーパーラップに駒を進めた。

 予選1回目から1時間15分のインターバルを経て、スーパーラップは開始された。 まず8位の№43Garaiyaがコースへ。2分9秒873のタイムで走行。これが基準となる。 田中がタイムアタックを開始する時点でのトップは№33PORSCHEで、2分9秒711。田中のセクター1が表示され、+0.138に、しかしセクター2では-0.443、セクター3では-0.16で、この時点で-0.465上回っていた。セクター4でも-0.079上回り、2分9秒167のタイムでアタックを終えた。

 最後のアタックはここセパンで9戦4勝と相性の良いNo.7。セクター1も25秒917と-0.281と上回る。セクター2では田中が-0.025と上回るも+0.256のビハインド。セクター3でも-0.118で、+0.138負けていた。しかしセクター4ではFIA-GT車両が優位な場所。しかしNo.7も侮れないスピードがある。だが、最終コーナーで白煙を上げるほどのブレーキでミス。田中のタイムを意識しすぎたせいか、結局2分9秒491のタイムになり、JIMGAINERDIXCELDUNLOPF430の今期初のポールポジションが確定した。

田中哲也
gt_r04_jg_02.jpg  第4戦セパンはポールポジションを取るつもり出来ましたから、本当に取れて良かったです。今期は思うように成績が残せず色々苦労がありましたが、取り合えず良かったです。アタックでは1回ミスしましたが、ほぼパーフェクトにできたと思います。チーム、タイヤメーカー、すべての方に感謝したいし、みんながんばってくれたと思います。明日はスタートを担当する予定ですので、マージンを築いて平中選手にバトンを渡して、優勝できればと思います。
平中克幸
 ここまで3戦は思うように結果が残せなかった。それだけに、今回はポールを獲れて優勝に一番近いところにいるわけですから、決勝レースが楽しみです。今回はアタック担当ではないので、田中選手の素晴らしいアタックを見てポールは取れると感じていました。富士でホントに良いタイヤが見つかったことも、この予選の結果に繋がったと思います。僕は自分の仕事きっちりとして、あとは勝つだけです。
6月20日(日/決勝)

 気温は昨日の走り始めより2度ほど高い程度だが、一層日差しが強くなり、灼熱のセパンは容赦なくドライバーに試練を与える。スタートを担当する田中がまずコースへ。決勝を想定して走行を続ける。5周の周回後、平中へ。平中も最後のマシンチェックに余念がない。8周の周回で終了。ウォームラップでは2分11秒077で、3位で走行は終了した。その後サーキットサファリも行われ、田中が2周の周回でチェッカーが振られた。

gt_r04_jg_03.jpg  夕方16時のスタートとはいえ、気温は34度、路面温度41度と容赦なく照りつける強い日差しと蒸し暑さの中、スタートを担当する田中はフォーメーションラップを走行し、綺麗にスタートしていった。

 しかし、1周目から、マシンの振動を訴える無線が田中から入る。タイムも2分12秒台~13秒台と上がらない中、3周目の1コーナーでNo.33にパスされる。

 その後もNo.7の執拗な追いかけに苦戦しながらも2位をキープ。しかし、それも限界に達し、9周目のS字コーナーの先でインに付けなかった所を簡単にパスされる。その後も10周目にNo.88Lamborghiniに抜かされ、12周目にはNo.3Zにもパスされ田中は悲痛な声でピットインの周を聞いてくる。

 しかし最低でも15周は周回をこなさなければ、規定に違反し失格となるため、それまではどうしても走りきらなければならない。結局12位までポジションを下げることとなってしまう。15周目に平中にハンドルを託すが、残り35周近く走行しなければならず、平中のがんばりに期待するしかなかった。

gt_r04_jg_04.jpg  その後各車のルーティーンのピット作業が終わり、36周目には5位までポジションを上げていた。39周目にNo.33とNo.74が裏ストレートで接触し、No.33はそのままリタイヤ、No.74はドライブスルーペナルティーを受け、一旦3位までポジションをあげるが、残り10周でやはりタイヤがキツくなってきたのか、ペースダウン。46周目に再びNo.74にかわされ4位に。そのままのポジションでチェッカーを受けた。

田中哲也
 朝のフリー走行でも良い感じで走れてましたが、決勝ですぐに違和感が出ました。振動はひどくなるばかりで、ポジションをキープすることが出来ませんでした。非常に残念ですが、次戦は何とかこのトラブルを改善して、今回取れなかった優勝を勝ち取りたいですね。
平中克幸
 本当に悔しいです。哲也さんが無線でかなり辛いのを言ってましたので、僕のスティントが長くなるのはわかりました。ただ、今出来る一番ベストな事をするだけでした。4位のポジションは今回のレース展開を考えれば良かったと思います。3位も守りたかったですが、明らかにペースが違いましたし、あれ以上は無理でした。次戦のSUGOは得意なコースですし、チャンピオンシップにも首の皮一枚繋がってますので、これから巻き返します。
Text & Photo: JIMGAINER


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