SUPER GT

SGT:第2戦富士 500kmレースはポイント圏外の厳しい結果に (Hitotsuyama Racing)

 Hitotsuyama Racingは5月3~4日に富士スピードウェイで開催されたSuper GT 第2戦において、 2台揃って完走を果たしました。

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■5月3日 公式練習 / 公式予選
#20 Racerbook Audi R8 LMS フランク・ユー / 野田英樹 / 小林賢二

 ゴールデンウィークに開催され、例年多くの観客を迎える今大会。レース距離が500kmと通常より長いこの大会で、#20 Racerbook Audi R8 LMSには第3ドライバーとして新たに小林賢二が加入することに。小林は昨年もHitotsuyama RacingからAudi R8 LMSでGT Asiaに参戦した経験を持つドライバー。

 また第1ドライバーも第1戦のマイケル・キムから香港出身のフランク・ユーにスイッチ。フランク・ユーも昨年Hitotsuyama RacingからAudi R8 LMSでGT Asiaに参戦した経験を持ち、それ以外にも数々のGTレースでAudi R8 LMSをドライブ。Audi R8 LMS を熟知したドライバーの一人とも言える。フランク・ユーとマイケル・キムは今後レースごとに入れ替わり、#20 Racerbook Audi R8 LMSをドライブする。

 午前中の公式練習では3名のドライバーがスムースにプログラムをこなさなければいけないものの、前日から降り続く雨によりライバルマシンのクラッシュやスピンが続出。赤旗中断が相次ぎ、#20 Racerbook Audi R8 LMSも十分な走行を行うことが許されないままクラス22位で公式練習を終えた。

 同日午後に行われた公式予選も天候は変わらず。スーパーラップ進出を賭け各マシンがコースイン。#20 Racerbook Audi R8 LMSは野田がQ1を担当する。野田は計測1周を終えた時点で浅溝タイヤの方がコースコンディションにマッチすると判断し、深溝から浅溝タイヤへの交換のためにピットイン。しかし、この間にランボルギーニからオイル漏れトラブルが発生。コース上には多量のオイルが撒かれる。このランボルギーニのオイル漏れトラブル以降、タイムアップするマシンは現れず、予選開始早々のタイミングでアタックを行なっていたマシンが上位を独占するかたちに。#20 Racerbook Audi R8 LMSはアタックができないままクラス18位という不本意な結果で予選を終えた。

#21 ZENT Audi R8 LMS 都筑晶裕 / シンディ・アレマン / 谷口行規

 第1戦岡山で9位入賞を果たし、さらに上位進出を狙う#21 ZENT Audi R8 LMS。Hitotsuyama Racingは都筑 / シンディのサポート役として昨年WTCCをフルシーズン戦った谷口行規を第3ドライバーとして新たに迎え入れた。

 午前中の公式練習では都筑をメインにセッティングプログラムが進められるが、やはり強い雨と度重なる赤旗中段により、満足にセッティングを決めることができず下位に沈む。最終的には都筑がクラス12位のタイムをマークするものの、難しいコンディションの中、多くの課題を残したまま午後の公式予選に臨むこととなった。

 公式予選Q1担当の都筑は雨の状況を見計らいコースイン。しかしアタックに入った時点で、既に前述のとおりコース上には多量のオイルが撒かれており、都筑は全くタイムを伸ばすことができない。予選前半、コース上がクリーンな間にタイムアタックを行なったマシンが1分52秒台を記録している中、タイミングを失った都筑は2分00秒台とその差を大きく拡げられ、クラス20位という想定外の結果で公式予選を終えた。

  • P1 #11 GAINER DIXCEL R8 LMS 田中哲也 / 平中克幸
  • P2 #43 ARTA Garaiya 高木真一 / 松浦孝亮
  • P3 #15 ART TASTE PORSCHE ティム・ベルグマイスター / 土屋武士 / ヨルグ・ベルグマイスター
  • P18 #20 Racerbook Audi R8 LMS フランク・ユー / 野田英樹 / 小林賢二
  • P20 #21 ZENT Audi R8 LMS 都筑晶裕 / シンディ・アレマン / 谷口行規

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■5月4日 決勝
#20 Racerbook Audi R8 LMS フランク・ユー / 野田英樹 / 小林賢二

 前日までの雨は止み、6万人近い観客を迎えた決勝日。ドライコンディションでのレースが確実視されていたが、スターティンググリッド上でまさかの小雨が降り出す。各チーム、グリッド上でギリギリのタイミングまでタイヤ選択に悩まされるも、ほぼ全てのチームが天候の回復に賭け、ドライタイヤのままスタートを迎える。この難しい天候のためセーフティーカー先導の下スタートとなったが、多くのチームの予想とは裏腹にセーフティーカー先導中に雨足は急激に強まっていく。急遽ピットインしレインタイヤに交換するチームが大多数の中、予選下位に沈んでいた#20 Racerbook Audi R8 LMS野田はドライタイヤのままコースに留まり賭けに出る。セーフティーカーが隊列から離れレースはスタート。だが雨足はすぐには弱まらず、#20 Racerbook Audi R8 LMS野田は苦しい展開を強いられ、レインタイヤに交換したライバル勢に次々とパスされていく。その後天候は回復し、コースが乾き始めると野田もペースアップ。一時は21位まで落としていた順位を12位まで挽回し、フランクにステアリングを託す。

 これがSuper GT デビュー戦となるフランク。GT500との絡みではペースダウンするシーンも何度か見られたが、タイヤを労わりながら徐々にタイムアップしていく。しかし、レースも中盤に差し掛かったところで、#15 ART TASTE PORSCHEのティム・ベルグマイスター選手がストレート上で単独クラッシュ。ハイスピードでガードレールに激突し、マシンは大破してしまう。コース上にはセーフティーカーが入り、ティム選手の救出作業が行われる。6周のセーフティカーランの後、レースは再開。フランクはその後も自己ベストを更新し、結果的に34周を担当。デビュー戦をノーミスで走り切り、自身の希望でもある「来シーズン以降のSuper GTフル参戦」に一歩近づくことができるレース内容となった。ピットアウト時には18位まで落ちていた順位も15位まで挽回し、最終スティントを小林に託す。

 これまでポルシェ・カレラ・カップを中心にレース活動を行なってきた小林は、公式練習まではR8のマシン特性に悩まされたものの、決勝ではそれまでの不調を忘れさせる安定したラップで周回。残り10周を切ったあたりから再び降り始めた雨の中でもしっかりとマシンをコントロールし、#20 Racerbook Audi R8 LMSを500kmレース16位フィニッシュに導いた。

#21 ZENT Audi R8 LMS 都筑晶裕 / シンディ・アレマン / 谷口行規

 #21 ZENT Audi R8 LMSのスタートを担当するのはエースの都筑晶裕。都筑は#20 Racerbook Audi R8 LMSとは戦略を変え、セーフティーカー先導中にレインタイヤに交換。セーフティーカーが隊列を離れレースがスタートした時点では22位まで落ちていた順位だが、ウェットコンディションを得意とする都筑は、たった10周あまりで4位までその順位を押し上げチームを盛り上げる。その後路面が乾き始めたため、#21 ZENT Audi R8 LMSは変則的なピット作業を敢行。16周目にドライタイヤへの交換と給油作業、そして第3ドライバー谷口へのドライバー交代を済ませコースに送り出す。フランク同様、今回がSuper GTデビュー戦となる谷口だが、アウトラップ最終コーナーで乾ききらない路面に足を掬われスピン。復帰に時間を費やし21位まで順位を下げてしまう。レース復帰後は安定したタイムを刻み、順位も2つ挽回して19位でシンディにバトンタッチ。第1戦岡山では9位入賞を果たし、今回の目標をさらに上位進出と定め意気込んでいたシンディ。コースインした時点で順位は20位と入賞すら困難な状況ではあったが、持ち前の粘り強さと安定した走りを披露し、徐々に順位を上げていく。38周を担当し、順位を15位まで押し上げて、最終スティントを再び都筑へと託す。入賞こそ難しい順位だが、都筑はベストラップを更新するペースで周回を重ねると同時に、マシンやタイヤのフィーリングを的確にピットへ伝え続けデータの蓄積作業にも専念。最終的には#20 Racerbook Audi R8 LMSを捉え15位でフィニッシュを遂げた。

  • P1 #0 GSR 初音ミク BMW 谷口信輝 / 片岡龍也
  • P2 #2 エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電 高橋一穂 / 加藤寛規
  • P3 #66 triple a vantage GT3 吉本大樹 / 星野一樹
  • P15 #21 ZENT Audi R8 LMS 都筑晶裕 / シンディ・アレマン / 谷口行規
  • P16 #20 Racerbook Audi R8 LMS フランク・ユー / 野田英樹 / 小林賢二

 Hitotsuyama Racingでは今大会の目標を2台揃ってのポイント獲得として参りましたが、難しい天候に悩 まされ、2台ともポイント圏外でレースを終える悔しい結果となりました。次戦セパンではこの目標を達成できるよう、チーム一丸となって臨みます。引き続き応援宜しくお願い致します。

Hitotsuyama Racing Press release


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