スーパー耐久

吉本大樹レースレポート(S耐久第7戦/仙台ハイランド)

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【スーパー耐久シリーズ第7戦(仙台ハイランド)】
11 October, 2009
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5ZIGEN NSX 盤石のポールtoウィン!
タイトル獲得に向け大きく前進!!

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【Result】
(Sun) QF : 1 st (1 pt) (Sun) Final : 1st (24 pt)
(Ranking) 1 st (86 pt)

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【Qualify】
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■ 5ZIGEN NSX 開幕戦以来のPP獲得!
直前に日本列島を縦断した台風の影響も心配された2009年スーパー耐久シリーズ第7戦。それでも台風はレースウィーク直前に仙台を通過。金曜日には天候も回復し、無事予定通り金曜日から各マシンの走行が開始される事となった。

5ZIGEN NSXは前戦終了時点で同ポイントでのランキング首位につけていたものの、最終戦はマシンとの相性が良いとは言えないもてぎのオーバルコースでの開催。タイトルを争う上では、この第7戦の結果が非常に大きな意味を持つことになる。そんな状況の中、5ZIGEN NSXは金曜日に平中選手がマシンセットを確認。土曜日の占有走行でも、平中選手、吉本大樹、松浦選手の3ドライバーがマシンに乗り込みさらにマシンセットを煮詰めていく。そして迎えた日曜日の公式予選。

台風通過後は一旦天候も回復したため、今週末はこのままドライコンディションでのレースウィークになるかと思われたものの、この日は朝から雨が降り注いだ仙台ハイランド。9時からのAドライバー予選開始時には雨も止み陽が差し込み始めたものの、結果としてはこのコンディションが各マシンの予選アタックを一層難しくする要素となった。まずAドライバー予選に出走したのは平中選手。このセッションの路面コンディションは朝からの雨がコース上に残っていた為、全車ウェットタイヤでアタックへと出て行く。ここで平中選手はクラストップとなる2'05"244をマーク。まずはPP獲得に向け上々のポジションにつけ、Bドライバー予選の吉本へと期待を託していく。

Aドライバー予選が終了するころには一部の路面が乾き始めたコース上。しかしまだコースの大半は水が残っており、ウェットタイヤかドライタイヤか、その選択は非常に微妙な状況でセッションが開始される事となった。すると、やはりウェット路面と乾いたライン等が混在するコンディションで各マシンはタイムが伸び悩み、チームによってはスリックタイヤでのアタックに出て行くマシンも出始める。しかし吉本は「まだスリックのタイミングではない」と判断、ウェットタイヤでのアタックを行うと、この判断が的中。他のマシンが難しいコンディションでAドライバー予選のタイムを更新できずにいる中、クラス2番手タイムながら2'04"895をマーク、ABドライバー合算タイムでは5ZIGEN NSXが開幕戦以来の予選PPを獲得する事となった。

さらにその後はCドライバー予選で松浦選手が決勝に向けマシンセットを確認、盤石の体制で午後の決勝を迎えることとなった。

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【Final】
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■ 盤石のレースで今季2勝目を獲得!
■ タイトル獲得に向け、ランキング単独首位で最終戦へ。

今回も1day開催となった為、予選からおよそ3時間程のインターバルで迎えた決勝のスタート。予選終了後は空から陽も差し込み気温も少しずつ上昇。予選で各ドライバーを悩ませたコース上の雨も乾き、第7戦決勝は完全なドライコンディションで行われる事となった。

予選終了後には「燃料が重たい状態でのマシンバランスはまだあまり良くない」というコメントもあったものの、「タイトルを争う16号車(T-MAN OILディクセル岡部自動車Z)や27号車(FINA ADVAN M3)の前でゴールしなければならない」と、タイトル争いを意識しつつ、このレースでのポールtoウィンを狙いスタートの時を迎えた5ZIGEN NSX。そのスタートでステアリングを握った平中選手は、今シーズン常に苦しんできた序盤の重い状態でのマシンバランスの悪さから1周目、5周目にひとつずつポジションを落とし3番手に後退。しかしそれでも、これ以降は前を行く2台との差を最小限に留めながらポジションを守り切り、ガソリンが軽くなる後半での追い上げを狙い苦しい序盤戦を耐えていく。

すると追撃態勢に入ったレース25周目にトップを行く27号車(FINA ADVAN M3)がマシントラブルでストップ。労せずしてポジションを一つあげると、レースも3分の1強を終えたところでピットに戻り吉本大樹にドライバーチェンジ。吉本はリア2本のみのタイヤ交換でコースへと復帰していく。「とくに最初の数周はビックリするくらいアンダーが酷かった」というマシンながらハイペースで追い上げを開始すると、この時点でトップに出ていた39号車(TRACY SPORTS NSX)のタイヤがバーストした事等もあり、51周目にはついにトップのポジションを取り戻す。その後もペースをコントロールしながら走行を続けた吉本は、その勝利を確実にする為スティント終盤にペースを上げ、ただ一人1分59秒台のラップを重ねていくと、最後のルーティーンストップを行った2番手の15号車(KYOSHOメーカーズ岡部自動車RX-7)に1周差をつけてその背後に追い付くと、自らのルーティーンストップを前にこれをパス、2番手以降を周回遅れとする大差を築き、その後は「タイヤがバーストしたマシンもあったし十分マージンもあったので、念のため4本交換を提案した」と、チェッカーまで15周程を残しピットイン、最終スティントを再び平中選手に託していく。

するとその後はNEWタイヤ&軽い状態のマシンでコースに入った平中選手が危なげない走りでチェッカーまでを走り抜き、そのままトップでフィニッシュ。レース序盤こそポジションを落としたものの、これまで5ZIGEN NSXが作り上げてきたパターンでもある中盤以降にポジションを上げてゆく形でレースを進め、第5戦に続く今季2勝目を獲得すると同時に、ポイントも今回のレースで予選PPのポイントも含め25ポイントを獲得。タイトル争いにおいて大きな意味を持つと思われたレースを完勝で終え、最終戦を目前にランキングでも単独の首位に浮上。4年ぶりのS耐復帰初年度での王座獲得に向け、大きく前進をする事となった。

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【吉本大樹コメント】
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CA7XUOFZ.jpg今回の結果次第では最終ラウンドに行かない可能性もありました。でも今回は足回りを見直した事でフィーリングも進化したし、実際コース上でのバランスも予選までに良い形が作れていました。

ウエットとなった予選でも我々は良い判断が出来ていたと思うし、決勝に向けてもいくつかのパターンでの戦略も考えていたので仮にライバル達が不運に見舞われていなかったとしても僕たちは勝てていたと確信しています。久しぶりの仙台ハイランドはもともと好きなコースですが、更に好きになりました。応援ありがとうございました!

最終戦の舞台はもてぎのオーバル。2つのシケインが設けられるとの事ですが、いずれにしても排気量の小さい我々のNSXが不得意とするハイスピード戦です。が、Team 5ZIGENにはINDYでオーバルの実戦を積んだ松浦選手がいますからね!とにかくチャンピオンを確実に獲りにいきたいと思います。引き続き応援の程宜しくお願い致します!



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