全日本GT選手権

RE:JGTC_Rd.5:富士GT無限×童夢リリース

                                                          1999年 8月 9日

                           無限+童夢プロジェクト

'99 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP ROUND 5 "JAPAN SPECIAL GT CUP"


                TAKATA 童夢 NSX、2位入賞!
            NSX4台ともポイント圏内で完走をはたす!


○開催日  :1999年 8月7(土)~8日(日)
○開催地  :静岡県 富士スピードウェイ(コース全長:4.400km)
○決勝レース :57周(約250.8km)
○天 候  :予選日/雨後晴れ 決勝日/晴れ一時雨
○コースコンディション :予選日/ウェット→ドライ 決勝日/ドライ(決勝時)
○気温 :決勝日/31℃(15時/ピット計測)
○観客数 :62,700人(決勝日/主催者発表)


 1999年全日本GT選手権もすでに4戦を消化し、終盤戦に突入する第5戦「JA
PAN SPECIAL GT CUP」が、8月7~8日の両日、静岡県富士スピードウェイにおいて
開催された。
 ホンダNSX勢は、レギュラーの3チーム4台が勢揃いし、7日(土)の公式予選では、
RAYBRIG NSXが予選5位、Mobil 1 NSXが予選7位、TAKATA 童夢 NSXが9位とそれぞ
れ好位置につけ、決勝レースに期待を持たせた。
 8日(日)の決勝レースは、7番手スタートから終盤驚異の追い上げを見せたTAKATA
 童夢 NSXが2位に入賞し、選手権ポイント15点を獲得。他のNSX勢もRAYBRIG NSX
が7位、Mobil 1 NSXが8位、Castrol 無限 NSXが9位と、選手権ポイント内でそろ
って完走を果たした。

●JAPAN SPECIAL GT CUP 出場チームと戦績
┌──┬─────────┬───────────┬──────┬─┬─┬─┐
│No. │マシン名          │エントラント名        │ドライバー  │HW│予│決│
│    │                  │                      │            │  │選│勝│
├──┼─────────┼───────────┼──────┼─┼─┼─┤
│    │                  │                      │中子 修    │  │15│9│
│16│Castrol 無限 NSX  │                      │            │70│  │  │
│    │                  │                      │道上 龍    │  │位│位│
├──┼─────────┤無限×童夢プロジェクト├──────┼─┼─┼─┤
│    │                  │                      │脇阪寿一    │  │7│2│
│18│TAKATA 童夢 NSX   │                      │            │20│  │  │
│    │                  │                      │金石勝智    │  │位│位│
├──┼─────────┼───────────┼──────┼─┼─┼─┤
│    │                  │                      │T・コロネル│  │9│8│
│64│Mobil 1 NSX      │Mobil1 Nakajima Racing│            │20│  │  │
│    │                  │                      │光貞秀俊    │  │位│位│
├──┼─────────┼───────────┼──────┼─┼─┼─┤
│    │                  │チーム国光            │高橋国光    │  │5│7│
│100 │RAYBRIG NSX       │                      │            │50│  │  │
│    │                  │with MOONCRAFT        │飯田 章    │  │位│位│
└──┴─────────┴───────────┴──────┴─┴─┴─┘
 ※HW=ハンディ・ウェイト(単位:kg)

 前大会でTAKATA 童夢 NSXがテスト装着していたニューフロントカウルは、今回は4
台とも採用せず、オリジナルのナロートレッド仕様で富士スピードウェイに集合した。
 また、Mobil 1 NSXは、山西康司選手から光貞秀俊選手にドライバーを交代し、ト
ム・コロネル選手とのコンビで今シーズンの残り3戦を戦うことが、6日(金)のフリ
ー走行日に、Mobil 1 NAKAJIMA RACINGより発表された。
 その金曜日のフリー走行では、台風8号の影響を受けフリー走行を一時中断させる
ほどの激しい雨となった。その中、各チームとも雨の間をぬうように積極的に走り込
みセッティングをつめていった。結果は午前、午後ともTAKATA 童夢 NSXがトップタイ
ムをマークし、翌日からの予選、決勝に期待を持たせた。


○公式予選第1回[8月7日(土) 10:30~11:30 出走:41台]
 台風8号の余波を受け不安定な天候の下、雨そしてコースはウェットコンディショ
ンで、公式予選第1回が開始された。
 予選開始とともにGT500クラスの各チームともコースイン、マシン後方に水煙を引き
ながらタイムアタックが開始された。ところがGT500クラス専用の20分間はウェットコ
ンディションのままであったが、GT300クラスの専用時間の間に雨は上がり、路面は徐
々にドライコンディションへと変化していった。このため最初の20分間にトップタイ
ムをマークしたTAKATA 童夢 NSXであったが、全ては混走の20分にかけることとなった。
 その混走の20分間、トップ争いはヒートし、路面コンディションの変化もありラッ
プごとにトップが入れ替わる状況となった。しかし、終了10分前頃にぱらついた雨も
あり、ベストタイムは1分28秒台に留まり、NSX勢ではTAKATA 童夢 NSXが1分28秒41
5の2番手が最高位となった。他のNSXは、Mobil 1 NSXが4番手、RAYBRIG NSXが9番
手、Castrol 無限 NSXはタイミングを外し17番手につけた。
 予選第1回の暫定ポールポジションは、1分28秒271でカストロール・トムス・スー
プラが獲得した。

○公式予選第2回[8月7日(土) 14:40~15:40 出走:39台]
 インターバルの間に雨は上がりドライコンディションで公式予選第2回が開始され、
各チームとも一斉にスタートしていった。
 NSX勢も懸命のアタックを行ったが、なかなかタイムアップはできず、RAYBRIG NSX
の飯田章選手が、最初の20分間の終了近くにマークした1分27秒919がNSX勢のベスト
ラップとなり、RAYBRIG NSXは5番手につけた。
 TAKATA 童夢 NSXは脇阪寿一選手が、懸命のアタックを繰り返したが1分27秒945で
7番手。Mobil 1 NSXはトム・コロネル選手がアタックし、1分28秒068で9番手。C
astrol 無限 NSXは道上龍選手がアタックし、1分28秒514で15番手につけた。
 混走となる最後の20分に再度アタックをかけるべく、準備を整えたNSX勢であったが、
その20分がスタートする頃、最終コーナーあたりから雨が降り始め路面は見る見るう
ちにウェットコンディションとなり、最後のチャンスは絶たれてしまった。

 この結果、ポールポジションは、カストロール・トムス・スープラ。NSX勢では、
RAYBRIG NSXが予選5位、TAKATA 童夢 NSXが予選7位、Mobil 1 NSXが予選9位、
Castrol 無限 NSXが15位につけ、各チームとも明日の決勝レースに備えていた。


○決勝レース[14時13分スタート 57周 出走:40台]
 前座レースでの遅れを昼休みの間に取り戻し、8月の富士スピードウェイらしい暑
い日差しの中、スタート進行がオンタイムで開始され、午後14時13分、フォーメーシ
ョンラップから1周して、決勝レースの幕が切って落とされた。
 全車きれいにスタートを切り第1コーナーをクリア、真夏のGTレースがスタートし
た。
 金石勝智選手がスタートドライバーとしてハンドルを握るTAKATA 童夢 NSXは、予選
順位通りの7番手で、1周目のグランドスタンド前に戻ってきた。その後一時10番手
にまで順位を下げたが、徐々に取り戻し20周目には7番手に復帰、さらに上位陣の早
めのピットインが始まった24周目には5番手、25周目には4番手に浮上。29周目、ル
ーチンのピットインを行い脇阪寿一選手に交代してコースに復帰していった。この頃
次々にピットインするチームが続出し順位が乱れたが、38周目に僚友チームのRAYBRI
G NSXがピットインするとほぼ順位は落ち着き、TAKATA 童夢 NSXは6番手を走行して
いた。ハンドルを握る脇阪選手は、レースが終盤に入る41周過ぎからチャージを開始。
46周目に5番手、51周目に4番手、52周目に3番手と驚異の追い上げを展開していっ
た。3番手に上がった脇阪選手は、追い上げの手をゆるめず53周目、54周目と前車に
プレッシャーをかけ、55周目に入った第1コーナーでタイヤスモークを上げるハード
ブレーキで前車をパス、ついに2番手に浮上した。その後も追撃の手をゆるめずトッ
プを追走したが、さすがにとどかず57周を終了、2番手でチェッカーフラッグを受け
た。
 飯田章選手がハンドルを握るRAYBRIG NSXは、一つ順位を下げ6番手で1周目を終了。
しかし飯田選手はここから追い上げを開始、8周目には4番手を走行していた。さら
に15周目には3番手に浮上、20周目には2番手にテール・トゥ・ノーズとなったが、
24周目位からペースが下がり、4番手、さらに次周5番手にとなってしまった。その
後38周目、ルーチンのピットインを行い高橋国光監督兼選手がハンドルを握りコース
に復帰。8番手からの追い上げとなった。高橋監督兼選手は、1分29秒台のタイムを
マークし、44周目7番手に浮上。その後もコンスタントに走行し、7番手でチェッカ
ーフラッグを受けた。
 トム・コロネル選手のドライブでスタートしたMobil 1 NSXは、予選順位通りの9
番手でレースをスタート。コンスタントにポジションをキープし、上位陣のピットイ
ンに乗じて順位を上げ、35周目に4番手でルーチンのピットイン。ドライバーを光貞
秀俊選手と交代、ピットアウトしていった。ハンドルを任された光貞選手もコンスタ
ントに走行、9番手から44周目に8番手にポジションを上げ、そのままチェッカーフ
ラッグを受けた。
 15番手から道上龍選手のハンドルでスタートしたCastrol 無限 NSXは、序盤に13番
手に順位を上げそのままコンスタントに走行。上位陣のピットワークの間にポジショ
ンを上げ、30周目、9番手でピットイン、中子修選手に代わりピットアウトしていっ
た。中子選手は9番手でレースに復帰し、その後もコンスタントにポジションをキー
プして、9番手のままチェッカーフラッグを受けた。
 この結果、NSX勢はTAKATA 童夢 NSXが今季2度目の表彰台登壇となり、また、全
車ポイント圏内(10位以内)で完走した。

 レースは11周目にトップに立ち、終始そのポジションをキープしたESSO Tiger 
Supraが、今季初優勝を飾った。

○第2位 TAKATA 童夢 NSX
 中村卓哉 童夢レーシングチームプロジェクトリーダーのコメント
「予選は、色々とタイミングも外してしまって狙ったとおりのポジションがとれませ
んでした。決勝レースで金石選手から先行させたのは、スタートポジションから見て、
ドライバーの個性を活かすためのフォーメーションです。金石選手はねばり強くト
ラブルを起こさず序盤の混戦を切り抜けてくれるでしょうし、後半でマシンがばらけ
たときの脇阪選手の一発の速さを期待したものです。二人ともに期待通りの良い仕事
をしてくれました。チームの方はまだまだ勉強することがありますね。ピットワーク
一つでも他チームに追いつき追い越さなくてはなりません。次のTIサーキットはテ
クニカルサーキットですから、NSXには向いていると思います。ハンディウェイト
が50kgになりますが、NSX-GTの良さを十分に引き出して、表彰台の真ん中を狙いたい
と思います。今後とも、応援してください。」

資料提供:無限×童夢プロジェクト



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