
今年からFIA-F4シリーズに参戦している田上蒼竜(ガレージENZO ZAP F110)が、スポンサーである「サーキットの狼MUSEUM(茨城県神栖市)」においてマシン展示およびシーズン前半の報告会を行った。
田上は昨年スーパーFJもてぎ/SUGOシリーズと同筑波/富士シリーズにおいてダブルタイトルを獲得、今シーズンからFIA-F4シリーズにステップアップ。ZAP SPEEDのサポートで富士の第1戦12位、第2戦15位、鈴鹿の第3戦18位、第4戦17位とここまでシリーズポイントは得ていないがコンスタントに結果を残している。
そんな田上がシーズンの合間を利用して、スポンサーである「サーキットの狼MUSEUM」にマシンを持ち込んでの報告会。「サーキットの狼MUSEUM」はかのスーパーカーブームの火をつけた池沢 早人師(とうじは「さとし」)のマンガ「サーキットの狼」40周年を記念して開設された博物館で、マンガに登場したランボルギーニカウンタックをはじめ多くのスーパーカーが展示されているが、その中に異彩を放つフォーミュラマシンが展示され、ミューコアムを訪れるゲストの目を引いた。マシンは田上と同じ牛久市内で電気工事会社を営む株式会社ビルド(https://build-inc.net/)がマシンにNEWラッピングを施した新カラーリングンのお披露目も兼ねている。
そして7月16日にはホールにて田上蒼竜が報告会を開催。レースレポートも配布され、質疑応答ではレースがチームスポーツであることやドライバーのアスリートぶりなどモータースポーツに興味がわいたような感想を聞くことができた。
8月5日からFIA-F4第5戦、6日には第6戦が富士スピードウェイで開催され、シリーズが中盤戦に突入する。プライベートチームからメーカーのスカラシップを受けるドライバーに一矢報いるべく田上蒼竜の戦いは今後も続く。
Text & Photo: Junichi SEKINE
- 優勝 79号車・中澤凌(ZAP FOCS 10VED)
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「(しびれるレースだった?)チームの中で話をしていて、予想通りだったかな、と。ちょっと展開はいろいろありましたけど、だいたい予想通りです。元々スタートが荒れなければ、後ろを引き離してからバトルしたいな、と思っていましたので、その通りになりました。チームの方にもいいクルマを作ってくださって、助かました。4輪では初勝利です、つぎのレースも控えているので追っていきます」
- 2位 53号車・椎橋祐介(FG&SW NMSP KKS2)
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「ペースはずっとよかったのですけれど、バックマーカーに近づかれちゃって抑えるしかなくてって感じですね。それでスリップ圏内に入られちゃったので、もうああする(ブロック)しかないかな、っていう感じです。あれがなければもうちょっといいペースを保てていたので、あそこで追いつかれちゃったらバトルするしかないので、って思っていました。(これで速さは証明できた?)それは前から証明できているけど(笑)、なかなか勝てないので、SUGOで勝てればって感じですね」
- 3位 82号車・内田涼風(群馬トヨペットRiNoA ED)
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「これでポイントはトップに近づきましたね。ちゃんとレースはしたかな、という感じです。ただちょっと(良い)セットを発見できなかったということで、SUGO、もてぎとあと2戦残っているので、しっかりと組み立てをして、次はポール・ツー・ウインで確実な勝ちをつかみ取ろうと思います。ちょっと悔しいですね。予選はなんとかしないと、なので、そこは前向きに考えて行こうと思います」
- 4位 97号車・池田拓馬(TAKE FIRST & AMEROID)
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「ペースは僕の方がなかったのですけれど、だから抜かれちゃったのは仕方ないですけれど、ファイナルラップのV字コーナーであとちょっとだったので。気を抜いたりはしていなかったのですけれど、あそこで入ってくるとは思ってなかった自分もいるのかな、と思うので、ちょっと甘かったです。でもまだポイントは1位なのでそこはまだよかったです。次も頑張ります。ジャパンリーグ戦でもありますしポイントと賞金稼ぎます(笑)」
- 5位 36号車・磐上隼人(アルビ富士吟上景GIAED)
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「最後の最後に行けなかったですけれど、あそこまで行けたのも(相手が)池田さんだからってのもあるし、信用していたので、安心してバトルできたかな、涼風君と池田さんだったので。でもあそこで抜けなかったのが一番悔しいです。(クルマの調子はよかった?)予選でダメダメだったので、メカさんと見直ししていいクルマ作ってくれたので、それを元にセットしていけました。2週間後またSUGOなので気持ちを切り替えて、このまま登り調子で行ければ。この週末通じてクルマも自分も中途半端だったので、決勝の結果も妥当なのかな、とちょっと思ったりしますね」
- 6位 86号車・村田将輝(湘工冷熱ZAPSPEED ED)
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「(苦しそうな展開だったが?)ここ2か月くらい、マシンを思い通りに動かせなくて。暑い路面からクルマをはがしてマシンを動かすっていうのがうまくまだできていなくて、夏のコンデションをまだ走ったことがなかったので、そこでちょっと苦労してて。今日も予選11番手スタートでまさか入賞できるとは思っていなかったので。結構最初の方、混乱で全体的にペースが遅かったので、ふるプッシュでスキあらば狙っていって、混雑もうまくかわせたので、その後もプッシュプッシュで、最終的には豊島君のペナルティで上がった感じですけど、そこのポジションにいたからこそ入賞できたということもあるので、次は自分の力で。中澤君に(初勝利の)先を越されちゃったので、次は僕が1位目指して、頑張ろうと思います。来週、再来週と筑波とSUGOなので、そこで改善できたらな、と思います」
- 10位 27号車・豊島里空斗(CSI Racing ED)
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(※6位フィニッシュ直後の談話)「序盤の接触で右のフロント当たった時にアライメントが狂ってまっすぐ走らなかったり、コーナー中にアンダーステアひどくなったりして、大変だったです。(それでもペースはあった?)いや、前に全然追いつけなったのであまりよくなったです。ペナルティも受けたのでノーポイントなので(実際は10位で1ポイント)そこも痛いです」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

2023年スーパーFJもてぎ・菅生シリーズ第5戦決勝は7月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、ポールポジションからスタートの椎橋祐介(FG&SW NMSP KKSII)を2番手スタートの中澤凌(ZAP FOCS 10VED)が僅差で追う展開となり、10周のレースの9周目にオーバーテイクに成功した中澤がトップチェッカー。4輪レースキャリア初の優勝を飾った。
連日の猛暑が伝えられた北関東のもてぎだが、今日の気温は29.7度とやや控えめ。ただし日差しは強く湿度も高いので蒸し暑い。午後2時55分のコースイン時点で路面温度47度とマシンにもドライバーにも厳しいコンデションだ。
午後3時10分フォーメーションラップ開始。エントリーした15台すべてがグリッドに整列してレッドライトが消灯するとレーススタート。

ポールシッターの椎橋が好スタートでホールショットを奪い第1コーナーへ飛び込む。2位以下は中澤~池田拓馬(TAKE FIRST & AMEROID)~池内比悠(群馬トヨペットTeam RiNoA ED)~内田涼風(群馬トヨペットRiNoA ED)とスターティンググリッドの順に続くが、6番手スタートの豊島里空斗(CSI.Racing ED)はスタートの蹴り出しが弱く失速。逆にスタートがよかったのが8番グリッドの磐上隼人(アルビ富士吟上景GIAED)で、7番グリッドから発進の甲山晴翔(Vivalavida でさん子10VED)をかわすと第1コーナー手前で豊島もパスして6位にジャンプアップする。豊島7番手、甲山は第1コーナーをやや大回りして大きくポジションダウンしてしまう。
磐上の勢いがよく、第4コーナーからの加速で内田に迫り、第5コーナーへの進入でインを窺う素振りを見せてからアウト側に振ってブレーキング。しかし内田は落ち着いてこれを抑えてターンインする。椎橋と中澤は接近したまま130R~S字を通過、池田はそこからややギャップを拡げられている。後方では8位を争っていた小川涼介(HIROTEX M2 KK-S2)と熱田行雲(ZAP ARY 10VED)がヘアピンで接触、熱田はスピン。これを避けた甲山がコースアウトして両車大きく順位を落としてしまう。この混乱に乗じて順位を上げたのが11番手スタートの村田将輝(湘工冷熱ZAPSPEED ED)で、8位にポジションアップする。
オープニングラップを終えてトップ椎橋と2位中澤のギャップは0.390秒。そこから1.565秒遅れて3位池田~4位池内~5位内田~6位磐上までが0.263秒~0.353秒~0.165秒という間隔で連なった状態だ。
この3番手争いは2周目の第1コーナーで池内が池田のインを、磐上も内田のインを差してどちらも並んで第2コーナーまで並走。池田がアウトから3位のポジションを守る一方、磐上はインから内田の前に出るが内田が逆にイン側となる第4コーナーで磐上を差し返し5位を奪回する。ヘアピンでは池田のインを池内、内田が揃って狙う素振りをみせるがここは池田がスキを見せない。この攻防で6位磐上、7位豊島までがワンパックとなり、それぞれテール・ツー・ノーズ状態でダウンヒルストレートを駆け降りる。
2周目を終えてトップ椎橋と2位中澤は0.370秒の差。3位グループはこの2台を追いかけることができず2.467秒のギャップを築かれてしまう。
3周目に入り3位グループの攻防はさらに激しくなり、第1コーナー進入で池内が3位池田のインを突くが池田が抑えて、池内は逆に5位の内田に張り付かれてしまう。Team RiNoA同士の争いは第3コーナー入口で内田がインがらオーバーテイクに成功し4位浮上。5位に落ちた池内に今度は磐上が襲い掛かり、第5コーナー~130R~S字とプレッシャーをかけ続ける。しかし磐上の背後には豊島がつけて虎視眈々とチャンスを狙っている。
この3台の均衡が崩れたのはヘアピンの進入でまず豊島が磐上のインにノーズをねじ込んで前に出ようとするが、磐上がこれを抑えながらも前の池内に狙いをつけて、ダウンヒルストレートで左サイドから並びかけると半車身前に出て90度コーナーへのブレーキングで5位を奪い取ってターンイン。その前方では内田が池田をつけ狙っている。
3周目を終えてトップ椎橋と2位中澤は依然0.467秒の差。3位池田は3.335秒離されて背後の内田が0.273秒とテール・ツー・ノーズ状態。5位グループは攻防でややペースが落ち内田と1.045秒のギャップが出来ている。
そして4周目、まず豊島が第3コーナーアウト側から池内に被せるように進入。サイド・バイ・サイドで第4コーナーを立ち上がると、ポジションが逆になる第5コーナーでインからオーバーテイク、6位を奪い取る。しかし池内も諦めず豊島を追い立てて130Rでインから並びかけると再びサイド・バイ・サイドでS字コーナーへ飛び込む。しかしここで両車接触。池内がスピンからコースアウト、グラベルに止まってしまう。
池田と内田の3位争いも激しく、S字進入で内田が並びかけてそのままV字コーナーを抜けてヘアピンのブレーキングで前に出て3位進出。池田はダウンヒルストレートで内田の右サイドから並走してポジションを奪い返そうと90度コーナーのイン側からノーズをねじ込む。内田はアウト側縁石ぎりぎりのラインからセカンドアンダーブリッジ~ビクトリーコーナーと並走。最終コーナーで再び内田が前に出るも、そこからの加速で池田がじわりと先行、コントロールライン上では0.003秒だけ池田が前だ。そのままもつれるように第1コーナーへ入り内田がインからオーバーテイク。第2コーナー出口では池田を牽制するように大きく回り込んでブロックする。この間に5位の磐上までがワンパックになり、池田は磐上を抑えつつ内田を攻めるという厳しいポジションに置かれる中、第5コーナーでスッと内田のインに入ると前に出る。しかし内田はトンネル内で差し返して130RからS字まで並走。池田が前でV字コーナーに入ると今度は磐上が内田のインを突くという目まぐるしい3位争いが展開する。ダウンヒルストレートでは内田が池田のスリップストリームから抜け出しインから90度コーナーに入ってみたび池田の前に出ると、内田~池田~磐上の順で5周目を終了しレースは後半戦へ。
激しい3位争いをよそに7秒以上前を行くトップ椎橋、2位中澤は0.454秒と依然として僅差。5周目に椎橋がファステストラップで突き放そうとすると6周目には中澤がそれを更新して詰めるという神経戦が続いているが、椎橋の走りに破綻はなく、中澤に決定的なチャンスが訪れない状況で、6周目0.385秒差、7周目0.456秒差とじりじりとしたレースが続く。
後方の3位グループも時折池田が内田に仕掛けるが、これを内田が抑えて内田~池田~磐上~豊島までが1.1秒以内というワンパックで走り続け、さらにその後方でも村田と小川がテール・ツー・ノーズ状態で7位を争っている。
トップを追う中澤に「決定的なチャンス」が訪れたのは8周目。今回スーパーFJレース2戦目、初めてのもてぎを淡々と走行していた宮本りお(COMET RACING 10V)の背後にトップグループが現れる。第2コーナーからの立ち上がりで追いつくと椎橋は右サイド、中澤は左サイドから宮本を一気にオーバーテイク、これが戦いのゴングだったのか中澤が本格的にアタックを開始。椎橋をロックオンした状態で第5コーナーからトンネルを抜けると130R出口で並びかけ椎橋にプレッシャーを与える。ダウンヒルストレートから90度コーナーにかけても中澤が激しく詰め寄るが椎橋もドアを開かない。そのまま2台は0.082秒差で9周目に突入。第1コーナーで中澤がインから仕掛けるとオーバーテイクに成功。ついに椎橋をトップの座からひきずり下ろす。
トップを奪われた椎橋が反撃に出て第3コーナーではアウト側から中澤に挑み、サイド・バイ・サイドで第4コーナーを回って立ち上がる。ここからの加速は椎橋がよくトップの座を奪い返す。中澤は8周目と同じように130RからS字と椎橋を攻め立ててダウンヒルストレートで並びかけると今回は中澤が前で90度コーナーにアプローチ。再びトップの座を奪回する。トップ中澤、2位椎橋の順に0.114秒差でファイナルラップに突入する。
トップ2台はコーナー毎に攻防を見せる。中澤と椎橋、どちらにとっても初優勝がかかった戦いだけに引く訳にはいかない。後方で続く3位争いでは池田が再度内田を仕留めて順位を戻し、第5コーナーでは磐上も内田に襲いかかるがここは内田が4位を守ると、返す刀で池田をヘアピンのインから攻略。3位にポジションを戻す。
中澤対椎橋の優勝争いは中澤が椎橋のプレッシャーを跳ねのけてセカンドアンダーブリッジを通過。最終コーナーを立ち上がるとトップチェッカーを受ける。椎橋は0.228秒及ばずの2位に終わった。
3位グループのバトルも最後まで続き、3位内田~4位池田~5位磐上~6位豊島がそれぞれ0.3~0.4秒の間隔でフィニッシュラインを通過、内田はこれで3戦連続の表彰台でポイントを52まで伸ばしシリーズランキング2位に浮上。4位池田がランキングトップの座を守った。5位磐上で、6位でフィニッシュした豊島だが序盤の接触でリザルトに30秒のペナルティが加算され10位に降格。替わって村田が6位となった。
2台が出場のジェントルマンクラスでは安藤弘人(ZAPSPEED10VED)からスタートから終始先行していたが、ファイナルラップで逆転、柴田泰知(ZAP SPEED RD10V ED)が全体8位でクラス優勝となり安藤は0.335秒差で全体9位となった。
2023年スーパーFJもてぎ・菅生シリーズ第6戦は僅か2週間のインターバルで舞台をSUGOに移して8月6日(日)に開催予定だ。残りは2戦、5月のSUGOの大会では2レースをデビュー戦の豊島が席巻した、あの時の勢いを取り戻すか。シリーズタイトル的にはここで大きくポイントを稼ぐ選手が現れると勢力図は変わる。







Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE
- ポールポジション 53号車・椎橋祐介(FG&SW NMSP KKS2)2分4秒508
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「(中盤以降タイムが伸びなかった?)今週初めてニュータイヤを入れたのですけれど、昨日からそんな感じで(タイムが)1回いいとこまで行って、そこから落ちないけれど上りもしないというのがわかっていたので、けっこう早めに(タイムを)出せる時に出しておこう、というのがうまく行った感じです。そこからペースをキープできるのは確認したので、考えている通りの動きをしているので、このまま行ければ、と思っています」
- 予選2位 79号車・中澤凌(ZAP FOCS 10VED)2分4秒609 トップと0.101秒差
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「前日にいいタイヤ入れなかったこともあって、思っていたよりグリップ感に差があったので、でも決まらなかった割には(タイムが)出ているかな、と思います。昨日は調子悪くなくて、今日も調子が悪いってことはないのですけれど、自分がまとめきれなかっただけなので。もちろんあとコンマ1秒は出たと思うので悔しいですけれど、そんなにマイナスには考えていないです。決勝はチャンスあると思うので、楽しんできます。ちなみに3位との差はどれくらいですか?(約0.3秒ですね)それなら後ろは見ないで前を追いかけます(笑)」
- 予選3位 97号車・池田拓馬(TAKE FIRST & AMEROID)2分4秒942 トップと0.333秒差
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「(クルマはいい感じ?)昨日は速さがあったのですけれど、ニュータイヤを初めて履いたのですけれど、今日は路面が重たいので、みんな昨日はそれを試せたと思うのですけれど(自分は)今日初めて試したので、そのへんの合わせが足りなかったな、というのがあります。乗っていて全然ペースがないな、と思っていたので、とりあえず3番手でよかったです。でも全然まだ上を狙えそうです」
- 予選4位 81号車・池内比悠(群馬トヨペットTeam RiNoA ED)2分5秒025 トップと0.517秒差
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「タイムはちょっとずつ上がっていたのですけれど、フリー走行からテストしてきたものが、ちょっと裏目にでちゃったかなって感じです。あまり(タイムが)上がらなかったですね。路面温度がちょっと上がってきたのもあるのかな、と、そこはちょっときつかったです。決勝に向けては自分スタートが苦手なので(苦笑)、そこをちょっと意識して、前に出られたらな、と思います」
- 予選5位 82号車・内田涼風(群馬トヨペットRiNoA ED)2分5秒269 トップと0.761秒差
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「上位3台は前日からセットが決まっている感じで、ここの(4位以下)の3台は路面に悩まされいる感じですね。(GTカーとかの)ラバーが乗った状態でそこに当てはまっているところが異常に速いですね。中澤選手とか昨日から調子良さそうで、セット(のコツ)を掴んでいる感じでしたね。(決勝に向けては?)監督と相談して、スタートでいつもどおりバチっと決めて。ちょっとペース的にはきついと思いますけれど、トップは狙えると思いますので、頑張りたいと思います」
- 予選6位 27号車・豊島里空斗(CSI Racing ED)2分5秒490 トップと0.982秒差
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「(もてぎは初めて?)そうです、練習もあんまりできてないところもあるので、周りにくらべれば(経験が)少ないです。(自分の調子は?)大丈夫だと思います。決勝はとりああえず表彰台には乗りたいと思いますので、できるだけついて行って、(タイヤの)エアが上がっていなかったのと、昨日より(セットを)全然変えたので、それに若干慣れないこともあったので、決勝でそこを考えつつ、前を狙っていきたいな、と思います」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE
Asako SHIMA

2023年スーパーFJもてぎ・SUGOシリーズ第5戦公式予選が7月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで開催され、20分間の予選の中盤にトップタイムをマークした椎橋祐介(FG&SW NMSP KKSII)が中澤凌(ZAP FOCS 10VED)に0.1秒の差でポールポジションを獲得した。
5月のSUGOから2か月半ぶりに開催された第5戦。連日猛暑が続く中、午前10時40分のコースイン時刻の気温は27.1度、しかし湿度が高くかなり蒸し暑い。また日差しもかなり強く路面温度はかなり上昇しているようだ。鈴鹿から転戦してきた小川涼介(HIROTEX M2 KK-S2)を先頭に15台すべてがコースイン。
ウオームアップを終えて残り15分あたりからタイムアタックが本格化する。まずは中澤が2分5秒735でトップ。2番手は池田拓馬(TAKE FIRST & AMEROID)が6秒144で続く。池田は開幕2連戦を制して現在シリーズランキングトップにつけているが前回SUGO大会では苦戦。そして今回も金曜日の練習走行でエンジンにトラブルが発生。そのため別の車両を確保しての参戦となっている。3番手は甲山晴翔(Vivalavida でさん子10VED)の6秒223。4番手は内田涼風(群馬トヨペットRiNoA ED)の6秒518。
残り13分、中澤はベストタイムを2分4秒903まで短縮、甲山が5秒758で2番手へ浮上、池田も5秒979をマークするが3番手へ後退。その直後に椎橋が2分4秒580を出してトップへ。これで中澤2番手へダウン。さらに池内比悠(群馬トヨペットTeam RiNoA ED)が5秒614で3番手へ浮上するが直後に池田が5秒187で3番手へ、池内は4番手。
残り10分、椎橋はベストタイムを2分4秒508まで短縮。中澤も自己ベストを4秒844から4秒609まで削り取るが0.101秒及ばない。3番手池田を含めてトップ3台はこのあたりでタイムアップが頭打ちになる。路面温度が急激に上がってタイヤが厳しくなってきたか?
それに対して出入りが激しいのが4位以下の争いで、残り9分で甲山が5秒584で4番手につけるが、豊島里空斗(CSI.Racing ED)が残り7分30秒時点で5秒491で4番手に浮上。豊島は5月のSUGOでの第3戦第4戦で連続ポール・ツー・ウインという鮮烈なレースデビューを飾った逸材だが、ここもてぎでも速さを見せている。そしていったん順位を落としていた内田が5秒554で5番手に上がり甲山は6番手にドロップ。さらに残り5分で今度は内田のチームメイト池内が5秒537で5番手に。内田6番手、甲山7番手。
池内はさらにタイムを詰めて残り3分で2分5秒025として4番手へポジションアップ。。内田も残り1分で自己ベストを更新して5番手。これで豊島が6番手へポジションダウン。
20分が経過しチェッカードフラッグが振られる。最後のアタックでタイムを更新する選手はおらず、椎橋が4周目にマークした2分4秒508で第2戦以来のポールポジションを獲得。2番手中澤も5周目のベストタイムでフロントロウに並ぶ。以下池田と池内がセカンドロウに並び3列目には内田と豊島が続いた。
2台が出場のジェントルマンクラスは全体12番手の安藤弘人(ZAPSPEED10VED)が2分6秒820でクラストップ、柴田泰知(ZAP SPEED RD10V ED)が0.726秒及ばす全体13位でクラス2番手につけた。
先週の鈴鹿でスーパーFJレースデビューを飾った宮本りお(COMET RACING 10V)は初のもてぎで2分22秒184を出し、目標としていた予選通過ラインを上回り決勝に進出した。
もてぎ/SUGOシリーズ第5戦決勝は午後2時55分コースイン予定。ここまで池田2連勝、豊島2連勝という流れにフロントロウの椎橋と中澤がストップをかけるか。シリーズ後半戦の行方が見えるか注目だ。






Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
- 優勝 リアム・シーツ(Sutekina Racing)
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「(エンツォをパスするまではセーブしていたのか?)そういうことはなくて、マシンをコントロールするのに苦労した部分はありますが、レース自体は楽しんでいたし、彼を抜いた後は目の前がクリアになって速く走れるようになりました。(今日の勝利がチャンピオン・シップに影響してきそうですね?)まだレースはあるのでどうなるかわかりませんが、レースを楽しんでしっかりとポイントを取りたいです」
2位 小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)
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「(スタート直後は何が?)第2レースの最終ラップと同じように押し出されちゃって。僕がスタートをミスしてしまったから、と言ったらアレなんですけど(笑)、僕は外から全然行けたのですが、あそこで引かないとまずクラッシュが起きるので、その時点でペナルティの筈なんですよ。その後第3コーナーでブロックされたので外からクロス取って、次の5コーナーに向けて。結局もてぎって止めて曲げるコーナーなので、ブロックされると外からまくるかクロス取るしかないので、まくる方が簡単なので。飛び込みで前に行っているのですけれど、そこでハンドルを外に切ってくるので僕はもう外に出るしかなくて、押し出されちゃって。(そこからはオーバーテイク見せたが?)今回タイヤ的にも、たぶんリアム選手とミハエル選手はたぶんいい(新しいめの)タイヤ付けてたので、最初(順位が)落ちちゃってからついて行くのが厳しかったのですけれど、前でバトル起きたり、っていうチャンスで、すこしずつポジションアップできたのですけれど、その後トゥルーリ選手を抜かす時も、押し出してきたので、だったらコース外から抜くしかなくて、僕がコース外から全開で行ったのですけれど、あれはフェアではない。リージョナルってカテゴリーが盛り上がってきている時にああいうことをやっていると……。彼はショック受けているみたいですけれど、勝てるレースを落としてショック受けるなら分かるのですけれど、自分がまだ速さが足りないのに、ぶつけてでも、って気合はいいと思うのですけれど、なかなか複雑な、いつかクラッシュ起きちゃうかなと。他のドライバーが上手かったからこそ、周りはいいレースしているな、って思っただけで、ひとりでレースを荒らしちゃっている。(チャンピオンシップ的には有利な展開になってきた?)僕はあまりシリーズとかを考えていなくて、しっかり一つ一つのレースを勝つ事が重要かなと思っているので、今回押し出されてもリタイアせず、2位に上がれたというのはすごい経験値になったかなと思うので、次のレースで活かせるように、頑張ります」
3位 エンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)
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「レース中はグリップが効かなくて、マシンをコース上にとどめるようコントロールすることに集中していました。3位フィニッシュは残念に思うけれど、フォーミュラ・リージョナルもこのコースもダンロップタイヤもすべて初めての経験で、ベストは尽くせたと思います。この週末はいろいろなことを学べました。他のカテゴリーのレースにトライしたいし、この経験を次に活かせると思っているので、次のレースでも良い走りができると信じています。トムスやTRD、ガズーレーシングがチャンスをくれて感謝しています。(最終コーナーでは何がありました?)グリップを失って、何とかしようと色々やってはみたけれど、トラクションを失って何もできない状態でした。(次のレースにも出場する?)もてぎだけです。もてぎで走るかと言われてイエスと答えてこうして乗ることができましたが、これからのことはまだわかりません」
Text: Junichi SEKINE
Asako SHIMA
Photo: Mizue NOINE

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第4戦RACE11決勝は7月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで行われ、スタートでトップに立ったエンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)を3番グリッドから発進のリアム・シーツ(Sutekina Racing)が逆転、岡山での第8戦に続いての優勝を飾った。
午前中のRAC10に続いて本日の最終レースとして開催のRACE11。陽射しはやや傾いたものの依然として蒸し暑い気候で、2日間で3レースを戦うドライバーやクルーにもやや疲れが見える。それでも3連戦の最後、少しでもいいリザルトを求めてチームは準備に余念がない。前日の予選2回目のタイムで確定したスターティンググリッドはポールシッターが3戦連続の小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)、そしてフロントロウに並ぶのはこれも3戦連続のエンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)。セカンドロウで毎回3番手を競った奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)とリアム・シーツは今回はシーツが3番手、奥住4番手だ。

RACE11決勝は午後4時ちょうどにコースイン。フォーメーションラップは4時15分開始で7台がグリッドに整列すると、レッドライトが消灯してレースが開始された。
ここまで2レースともポールポジションから好スタートを決めていた小川だが、今回は2番手スタートのトゥルーリの蹴り出しがよく、小川と並んで加速する。小川はピットウォール側にマシンを寄せて牽制するがトゥルーリは構わず突進、スペースをこじ開けるように突き進みホールショットを奪い第1コーナーへ進入。小川はアウト側からターンインするが第2コーナーでトゥルーリがアウトへと進路を変えてそれを阻む。後方ではシーツに奥住が襲い掛かり第3コーナーへ向けてサイド・バイ・サイドでターンインするがシーツが3位のポジションを守る。
第5コーナーで小川は再びアウトからトゥルーリに仕掛けるがここもトゥルーリのブロックが厳しく、小川は押し出される格好になり失速。トンネル内でシーツ、奥住、ミハエル・サウター(Sutekina Racing)の先行を許して5位まで後退する。130Rにはトゥルーリ~シーツ~奥住~サウター~小川の順で進入。マスタークラスではこの大会初めて近藤善嗣(KUJIRA Rn-sports-)がスタートでYUKI(NILZZ Racing)の前に出てクラストップを走る。

トップに立ったトゥルーリはシーツに0.482秒の差でオープニングラップを終え、シーツから0.453秒差で奥住、さらに0.446秒でサウター、0.509秒で小川と等間隔で続く。続く2周目も上位は等間隔のワンパックで走り、トップトゥルーリから5位小川までが2秒の中を走っている。
3周目、マスタークラスのトップ争いに動きがあり、V字コーナーでYUKIが単独スピン。大きく遅れてしまう。この周回トゥルーリがややタイムロスがあり、シーツが0.191秒と背後に接近。そしてサウターが1分53秒011のファステストラップをマークして3位の奥住の背後に接近すると第1コーナーでインを突いて並走、第2コーナー出口で前に出るがサイドが入れ替わる第3コーナーで奥住が再び前に。シーツも第3コーナーでトゥルーリに仕掛ける素振りを見せるがここはトゥルーリがしっかり抑える。ダウンヒルストレートでは小川がサウターのスリップストリームを使って車速を伸ばすと90度コーナーのアウト側から勝負をかけるがここはサウターがポジションを守る。4周目を終えてトップのトゥルーリと2位シーツの差は0.399秒、奥住は0.842秒と僅かに離されて、サウター、小川がテール・ツー・ノーズ状態で続く。
5周目、再びシーツがトゥルーリに接近、第5コーナーからヘアピンとプレッシャーをかけ続けるが、オーバーテイクのチャンスは見いだせない。シーツはこの周1分52秒956とファステストラップを更新しトゥルーリと0.250秒差。そして7周目の第5コーナーでシーツはトゥルーリのインから仕掛けるが、トゥルーリがすぐに反応。ブロックラインを取る。そしてダウンヒルストレートでシーツは左サイドから並びかけて90度コーナーへのブレーキング勝負に出るが、ここもトゥルーリが抑えこむ。この間に奥住以下の3位グループも接近し、5台ワンパックのグループが形成される。
8周目の第1コーナー、トゥルーリが僅かにインを開けたのをシーツは見逃さずノーズをねじ込み勝負をかけるが果たせず、その後も第3コーナー~第5コーナーとゆざぶりをかけ続ける。後方でも隙あらば前を狙う動きを見せてひと時も息を抜けない状況だ。そしてヘアピンでアウトから小川がサウターに仕掛けると並んでダウンヒルストレートを駆け降り小川がオーバーテイクを完了、4位にポジションアップする。
トップのトゥルーリを追うシーツは0.147秒の差で8周目を終了。勢いに乗る小川は続く9周目の90度コーナーでインから奥住をオーバーテイク、表彰台圏内の3位まで進出する。
そして迎えた10周目、引き続きシーツがトゥルーリにプレッシャーをかけ続けると、ここまで鉄壁のディフェンスを見せていたトゥルーリにほころびが出たか、最終コーナーでアンダーステアを出してアウト側にはらんで失速。コントロールライン手前でシーツがトップを奪い11周目に突入。小川もシーツに続いてトゥルーリに並びかけるが、トゥルーリはアウト側に厳しく寄せて牽制する。微妙に接触しながらも小川はサイド・バイ・サイドで第1~第2コーナーを通過、こちらも一歩も引かない構えでアウト側からトゥルーリをオーバーテイク、2位に上がる。
トップに立ったシーツはここでスパート。区間ベストタイムを連発して2位以下を突き放しにかかり、この周1分52秒169とファステストラップを更新。この1周だけで2位小川に1.524秒の差をつける。さらにシーツは12周目、13周目とファステストラップを叩き出し、小川も自己ベストでシーツを追うが差は2.759秒と広がる。そして3位に落ちたトゥルーリはここで力尽きたかペースが上がらず、小川から2.968秒遅れ、4位奥住、5位サウターまでが0.7秒以内で表彰台を賭けたバトルに転じている。この中で元気がいいのがサウターで、12周目、13周目と奥住の背後でチャンスを窺うと、0.277秒のギャップで入った14周目、S字の出口では片輪をダートに落とす勢いで奥住にプレッシャーをかけ、ヘアピンの進入でインにねじ込むとテール・ツー・ノーズ状態でダウンヒルストレートへ。奥住のスリップストリームから左サイドに抜け出すと90度コーナーにアウト側からアプローチ、大外刈りで奥住を仕留めて4位にポジションアップを果たす。
サウターの勢いは止まらず、15周目にはトゥルーリと0.257秒差まで追い上げてファイナルラップに突入。第1コーナーでサウターはトゥルーリのイン側から仕掛けるが、トゥルーリが守り切り、続く第3コーナーで今度はアウトから再度狙うがここもトゥルーリ抑える。さらに第5コーナーでもサウターがアウトから飛び込もうとするが、これもまたトゥルーリがブロックラインを取ると、そのまま並走でトンネルを抜けて並走で130Rを抜けてS字に進入。切り返しでサウターが僅かに前に出るが、V字の入り口で再度トゥルーリが前に出てヘアピンへ。ここに奥住も加わって三つ巴の状態に。これがトゥルーリには幸いして、サウターが防戦に追われることになる。
3位争いのバトルをよそにシーツは終盤を制圧。2位小川に3.083秒の差をつけてフィニッシュラインを通過。優勝を飾った。2位小川。スタート直後のバトルで順位を落としながらここまで追い上げた。3位争いはトゥルーリがポジションを守り切ってフィニッシュ、サウターは0.106秒及ばずの4位、それでも初めて尽くしの大会の最後で見せ場を作った。5位奥住はサウターから0.501秒の差。そして6位にマスタークラス3連勝の近藤が続き、スピンで遅れたYUKIも完走扱いでフィニッシュした。
FRJ第5戦は富士スピードウェイで9月8日~9日にRACE12、RACE13が開催される。ポイントランキングトップの小川にリアム・シーツがどこまで迫るか、そして今回初優勝と遂げた奥村が再び活躍するか。注目だ。






Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE
- 優勝 98号車・小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)
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「(ファイナルラップの攻防は?)このままゴールしても面白くないと思って、ではなくちょとミスしてしまいました(笑)。見ている側からしたら面白いレースだったのでは? 僕も100%のレースではなかったのですけれど、最後とか楽しめたかな、と思いました。でも昨日みたいな完全なペースは無かったので。昨日のトラブルも完全に直ったのか、確認するためのレースでもあったので、そういう意味ではいいレース。組み立て方的にはすごいよかったので、序盤からしっかり(ペースを)キープしつつ。残り1、2周はほんと厳しかったですけれど、前半でちょっと落ち着いてタイヤをいたわって走れたおかげで、最後面白く勝てたのかな、と思うので、とりあえずはよかったかな、と思います。(ファイナルラップの最終コーナーの立ち上がりは自信があった?)90度で当たって押し出されちゃったのですよ。それで僕もちょっと「え?」ってなって、だったら最終ビクトリーコーナーも、当たる覚悟で攻めたら、クロスラインで行くしかないと思って、何とかゴールラインの前に行けたので、ま、よかったかな。午後のレースはもっとしっかりセット合わせて行こうかな、と思います。路面も変わって行くので。午後は逃げ切りで、でもちょっとタイヤが、昨日フラットスポットできちゃったタイヤか今日の2レース分のタイヤなのか悩んでいるので」
- 2位 14号車・エンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)
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「(僅差での2位フィニッシュとなりましたが?)ミスしたところもあったけれど、いいレースができたと思います。ただ、このコースは抜くのが難しくて、プッシュしたりミスを誘ったりしたけれど結局抜けませんでした。チームやトヨタ・ガズー・レーシングに申し訳なかったです。このレースはちょっと運がなかったかもしれませんが手応えは感じているので、午後のレースでは自分のペースは大切にしながら前のマシンを抜いて優勝したいです」
- 3位 97号車・奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)
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「昨日にくらべてラップタイムとかは上がったのかな、って。タイムレベルは下がっているのですけれど、全体的なギャップ、トップからのタイム差とか見たらコンマ1~2の中で走れているので、そういう意味ではラップタイム上がって、いいペースで走れているのかな、と思うので。後はスタートがキモで、スタートで前に出られるか出られないか、後はその後の展開でどう前に出るのか、とかうまく組んでいかないといけないのかな、と、まだ課題があるのかなという感じはあります。まだまだ、あと1戦あるので、次は勝てるように頑張ります」
Text: Junichi SEKINE
Asako SHIMA
Photo: Mizue NOINE
Asako SHIMA

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第4戦RACE10決勝は7月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで行われ、小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)が前日にリタイヤから復活、スタートでトップに立つと2位のエンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)の猛攻を0.01秒差で振り切り優勝を飾った。
前日のRAC9に続いて本日はRACE10、RACE11の2レースが行われる。関東地方にも梅雨明けが宣言されたモビリティリゾートもてぎは多少雲があるものの、朝から晴れて気温26.4度。湿度が高く、蒸し暑さを感じる。
RACE10決勝は午前9時20分にコースイン。前日トラブルからリタイヤした小川も修復なって7台がダミーグリッドに並んだ。このRACE10のスターティンググリッドは前日の予選1回目のセカンドベストタイムによって決定されており、ポールシッター小川、2番手エンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)、3番手奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)、4番手リアム・シーツ(Sutekina Racing)と、RACE9と同じグリッド配置となった。
9時35分フォーメーションラップ開始、全車タイヤをウオームアップしながらコースコンデションを確認、全車グリッドに戻ってくると、レッドライトが消灯してレースが開始された。

ポールポジションの小川は今回も好スタート、前日のRACE9のスタートで失敗したトゥルーリも今回はしっかりスタートを決め、3番手から蹴り出しのよかった奥住を牽制してインサイドから第1コーナーへターンインした。福住はアウト側で踏ん張るがトゥルーリからの圧に負けたか後退。逆にシーツが第3コーナーで奥住のインを差そうとするが、ここは奥住がポジションを守りきる。後方では7番グリッドのYUKIが今回も前からスタートの近藤をスタートでかわしてマスタークラスのトップを奪う。
オープニングラップを終えてトップ小川は2位トゥルーリに1.157秒の差をつけてコントロールラインを通過、3位奥住はそこから0.751秒、さらにシーツが1.068秒、ミハエル・サウター(Sutekina Racing)0.966秒、YUKI0.785秒、近藤1.092秒とほぼ等間隔での走行だ。
2周目、小川はトゥルーリとの差を1.347秒とひろげる。ビクトリーコーナーで6位を走っていたYUKIがスローダウン。コースサイドにマシンを止める。これで近藤が6位、マスタークラストップ。
3周目、今度はトゥルーリがファステストラップを出して小川との差を1.090秒に削る。トゥルーリはさらに5周目にも小川を上回るペースで走り0.858秒と接近する。奥住もこの2台に食らいついて小川から2.5秒程度の差を保っているシーツはこのペースについて行けず4周目5.3秒、5周目6.5秒と離されていく。
トゥルーリは小川と同等のペースで走り、そのギャップは6周目0.935秒。7周目0.864秒、8周目0.735秒とじりじり接近して行く。獲物を前にしてチャンスを待つ態勢か。しかし小川のペースにも乱れはなく、スキを見せない。9周目、トゥルーリは1分51秒648のファステストラップを出し0.619秒差とする。ここから小川が踏ん張りトゥルーリの接近を許さず、逆に12周目には0.911秒まで差を拡げる。
13周目、今度はトゥルーリが攻勢を強め、小川より0.4秒以上速いタイムを出して一気に0.506秒差まで追い詰める。そしてヘアピンへのアプローチでは右にマシンを振って小川にプレッシャーを与えるような動きを見せる。さらに14周目、トゥルーリはヘアピンで小川のテールに喰らいついてロックオンの態勢。ダウンヒルストレートでは小川の左右から様子を窺うがまだ仕掛けない。コントロールライン上でその差0.450秒。
15周目、トゥルーリはコーナー毎に小川を攻め立てるが小川はラインを守って乱れを見せない。0.383秒差でファイナルラップに突入する。V字コーナーをトゥルーリはタイトに旋回して小川の左サイドに並びかけるように立ち上がるとヘアピンではアウトからサイド・バイ・サイドでターンイン、しかしここでも小川はしっかりポジションを守ってダウンヒルストレートへ。90度コーナーへはイン側トゥルーリ、アウト側小川で両車ハードブレーキング。インのトゥルーリが小川をアウト側に押し出しそうになるが、小川はダートに左タイヤがはみ出しながらも踏みとどまり2台は並んでビクトリーコーナーに進入。トゥルーリが僅かに前に出て最終コーナーを立ち上がる。ここからは加速に勝る小川がじりじりと並びかけて両車もつれあうようにフィニッシュラインを通過。小川のノーズが僅かに前、0.010秒の差でレースを制した。トゥルーリが2位、奥住が3位表彰台を獲得。4位シーツ、5位サウターと続き、マスタークラストップの近藤が6位。途中で一時ストップしたYUKIもその後再スタートを切り12周を走って完走扱いの7位、クラス2位となった。
FRJ第4戦RACE11決勝はこの後午後4時15分スタート予定だ。





Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE
- 優勝 97号車・奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)
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「とりあえず今は嬉しいです。でも途中のペースはあまりよくなかったのかな、っていう反省も。そこは明日の決勝で改善するところではあると思うので。まだ(他にも)改善点はあると思うので、そこに向かって。今はとりあえず嬉しいですけれど、明日もまだレースあるので、そこに向かって気持ち変えて、明日も勝てるように頑張ります」
- 2位 14号車・エンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)
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「難しいレースでした。スタートがよくなかった。このカテゴリーでのスタートの経験がなかったので、クラッチの使い方もよくわかっていなかったです。そこはこの後のレースに向けて改善しなければなりません。細かいミスがあったし、最終コーナーでミスをしたりいくつかのコーナーのタイムがちょっと良くないかなと思いますが、レース中のペースはよかったと思います。チームやトヨタ・ガズー・レーシング、トムス、山田さんをはじめ多くの関係者からチャンスをもらったので、明日のレースも頑張ります」
- 3位 27号車・リアム・シーツ(Sutekina Racing)
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「3位はいい結果です。スタートは良かったと思います。レース前半はいい感じで3番手に上がりましたが、2、3ミスをしてしまいました。3位という成績には満足していますが、次のレースでは表彰台のもっと高いところを狙いたいです。(明日のレースに向けてはマシンの改善が必要?)そうですね、エンジニアと話して、マシンをよりよくするためにセッティングしてくれているので、不安はありません。勝つために戦えるマシンに仕上げてくれると思いますので、明日は優勝を目指します」
Text: Junichi SEKINE
Asako SHIMA
Photo: Mizue NOINE

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第4戦RACE9決勝は7月22日(土)にモビリティリゾートもてぎで行われ、奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)が16周のレースを制し初優勝を飾った。
今シーズン6大会、全16レースで行われるシリーズの第4戦。エントリーは7台とやや寂しいがトップを行く小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)とランキング2位のリアム・シーツ(Sutekina Racing)を始め、スポット参戦のエンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)やミハエル・サウター(Sutekina Racing)など注目の選手が揃っている。
RACE9決勝は午後1時5分にフォーメーションラップ開始。ポールシッターの小川を先頭に全車グリッドにつくと、レッドライトが消灯してレースが開始された。

ポールポジション小川の蹴り出しがよかったのに対して2番グリッドから発進のトゥルーリはスタートを失敗、セカンドロウの奥住、シーツ、さらに5番手スタートのサウターが順位を上げて第1コーナーに飛び込む。トゥルーリは5位までポジションを落としてしまう。
先頭に立つ小川は快走、じわじわと奥住以下を引き離して行く。スタートに失敗したトゥルーリは前を行くサウターを捕らえにかかり、V字コーナーで間合いを詰めるとダウンヒルストレートでサウターのスリップストリームを利用して接近、90度コーナー立ち上がりでサウターの右サイドに出るとビクトリーコーナー出口でオーバーテイク、最終コーナーでインを奪うとサウターをアウトに追いやり前に出る。これでトゥルーリは4位に浮上。
オープニングラップを終えてトップは小川、0.957秒差の2位奥住、1.795秒差で3位シーツ、やや離れて3.253秒差の4位トゥルーリと続く。2台がエントリーのマスタークラスは7番グリッドからスタートのYUKI(NILZZ Racing)がスタートで6番手スタートの近藤善嗣(KUJIRA Rn-sports-)をかわしてクラストップに立つが、続く2周目の第3コーナーで近藤がインからYUKIをオーバーテイク、順位を戻す。
2周目、小川は僅かずつだが奥住を突き放し1.498秒差。この2台のペースについて行けないかシーツは2.611秒と遅れを取っている。さらに3周目、小川は1分51秒044とここまでのファステストラップを出し奥住との差を2.005秒までひろげる。一方シーツの後方にはトゥルーリが接近、3周目を終えて0.455秒と射程圏内に入ってくる。
4周目、トゥルーリはS字でシーツの背後につけるとテール・ツー・ノーズ状態でダウンヒルストレートを駆け降りる。2台並んで90度コーナーへアプローチ。インにシーツ、アウトにトゥルーリでターンイン。ここはシーツが抑えるが、トゥルーリは続くビクトリーコーナーで今度は左サイドに出て並びかけると最終コーナーではシーツのイン側にラインをスイッチ、右サイドから並走してストレートを立ち上がると、0.018秒と僅かだが前に出てコントロールラインを通過、3位に浮上しその勢いのままで第1コーナーへ飛び込みシーツを完全に追い落とす。
5周目、小川はセクター1、2と全体ベストを連発し、1分50秒943とファステストラップを更新。奥住との差を2.469秒までひろげる。さらには6周目、7周目と奥住を突き放しその差を3.122秒とする。一方シーツを仕留めたトゥルーリは奥住より速いペースで差を詰めており、6周目に2.232秒あった差は7周目1.992秒差とする。
トップを独走する小川に異変が起きたのは8周目で、第5コーナーで大きくラインが膨らみコースアウト、グラベルの手前で踏みとどまったものの大きくタイムをロスする。コースには復帰したものの勢いを失って奥住以下が一気に接近する。そこから小川はペースを取り戻したかギャップを維持してメインストレートに戻ってくるが、2位奥住との間隔は僅か0.660秒の差だ。2位奥住と3位トゥルーリは1.491秒差。シーツはこのペースについていけず2.685秒後方に置いて行かれる。
小川は再びペースを取り戻したか9周目0.771秒、10周目1.440秒と再び奥住を突き放そうとする。奥住を追うトゥルーリだが9周目に0.884秒差まで詰めたものの、続く10周目、最終コーナー手前のブレーキングで姿勢を乱してイン側のグラベルに飛び出し失速、コースアウトこそ免れたものの大きく後れをとってしまい、シーツに0.529秒差まで追い詰められてしまう。
小川は11周目も奥住とのギャップを1.306秒と維持して調子が戻ったかと思われた12周目、V字コーナーで再びコースアウト。今度はグラベルまで進んでしまってストップしてしまう。V字コーナーへのアプローチからコントロールを失ったようにまっすぐアウト側のグラベルへ進んだ。レース後小川に聞いたところ、レース前ににも電子系のトラブルがあって、パドルシフトのシフトダウンができなくなるトラブルがあったとのこと。8周目にトラブルが出てからはブレーキングにも気を付けて走っていたのだが、11周目のV字で全く操作できなくなったそうだ。
これでトップは奥住。2位トゥルーリは10周目のミスで3.516秒までギャップがひらき、3位シーツは0.832秒差でトゥルーリを追う。4位サウターで5位マスタークラストップの近藤、クラス2位のYUKIは近藤から5秒以上の遅れを取っている。
13周目、14周目、15周目と奥住は落ち着いたペースでトゥルーリとの差を3秒前後に保っている。トゥルーリもシーツとの間隔を0.909秒→1.320秒と維持して走行している。そしてファイナルラップ、奥住は僅かにペースを緩めたがトゥルーリに2.42秒の差をつけてチェッカードフラッグの下を通過、フォーミュラ・リージョナルでの初優勝を遂げた。2位トゥルーリ。急に決定したスポット参戦との事だったがスタートでの失敗から挽回して表彰台を獲得した。3位シーツに続いて4位にはサウター、3日前に来日して初めての日本、初めてのFR、初めのもてぎと初めて尽くしのレースを無事に終えた。5位はマスタークラス優勝の近藤、6位クラス2位のYUKIという結果になった。
FRJ第4戦RACE10決勝は翌7月23日(日)の午前9時35分スタート予定だ。








Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE
- 98号車・小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)
RACE9:ポールポジション 1分49秒776
RACE10:ポールポジション 1分49秒132
RACE11:ポールポジション 1分49秒927
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「昨日あまりデータが取れなかったので、結構トラブルもあって。でもとりあえず今日予選に向けて合わせられたので、よかったかな、と思ってます。(トラブルは何が?)フロントウイングが外れちゃって、それを取り換えるのに時間かかっちゃって、セッション無駄になったりとか。でもそれは仕方ないことなので、気にせずに。走れなかった分はいろいろセットとかを想定して予選走ったので、昨日自体も新品(タイヤ)履いてもそれはタイム出すというよりか、ガソリン減らしてタイム出すわけでもなく。満タンにしてしっかりどんな動きなのか確認して、今日の予選に向けて、想定通りのバランスに持って来れたので。そういう意味では自分のドライビング次第で予選はもうちょっとタイムは出せたのかな、と思っていて。(3戦ともエンツォ・トゥルーリが隣ですが)特には気にしていなくて、誰がきても、抜かれる時は抜かれるので、僕スタート下手なので(笑)。とりあえず予選でそういう速さを、タイムを出すというのはしっかり自信がついているので、後はどんなレースになるかわからないので。レースだけは想定ができないので。まぁ抜かれてもとりあえずは落ちついて、焦らず行こうかな、と思っています」
- 14号車・エンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)
RACE9:2位 1分49秒873(+0.097)
RACE10:2位 1分49秒293(+0.161)
RACE11:2位 1分50秒194(+0.267)
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「金曜日に初めてフォーミュラ・リージョナルに乗って、もてぎのコースを走るのも初めてだったので、目標は少しでもよいタイムを出して完走することで経験を積むことです。(もてぎのコースはどうですか?)初めて走ったけれどいいコースだと思います。他のコースとも違う、好きですね。(スーパー・フォーミュラ・ライツと比べると?)全然違います。スーパー・フォーミュラ・ライツに比べてフォーミュラ・リージョナルは重いです。(ライツは)スピードは高くないけれどマシンは軽いのでコーナーでは速く、全然違うマシンなので、ライツとは全く違う走り方をしないといけません。本当にゼロから始めている感じですが、初めてにしてはうまく走れていると思います。(レースに向けての作戦は?)練習が十分にできているわけではないので、作戦はと問われても答えるのは難しいですね。自分のペースをきちんとキープして少しでも速く走りたいです」
- 97号車・奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)
RACE9:3位 1分50秒689(+0.913)
RACE10:3位 1分49秒541(+0.409)
RACE11:4位 1分50秒849(+0.992)
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「(予選結果は?)嬉しいです。フォーミュラ・リージョナルが前回初めてだったので、今回2回目で、今週も木曜日の走行でニュータイヤもそんなに経験がなくて、正直どうなるかあまり定かではなかったので。だからどうなるかなと思っていたのですけれど、ちょっと頑張れば(タイムが)出そうな感じだったので。けっこうギリギリだったのですけれど、悔しいですね(笑)。(今日のRACE9に向けては?)スタートですね。スタートはそんなに苦手ではないので、普通に行って、それでどういう展開になるか。もてぎなので前に出られれば、けっこうチャンスあるのかなと思うので、スタートを狙って。スタート行けなくてもレースペース悪くないと思うので、昨日ロングやって悪くないので、そこを様子見ながら、前回表彰台で終わっちゃったので、今回は優勝めざして頑張ります」
- 27号車・リアム・シーツ(Sutekina Racing)
RACE9:4位 1分50秒747(+0.971)
RACE10:4位 1分49秒770(+0.638)
RACE11:3位 1分50秒812(+0.885)
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「(レース11では3番手スタートになりました)本当に?予選では4番手と思ったけれど。(セカンドベストタイムで3番手です)予選で3番手になれたのはとても嬉しいです。最大限に力を出して予選を走ってはいますが、グリッドをあげるためにもう少しタイムを削れたらいいと思います。カーバランスについては少し不安というか違和感があるのですが、タイムアップするように、ちょっと新しいことを試しながら前にいるドライバーたちに追いつけるようにしたいです。(前回のレースでは優勝をしましたが、何か変わりましたか?)少しずつ、クルマに慣れてきて、サーキットの雰囲気にも慣れてきていると思います。ただ、この週末はちょっと自信がなくなっているように感じることもありますが、レースを通していろいろ学んでいきたいです」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Mizue NOINE

フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第4戦は7月22日(土)にモビリティリゾートもてぎで公式予選が行われた。
3レースが行わる本大会は、各選手1回目の予選のベストタイムでRACE9、セカンドベストタイムによってRACE11の、それぞれグリッドが決まり、2回目の予選ではRACE10のグリッドが決まることとなる。
エントリーは7台、ここまでの3大会でそれぞれ1勝、計3勝でランキングトップを行く小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)を筆頭に前回の岡山大会で初優勝を遂げたランキング2位のリアム・シーツ(Sutekina Racing)が出場するほか、同じ岡山大会でFRJ発参戦ながらRACE7で表彰台に上がった奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)も参戦。そして注目されたのがスポット参戦のエンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)。F1ドライバーを父に持つ18歳は先週のスーパーフォーミュラ・ライツで初優勝を飾った勢いをそのままにもてぎにやってきた。そしてもう一人、スイス人の父親と日本人の母親の間に生まれたこちらも18歳のミハエル・サウター(Sutekina Racing)。欧州のFIA-F4レースに参戦経験を持つ彼が19日に来日していきなりもてぎのレースということで適応力が試される。
■予選1
まずは予選1回目が午前8時から開始。連日の猛暑が伝えられるもてぎだが、さすがにこの時間は気温25度。ただし日差しは強い。小川を先頭に7台がコースインし、15分間の予選にいどむ。
各車ウオームアップを終えて残り9分を切り、まずトゥルーリが1分50秒731でトップに立ち、2番手はサウターが51秒591とスポット参戦組が続く。3番手には51秒841でシーツがつける。
残り6分40秒、小川が1分50秒022でトップに立ち、トゥルーリは50秒543と自己ベストを更新するが2番手に後退。小川は次の周回で50秒006と1分49秒台に迫るタイムを出す。
残り3分、小川は1分50秒を切って49秒927、50秒221で2番手のトゥルーリを挟んで50秒689の奥住とBionic Jack Racing勢が1、3位態勢となるが、残り1分を切ってトゥルーリが49秒873をマークして逆転、トップに立つ。小川2番手にドロップ、奥住3番手に続く4番手はシーツの50秒812。
これでトゥルーリのポールポジションで決まりかと思われたがチェッカードフラッグ後の最後のタイムアタックで小川が1分49秒776をたたき出して0.097秒差でトップを奪回、第9戦のポールポジションを獲得した。、小川はセカンドベストタイムでもトップで、第11戦でもポールポジションをゲット、トゥルーリは第9戦、第11戦の両方でフロントロウに並んだ。以下第9戦の3番手は奥住、4番手シーツがセカンロドウに並び、第11戦では逆にシーツ3番手、奥住4番手となった。
マスタークラスはrace9、11共に近藤善嗣(KUJIRA Rn-sports-)が全体6番手のクラストップにつけ、YUKI(NILZZ Racing)が続いた。
■予選2
予選1回目に続いてRACE10の為の予選2は僅か10分間のインターバルで午前8時25分に開始。2回目の予選も15分間、気温は1回目からほぼ変化なく25.6度、しかし日差しが強くなり路面温度も上昇してきているようだ。
まずは残り9分で小川が1分49秒344をマークしトップに立つ。2番手は奥住の50秒181で0.837秒の差。3番手はシーツ、4番手にサウターがつける。奥住は続く周回で49秒817と1分49秒台に入れるが小川には及ばない。
残り6分30秒、トゥルーリが1分49秒791を出して福住を追い落とし2番手へ。トゥルーリはさらにタイムを削り取り49秒456とするが小川も49秒238を出して0.218秒の差。福住も49秒748と自己ベストを更新するが3番手で変わらず、4番手はシーツ。
残り1分30秒、奥住はさらにタイムを詰めて1分49秒566の自己ベストを出すが3番手は変わらず。トゥルーリも49秒293と小川に迫るが0.055秒追いつかない。
チェッカードフラッグが降られる中小川が最後のタイムアタックで1分49秒132とさらにダメ押しでrace10のポールポジションを決めた。2番手トゥルーリは0.161秒差でフロントロウに並び、セカンドロウは奥住~シーツの順に。
マスタークラスは予選1回目と同様に近藤善嗣(KUJIRA Rn-sports-)が全体6番手のクラストップにつけ、YUKI(NILZZ Racing)が続いた。
FRJ第4戦Race9は7月22日(土)午後0時55分スタート予定、RACE10およびRACE11の決勝は翌7月23日(日)に行われる。




Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE

スーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA)は7月25日付けでブルテン No.037-Sを発行し、第4戦富士大会における持込みタイヤの本数と第3ドライバーの登録、およびピットインの義務回数を以下の通り取り扱うと発表した。
まずタイヤの持ち込みセット数は1台あたりドライタイヤ6はセット、ウェットタイヤは7セットを上限とする。ただし前年度から前戦まで優勝できなかったタイヤメーカーは、ドライタイヤの持ち込み本数を1台あたり1セット追加できる。
また今大会も第2戦、第3戦同様に第3ドライバーの登録が認められるが、決勝レースでの運転距離が50km(11周)未満の第3ドライバーには得点が与えられない。
そして決勝レース中、給油を伴うピットインを2回行う事が義務付けられる。
ここまでは第2戦、第3戦と同じだが、今大会においては先頭車両が5周回目の第1セーフティーカーラインに到達した時点(4周目を完了して5周目に入った時点)から先頭車両が最終周回に入る前までにピットインの義務を完了しなければならない、と具体的な周回数が明記された。
これにより第3戦のように給油義務を終える前にレースが赤旗終了となった場合でも、その時点で先頭車両が最終周回に入っていなければペナルティの対象とはならなくなった。それと同時にGT300クラスで複数のチームが採用した、1周目または2周目に最初の給油を行う作戦もこれからはできなくなる。
おそらくは第5戦鈴鹿以降も同様の取り扱いとなるのだろう。今回の決定が各チームの戦略にどのような影響を及ぼすのか。注目の第4戦は来る8月5~6日に静岡県小山町の富士スピードウェイで行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIRO

2023年のKYOJO CUP第2戦が7月23日(日)に富士スピードウェイで開催され、最終ラップまでトップ争いが白熱。#114 翁長実希(RSS VITA)と#17 三浦愛(Team M VITA)の2台が横並びでチェッカーを受け、0.078秒差で先着した三浦が開幕戦に続いて優勝を飾った。
開幕戦と同じく22台がエントリーした今大会。前回は雨模様の中でのレースだったが、今回は予選・決勝ともにドライコンディションとなった。
8時30分から行われた公式予選では、5年ぶりにKYOJO CUP挑戦中の#44 平川真子(RSS vita)が早い段階で好タイムを記録。ライバルの翁長や三浦もタイム更新を狙ったが最後まで順位は入れ替わらず、平川が自身初となるポールポジションを獲得した。
12時50分から行われた決勝レース(12周)では、好スタートを決めた平川が先行していく。
それに対し3番手の三浦が着々と順位を上げ、2周目に翁長を抜いて2番手に浮上すると、3周目のTGRコーナーで平川を攻略。トップに立って2台を引き離しにかかった。また翁長も5周目のダンロップコーナーで平川を抜き、2番手に浮上した。
3台によるトップ争いはレース後半になっても終わることはなく、残り周回数が少なくなるにつれて激化していく。8周目に2分00秒885のファステストラップを記録した翁長が三浦に並びかけていき、激戦の末トップに浮上。それに対し、三浦も負けじと勝負を仕掛けていき、各コーナーで2台が隙を探り合うバトルに発展していった。ストレートスピードの伸びを重視したセッティングで挑んでいた三浦は、その強みを生かして9周目のメインストレートで再逆転をはたす。
しかしこれでも決着はつかず、最終ラップではコースの半分以上を2台が並走しながらバトルを展開。ダンロップコーナーで翁長が前に出て最終のパナソニックコーナーを駆け上がったが、諦めず最後まで背後につけてていた三浦がメインストレートで並びかけ、ゴール数十メートル前で逆転。0.078秒というKYOJO CUP史上一番の僅差で三浦が開幕2連勝を飾った。2位には翁長が続き2戦連続で表彰台を獲得。3位の平川は今季初表彰台となった。
次回のKYOJO CUPは9月24日(日)に富士スピードウェイで行われる。
- 第2戦 優勝:三浦愛(Team M VITA)
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「2連勝することの難しさと感じました。予選の時からみんなにマークされて全然リズムが取れず、予選は3番手になりましたが、チームが良いクルマを作ってくれたので決勝には自信がありました。今回は決勝に向けてストレート重視のセッティングにしていたので、コーナリングは厳しい部分もありましたが、そのセッティングにしたことは当たりだったなと思います。それは私の力ではなくエンジニアやスタッフのおかげです。最終ラップの翁長選手とのバトルのなかで、仮に自分が前にいる状態で最終コーナーの立ち上がりでミスをしてしまうと絶対に抜かれてしまうことが頭によぎりました。なので、あまり無理はせずにプレッシャーをかけ続けて最終コーナーを駆け上がりました。自分たちが組み立ててきたクルマ作りが良い方向に出たなというところでした。オープニングラップからずっと気が抜けないし、前を見ているよりバックミラーを見ている方が多いんじゃないかというくらい忙しいレースでした。平川選手もとても速く、KYOJO CUPのレベルが上がってきていると感じました」
株式会社インタープロトモータースポーツ

2023インタープロトシリーズPOWEED BY KeePer第2大会が7月22 日(土)・23日(日)に富士スピードウェイで開催され、ポールポジションからスタートした#44 山下健太(NAVUL)が一度もトップを譲らず2戦連続優勝を飾った。
前回の第1大会では雨模様となったが、今回は週末を通して晴天に恵まれた。22日(土)の公式予選では、15分のうち残り5分を切ってからIPクラスの車両が本格的にタイムアタックを開始。目まぐるしく順位が変わる接戦模様となった。その中で1分45秒629を記録した山下が今シーズン初のポールポジションを獲得。2位には0.090秒差で#55宮田莉朋(人馬一体ドライビングアカデミー)、3番手に#3 阪口晴南(INGING MOTORSPORT)が0.1秒差で続き、トップ8台が0.4秒以内にひしめく大接戦の予選となった。
23日(日)の決勝レースは2戦とも9周で争われた。1レース目となる第3戦決勝はスタートから山下が一歩リードし周回を重ねていく。これに対し、3番グリッドの阪口が1周目に宮田を抜いて2番手に浮上。トップの山下を追いかけたが、その差は広がっていく一方で、両者のギャップは5周終了時点で1.7秒まで広がった。
後方では#27 ジュリアーノ・アレジ(表参道メディカルクリニック)と#32 小高一斗(NETZ NOVEL MIE)によるサイド・バイ・サイドなど、各所で手に汗を握るバトルが繰り広げられた。ただ、トップ争いに大きな変化はなく、スタートから誰にもポジションを譲らなかった山下が先頭でチェッカーを受け、今シーズン初優勝を飾った。2位には阪口、3位には宮田が入った。
第3戦の到着順で第4戦のグリッドに再整列し、すぐにレースがスタート。ここでもスタートで抜群のダッシュをみせた山下がトップでTGRコーナーを通過し、1周目から後続に対して1秒以上の差をつけていく走りをみせた。
2番手争いは阪口と宮田に加え、第3戦で4位だった#7 野尻智紀(J-POINT)と5位の#37 福住仁嶺(キーパー号)が2番手争いに加わり、4台による激しいバトルが展開された。なかでも野尻がペース良く順位を上げていき、1周目のダンロップコーナーで宮田、7周目のパナソニックコーナーで阪口を攻略し2番手に浮上。最終ラップまでトップの山下を追いかけ続けたが、逆転には届かなかった。
このレースでもトップを守り続けた山下が第4戦も制し2連勝を記録。2位に野尻、3位に阪口が入った。
また、今大会5台で争われたSUPRAクラスは、予選から速さを見せていた#38 坪井翔(TR SUPRA)が2レースとも後続を徐々に引き離していくレース運びで2連勝を記録した。CCSRクラスは#46 山内秀輝(NTP SUPRA)の1台のみがエントリーし、予選・決勝を戦った。
第3大会は、9月23日(土)・24日(日)に、富士スピードウェイで開催される。
- IPS第3戦・第4戦優勝:山下健太(NAVUL)
-
「今週末はずっとクルマ自体の調子は良かったのですが、時々ギアが落ちないトラブルが出ていて、それだけが気になっていました。でも、決勝は1回も出なかったのでビックリしました。2レース目の最後はタイヤがタレてきていましたが、後ろとも離れていたし、そこまで全力で走らなくても良かったので、タイヤの状況に合わせて走っていました。2連勝は久しぶりなので、良かったです」
株式会社インタープロトモータースポーツ
B-Max Racing Team(チーム総代表・SFLチーム代表 組田龍司)は、7月15~16日、富士スピードウェイで行われた全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第10~12戦に参戦し、チームとしては苦戦する場面が多かったものの、木村偉織選手が闘志溢れる走りで、逆転でのチャンピオン獲得に向け確実にポイントを重ねました。
マスタークラスは、前大会欠場の今田信宏選手が3連勝。DRAGON選手とのポイント差を13にまで開きました。
■第10,11戦予選(7月15日(土)午前8時20分~8時50分)
雲が多いもののコースは完全ドライ。気温も26度とさほど高くないコンディションのなか予選がスタートしました。木、金曜日に行われた専有走行では、B-Max勢は好調とは言えない状況でしたので、やや不安を抱えての予選となりました。
第10戦の予選は、トムス勢が34秒台前半をマークして先行し、B-Maxの各車が渾身のアタックでこれに食い下がりました。しかし、チームの最上位は、前回に続く代役参戦で53号車を駆る菅波選手の6位。木村選手7位、フラガ選手9位、ヴィダーレス選手は走路外走行でベストタイムが抹消となり12位という結果でした。
第11戦の予選は、早めにアタックを行った木村選手が、連続アタックにより着実にタイムを縮め2位と挽回しました。しかし、他の選手は大幅なタイムアップは果たせず、菅波選手6位、ヴィダーレス選手8位、フラガ選手9位でした。

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ドライバー |
Rd10予選タイム(順位) |
Rd11予選タイム(順位) |
Point(累計) |
| 50号車 |
木村偉織 |
1分34秒534( 7) |
1分34秒159( 2) |
0(62) |
| 51号車 |
D.ヴィダーレス |
1分39秒211(12) |
1分34秒612( 8) |
0(11) |
| 52号車 |
I.O.フラガ |
1分34秒804( 9) |
1分34秒624( 9) |
0(22) |
| 53号車 |
菅波冬悟 |
1分34秒513( 6) |
1分34秒409( 6) |
0(17) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:26度、路面温度:27度
■第10戦決勝(7月15日(土)午後1時5分~21周)
朝からのどんよりした天候は、スタート時刻が近づいても変わることなく、予想よりも過ごしやすい天候のもと決勝がスタートしました。4番グリッドの古谷選手がスタートで大きく遅れたことで、B-Maxの各選手は1つずつポジションを上げますが、その後は縦に長い展開となりました。5位菅波選手、6位木村選手、8位フラガ選手、9位ヴィダーレス選手の順で、周回を重ねますが、7周目、ペースの上がらないヴィダーレス選手は、追い上げてきた古谷選手に抜かれると、ピットに入ってレースを終えました。
13周目、菅波選手を追う木村選手が、1分35秒478と自身のベストラップを更新して少しその差を詰めましたが、2人のペースはほぼ変わらず、その後は一定の間隔を保ったまま5位、6位でチェッカーを受け、揃ってポイントを獲得しました。フラガ選手は終盤まで古谷選手を巧みに抑え込んでいましたが、20周目に前に出られてしまい9位でフィニッシュしました。

|
ドライバー |
決勝順位 |
ベストタイム(順位) |
Point(累計) |
| 50号車 |
木村偉織 |
6位 |
1分35秒478( 5/12) |
1(63) |
| 51号車 |
D.ヴィダーレス |
DNF |
1分35秒953(10/12) |
0(11) |
| 52号車 |
I.O.フラガ |
9位 |
1分35秒713( 9/12) |
0(22) |
| 53号車 |
菅波冬悟 |
5位 |
1分35秒493( 6/12) |
2(19) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:26度、路面温度:31度
■第11戦決勝(7月16日(日)午前8時20分~15周)
スタートでは前に出られなかったものの、木村選手はトップの平良選手の背後につけチャンスを窺います。二人が交互にファステストタイムをマークしながら、後続を引き離し迎えた10周目、ここが勝負と見た木村選手は、1コーナーのアウト側から平良選手に並ぶと、そのままコカ・コーラコーナー、100Rまで並走し、ヘアピンで平良選手を攻略。手に汗握る攻防の末、ついにトップに躍り出ると、残り周回を逃げ切って歓喜の逆転優勝……のはずでしたが、木村選手にはレース後に蛇行運転をしたとして+5秒のペナルティが課されることになり、優勝は幻となってしまいました。平良選手も走路外走行で+5秒、3位フィニッシュのトゥルーリ選手も車重が足りずに失格となりました。
また、1周目に順位を上げ、5位でフィニッシュしたヴィダーレス選手も、7周目の古谷選手との接触が危険行為と判定され+30秒のペナルティと、レース後に大きく順位が入れ替わる結果となりました。

|
ドライバー |
決勝順位 |
ベストタイム(順位) |
Point(累計) |
| 50号車 |
木村偉織 |
2位 |
1分34秒939( 2/11) |
7(70) |
| 51号車 |
D.ヴィダーレス |
10位 |
1分35秒193( 4/11) |
0(11) |
| 52号車 |
I.O.フラガ |
4位 |
1分35秒393( 6/11) |
3(25) |
| 53号車 |
菅波冬悟 |
7位 |
1分35秒673( 9/11) |
0(19) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:26度、路面温度:29度
■第12戦決勝(7月16日(日)午後4時35分~15周)
チャンピオン争いで遅れを取らないために、上位フィニッシュが必須の木村選手は、6番グリッドから1周目4位、6周目3位と着実にポジションアップ。さらに、チャンピオンを争う2位の平良選手を追い上げ、8周目に1.8秒あった差を、残り1周の時点で0.6秒にまで縮め3位フィニッシュ。ファステストラップも記録して、シリーズリーダー平良選手とのポイント差を射程圏内の7ポイントにとどめました。
スポット参戦ながら堅実な走りを見せた菅波選手は5位。この週末苦戦を強いられたフラガ選手は8位、歯車の噛み合わないレースが続いているヴィダーレス選手は10位でした。

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ドライバー |
決勝順位 |
ベストタイム(順位) |
Point(累計) |
| 50号車 |
木村偉織 |
3位 |
1分35秒346( 1/12) |
5+1(76) |
| 51号車 |
D.ヴィダーレス |
10位 |
1分35秒996(10/12) |
0(11) |
| 52号車 |
I.O.フラガ |
8位 |
1分35秒978( 9/12) |
0(25) |
| 53号車 |
菅波冬悟 |
5位 |
1分35秒833( 6/12) |
2(21) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:25度、路面温度:30度
■50,51号車チーム監督 高木真一コメント
偉織選手は、予選1回目は前大会同様、上手くいきませんでした。クルマが路面状況に合っていなかった部分はありましたが、1回目の予選は非常に重要ですので、これは次に向けての課題です。2回目はきちんとアジャストできて良かったと思います。
第10戦の決勝は7番手から堅実に走ってポイント獲得できました。第11戦は落とせないレースでしたが、前車に近づくことができるセットアップを施して、平良選手と非常に良いバトルを繰り広げることができました。ペナルティで2位になりましたが、これはチームもドライバーも、ルールを厳格に運用できなかったことを大いに反省しなければなりません。第12戦は冷静にポジションを上げて3位を得ましたが、優勝に匹敵する価値のある内容だったと思います。
デビッド選手は、第10戦の接触によるペナルティで流れをつくり損ねてしまった感じです。予選結果を踏まえ、3レースを如何に組み立てるかをイメージして、レースに臨むことが必要です。今回、大津選手が急きょSFに参戦することになって、アドバイザー不在となってしまったのも影響したかもしれません。シリーズも終盤に入りますが、次の岡山では立て直してくれると思います。
■52号車チーム監督 松浦孝亮コメント
予選、決勝ともに、セクター2はトップと同等の速さを見せることができましたが、セクター3で好タイムを刻むことができずに遅れをとってしまいました。この週末はそこがすべてだったように思います。セットアップをいろいろ変えましたが、ドライバーのフィーリングが良くなってもタイムには結びつかず、迷路から抜け出せなかったという感じでした。やはり、特性の異なるセクションを持つ富士では、ドライバーが1周に渡って攻めきることのできるセットアップ、そしてドライビングについても工夫が必要だと思います。
次戦はタイプの違う岡山ですので、予選で上位に入って、表彰台圏内でレースを進められるよう準備したいと思います。
■50号車ドライバー 木村偉織選手コメント
この週末は、専有走行からあまりペースが良くありませんでした。新しいヨコハマタイヤも去年のものとはフィーリングが違う部分があって、それに対するセットアップやドライビング面での対応が、ライバルチームに対して遅れてしまっていたように思います。
ただ、レース2、レース3では、かなり良いセットアップも見つかり、レース内容も納得できるものでしたので、次の岡山に向けて非常に手応えを感じる終わり方ができました。
シリーズを勝ち抜くためには、個人としてはもちろんですが、チームとしてももっとレベルアップをしなければならないと感じました。ポイント差は最小限に抑えることができましたので、残る6レースでベストを尽くします。
■51号車ドライバー デビッド・ヴィダーレス選手コメント
結果だけ見ると難しい週末でした。以前からクルマのバランスが悪かったので、佐々木選手にもチェックしてもらい、金曜日にシャシーを交換しました。ただ、交換後もすぐにすべてを上手く機能させることは簡単ではありませんので、予選では十分なパフォーマンスを発揮することができませんでした。後方グリッドからのスタートでは結果は望めませんでしたが、決勝のペースが良かったことは明るい材料です。ようやく勝負できるクルマになりましたので、次の岡山に向け最大限の努力をします。
■52号車ドライバー イゴール・オオムラ・フラガ選手コメント
今大会は、専有走行からリアのグリップ不足に悩んでいて、特に中低速コーナーの続くセクター3でタイム差が生じていました。この改善ができないままに予選を迎えることになり、上位グリッドを得ることはできませんでした。最後のレースは、リアのセットをガラッと変えて臨みましたが、やはりその差は変わりませんでした。今大会は、唯一レース2で4位を得たことがポジティブな出来事でした。次の岡山大会も中低速のコーナーが多いので、今回の課題を解決して臨みたいと思います。
■53号車ドライバー 菅波冬悟選手コメント
鈴鹿大会に続いてのスポット参戦になりましたが、まずは参戦できたことを感謝しています。今回は前回と同等の成績を通常のコンディションのなかで獲得すること、そしてトムス勢の前でフィニッシュしてチームに貢献することを心掛けて臨みました。
予選、決勝と思い描いたような結果ではありませんでしたので、不完全燃焼というのが正直なところです。とはいえ、レース1と3は現状のなかでやり切った感があるので、ベースとなる部分……クルマを仕上げる能力やコンディションに適応したドライビングなどについて、もっと力をつけないといけないと感じました。ただ、自分自身、成長は実感していますので、また参戦のチャンスをいただけるよう頑張ります。
マスタークラス
■第10,11戦予選
前大会欠場の今田選手が戻り、今回は畑選手が欠場したことで、予選からチャンピオンを争う今田選手とDRAGON選手の一騎討ちとなりました。
第10戦は、DRAGON選手が連続アタックで1分36秒285 、今田選手は3ラップ連続でアタックして1分36秒229を叩き出し、僅差ながら今田選手に軍配が上がりました。
第11戦は、両者ともに同様の連続アタックでタイムアップ。今田選手が1分35秒台に入れて、DRAGON選手を突き放す結果になりました。
|
ドライバー |
Rd10予選タイム(順位) |
Rd11予選タイム(順位) |
Point(累計) |
| 4号車 |
今田信宏 |
1分36秒229(M1) |
1分35秒727(M1) |
1+1(57) |
| 30号車 |
DRAGON |
1分36秒285(M2) |
1分36秒186(M2) |
0(54) |
■第10戦決勝
スタートでDRAGON選手が前に出ますが、2周目に今田選手がクラストップの座を奪い返し、5周目まで両者はテール・トゥ・ノーズの攻防を見せました。その後は今田選手が少しずつ差を開き、10周目には2.8秒のリードを築きました。とはいえ、今田選手も必死に逃げており、11周目には走路外走行が複数回あったとして、警告の黒白旗が提示されました。それでも最後まで今田選手はペースを落とすことなく、最終的にDRAGON 選手に4秒の差をつけてフィニッシュしました。

|
ドライバー |
決勝順位 |
ベストタイム(順位) |
Point(累計) |
| 4号車 |
今田信宏 |
M1位(総合10位) |
1分36秒688(M1) |
10+1(68) |
| 30号車 |
DRAGON |
M2位(総合11位) |
1分36秒970(M2) |
7(61) |
■第11戦決勝
今田選手は不調だったエンジンを交換したことで、最後尾からのスタートとなりましたが、1周目にクラストップに立ち、逃げの態勢を築こうとDRAGON選手を引き離しにかかります。しかし、第10戦とは異なり、DRAGON選手は今田選手の背後にぴたりとつけ、6周目の1コーナーではインから前に出ようと試みるなど、緊迫した状態のままレースは進みました。結局、最後まで両者ともにミスを犯すことなく、僅差のままチェッカーを迎えますが、ファステストはDRAGON選手が奪いました。

|
ドライバー |
決勝順位 |
ベストタイム(順位) |
Point(累計) |
| 4号車 |
今田信宏 |
M1位(総合8位) |
1分36秒526(M2) |
10(78) |
| 30号車 |
DRAGON |
M2位(総合9位) |
1分36秒496(M1) |
7+1(69) |
■第12戦決勝
レース序盤、両者は前2戦よりさらに白熱した戦いを見せ、3周目の1コーナーでDRAGON選手が先行する今田選手を抜くと、7周目には今田選手が再逆転するなど、スタートから激しく競り合いました。8周目以降は、速さに勝る今田選手が差を広げ、この週末3勝目、今季通算6勝目のチェッカーを受けました。
この結果、今田選手89ポイント、DRAGON選手76ポイントとなり、マスタークラスのタイトル争いは、次の岡山大会が天王山になりそうな気配です。
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ドライバー |
決勝順位 |
ベストタイム(順位) |
Point(累計) |
| 4号車 |
今田信宏 |
M1位(総合11位) |
1分37秒416(M1) |
10+1(89) |
| 30号車 |
DRAGON |
M2位(総合12位) |
1分37秒824(M2) |
7(76) |
■4号車ドライバー 今田信宏選手コメント
狙いどおり3勝できて良かったです。できることならレース2のファステストも欲しかったですね。でも、DRAGON選手が、同じ条件で勝負をするために、前回の鈴鹿大会を総合クラスで参戦してくれましたので、それに対する自分なりの恩返しとして、今大会は最後まで精一杯出し切りました。とはいえ、少しでも気を抜くとDRAGON選手にやられてしまいますので、最後まで一切手抜きはできないというのが実情です(笑)。
■30号車ドライバー DRAGON選手コメント
自分としてもやり切ったレースでした。今田選手に少しずつ負けている部分があって、それが結果に表れたということです。抜きつ抜かれつの場面もありましたし、お互いに楽しんでレースができていますので、これがジェントルマンレースのあるべき姿だと思います。もちろん、楽しさのなかには、悔しさもあるわけですので、次の岡山ではやり返そうと思っています。

B-Max Racing Team Press Release
B-Max Racing Team(SFチーム代表 宮田雅史)は、7月15~16日、富士スピードウェイで行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦に参戦し、後方グリッドから追い上げた松下選手は13位完走、ハイマン選手はマシントラブルでリタイアという結果でした。
提携している綾瀬市から駆けつけた応援団が見守るなか、松下選手は1周目に大きく順位を上げましたが、その後はポジションアップはままならず、ポイントを獲得することはできませんでした。ハイマン選手は、序盤にミッショントラブルが発生し、レースを続行することができませんでした。
次戦のモビリティリゾートもてぎ戦までは1か月のインターバルとなりますので、上位フィニッシュを目指し、挽回を期して臨みます。
■予選(7月15日(土)午後2時20分~)
サーキット上空は雲に覆われ、どんよりとした天候のもと迎えた予選。午前中のフリー走行における感触も悪くなかったため、期待を持って臨みました。しかし、松下選手が出走したAグループは、結果的に超僅差となり、100分の5秒差でQ2進出を逃し、しかも、順位は11台中9位と厳しい位置からのスタートになりました。Bグループのハイマン選手は、経験している富士のコースでしたが、攻めきることができずに11位という結果でした。

|
ドライバー |
セッション |
タイム/順位 |
| 50号車 |
松下信治 |
予選 |
Q1(順位) |
1分23秒242( 9/11) |
| Q2(順位) |
—————- |
| 総合順位 |
18位 |
| 50号車 |
ラウル・ハイマン |
予選 |
Q1(順位) |
1分24秒328(11/11) |
| Q2(順位) |
—————- |
| 総合順位 |
21位 |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:26度、路面温度:29度
■決勝(7月16日(日)午後2時30分~41周)
思ったよりも気温が上がらずに、予選日と同じような曇天となった決勝日。今大会は、連携する綾瀬市がバスツアーを企画し、スタンドの一角にはB-Max応援団が陣取るという、チームにとっては最高のシチュエーションでスタートを迎えました。
この後押しもあってか、松下選手はここ数戦見られなかった得意のスタートからのジャンプアップを見せ、1周目に5台を抜いて13位でコントロールラインに戻ってきました。しかし、そこからは集団のなかで思うようにペースを上げられずに、5周目14位、9周目15位と徐々に順位を落としてしまいます。
一方、ハイマン選手は、順調に周回を重ねていましたが、9周目にミッショントラブルが発生し、急激にペースダウン。レース続行は不可能と判断し、ピットに入ってレースを終えました。
10周を過ぎ、タイヤ交換をするチームが出始めますが、松下選手はステイアウトを選択。しかし、前が開いてもペースが大きく上がることはなく、これ以上引っ張ることは得策ではないと判断したチームは17周目にピットインを敢行。素早い作業でタイヤを交換し、松下選手は16位でコースに復帰しました。
自身のベストタイムを更新しながら攻め続ける松下選手は、1分25秒台後半から26秒台前半のタイムでコンスタントな走行を続け、34周目には前を行く福住選手を1コーナーで抜くなど、着実に順位を上げ13位でフィニッシュしました。
リタイアが続いていた松下選手にとっては3戦ぶりのチェッカーでしたが、今回も最低限の目標としていたポイントを獲得することはできませんでした。
次戦は1 か⽉後、舞台はチームにとって相性の悪くないモビリティリゾートもてぎです。恐らく猛暑のレースになると思いますので、クルマもドライバーも万全の暑さ対策で臨みたいと思います。

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ドライバー |
セッション |
タイム/順位 |
| 50号車 |
松下信治 |
決勝 |
順位 |
13位 |
| ベストタイム |
1分25秒760(21/22) |
| 51号車 |
ラウル・ハイマン |
決勝 |
順位 |
DNF |
| ベストタイム |
1分26秒546(22/22) |
- 天候:曇り、コース:ドライ、気温:26度、路面温度:30度
■チーム監督 本山 哲コメント
ノブについては、フリー走行からの流れを見ていても、クルマのポテンシャルは確実に上がっています。これを予選や決勝で生かしきれなかったのは悔やまれます。チームの頑張りがリザルトに繋がらない状況が続いているので、士気を上げるためにも何とかしたいと思います。
ラウルは、決勝のペースはいつも良いので、予選でもう少し前のグリッドからスタートすればポイント獲得できると思います。残りは3戦ですが、予選順位の向上をテーマに、ラウルが納得できるレースができるようサポートしたいと思います。
次のもてぎ戦では、レースウィークのリズムと流れを引き寄せ、きっちりポイントを取りにいきたいと思います。引き続き皆さまの応援よろしくお願いします。
■50号車チーフエンジニア 宮田雅史コメント
今回は事前にテストもあり、クルマはそれなりに仕上がっていましたので、Q2に行ける感触はありました。ただ、予選が思った以上にシビアでしたね。やはりまだ何かが足りないのだと思います。決勝は、できればもっとピットインを引っ張りたかったのですが、集団のなかでペースを上げることが難しかったので、予定より早く入れました。終盤、前のクルマを抜いてからのペースは悪くなかったと思います。
次戦のもてぎは、レースウィークに走ってみないと何とも言えませんが、ノブも得意としているコースですので、今季ベストの結果を期待したいと思います。
■51号車チーフエンジニア マシュー・カラハン コメント
非常に難しい週末でした。最後まで、私たちが望んだ速さを引き出すことはできませんでした。それでも、日曜朝のフリープラクティスまでに、十分ではありませんがクルマを改善することはできました。決勝は残念ながらギヤボックストラブルでリタイアになってしまいましたが、レース序盤のペースは悪くなかったと思います。さらなる改善のためには、ラウルが乗りやすいと思える、バランスの取れたセッティングを見つけることです。
■50号車ドライバー 松下信治選手コメント
クルマはフリー走行から良い状態で、上位を狙えるという感触はありました。それだけに、僅差の予選で負けてしまったのは悔しいです。タラレバを言えばきりはありませんが、とにかく予選で前に行かないと勝負になりませんので、次のもてぎでは今回のことを意識して予選に臨みたいと思います。
決勝は、久しぶりに普通にスタートができて5台ほど抜けました。ファーストスティントはペースが上がらず少し順位を落としてしまいましたが、タイヤ交換後はそこそこのペースで走ることができました。たぶん今年初だと思いますが前車を抜くこともでき、自分としては今年一番のレースだったと思います。
とはいえ、結果は13位とポイントには届きませんでした。綾瀬市をはじめ、応援してくれている人たちのためにも、もてぎでは一矢報いたいと思います。
■51号車ドライバー ラウル・ハイマン選手コメント
残念ながらギアボックストラブルにより、レース序盤でリタイアになってしまいました。2速にスタックしてしまったので、チェックするためにピットに戻りましたが、レースに復帰することはできませんでした。
シーズン当初から抱えている主な問題は深刻なペース不足です。残念ながら、我々がマシンに加えた変更は、どれも期待したほどの効果はなく、クルマのバランスを納得するレベルまで引き上げることはできていません。進歩を妨げる何らかの原因があるようです。今回も困難な週末になりましたが、次のもてぎ戦に向けて努力を続けます。
B-Max Racing Team Press Release
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/23) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2023 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 11 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 27 | | | リアム・シーツ | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 16 | 30'16.210 | - | - |
| 2 | 98 | | | 小川 颯太 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 16 | 30'19.293 | 3.083 | 3.083 |
| 3 | 14 | | | エンツォ・トゥルーリ | TOM'S FORMULA TOM'S FORMULA | 16 | 30'27.875 | 11.665 | 8.582 |
| 4 | 3 | | | ミハエル・サウター | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 16 | 30'27.981 | 11.771 | 0.106 |
| 5 | 97 | | | 奥住 慈英 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 16 | 30'28.482 | 12.272 | 0.501 |
| 6 | 99 | M | 1 | 近藤 善嗣 | KUJIRA Rn-sports Rn-sports | 16 | 30'54.070 | 37.860 | 25.588 |
| 7 | 18 | M | 2 | YUKI | NILZZ Racing NILZZ Racing | 12 | 31'47.414 | 4Laps | 4Laps |
| ---- 以上規定周回数(75% - 12 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap; CarNo. 27 リアム・シーツ(Sutekina Racing) 1'52.004 (13/16) 154.312 km/h
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/23) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2023 スーパーFJもてぎ・菅生シリーズ Round 5 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 79 | | | 中澤 凌 | ZAP FOCS 10V ED TOKYO R&D RD10V | 10 | 21'08.615 | - | - |
| 2 | 53 | | | 椎橋 祐介 | FG&SW NMSP KKSII MYST KK-S2 | 10 | 21'08.843 | 0.228 | 0.228 |
| 3 | 82 | | | 内田 涼風 | 群馬トヨペットRiNoA ED MYST KK-S2 | 10 | 21'17.691 | 9.076 | 8.848 |
| 4 | 97 | | | 池田 拓馬 | TAKE FIRST & AMEROID MYST KK-S2 | 10 | 21'18.070 | 9.455 | 0.379 |
| 5 | 36 | | | 磐上 隼斗 | アルビ富士吟景GIA ED TOKYO R&D RD10V | 10 | 21'18.542 | 9.927 | 0.472 |
| 6 | 86 | | | 村田 将輝 | 湘工冷熱ZAP SPEED ED MYST KK-S2 | 10 | 21'26.189 | 17.574 | 7.647 |
| 7 | 12 | | | 小川 涼介 | HIROTEX M2 KK-SII MYST KK-S2 | 10 | 21'27.524 | 18.909 | 1.335 |
| 8 | 78 | G | 1 | 柴田 泰知 | ZAP SPEED RD10V ED TOKYO R&D RD10V | 10 | 21'46.032 | 37.417 | 18.508 |
| 9 | 15 | G | 2 | 安藤 弘人 | ZAP SPEED 10V ED TOKYO R&D RD10V | 10 | 21'46.367 | 37.752 | 0.335 |
| 10 | *27 | | | 豊島 里空斗 | C.S.I Racing ED MYST KK-S2 | 10 | 21'48.983 | 40.368 | 2.616 |
| 11 | 35 | | | 青木 諒太 | かのせ温泉赤湯withアルビレックスED MYST KK-S | 10 | 21'56.804 | 48.189 | 7.821 |
| 12 | *24 | | | 甲山 晴翔 | Vivalavidaでさん子10V ED TOKYO R&D RD10V | 10 | 22'12.145 | 1'03.530 | 15.341 |
| 13 | 83 | | | 宮本 りお | COMET RACING 10V TOKYO R&D RD10V | 9 | 22'12.004 | 1Lap | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(90% - 9 Laps)完走 ---- |
| - | 81 | | | 池内 比悠 | 群馬トヨペットTeam RiNoA ED MYST KK-S2 | 3 | 6'28.963 | 7Laps | 6Laps |
| - | 14 | | | 熱田 行雲 | ZAP ARY 10V ED TOKYO R&D RD10V | 1 | 2'30.618 | 9Laps | 2Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 79 中澤凌(ZAP FOCS 10V ED) 2'5.667 (6/10) 137.535 km/h
- CarNo. 27, 24は、2023もてぎチャンピオンカップレース特別規則第26条4.1(他車への衝突)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーを科した。
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/23) Qualifying Weather:Cloudy Course:Dry
2023 スーパーFJもてぎ・菅生シリーズ Round 5 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 53 | | | 椎橋 祐介 | FG&SW NMSP KKSII MYST KK-S2 | 2'04.508 | - | - | 138.815 |
| 2 | 79 | | | 中澤 凌 | ZAP FOCS 10V ED TOKYO R&D RD10V | 2'04.609 | 0.101 | 0.101 | 138.703 |
| 3 | 97 | | | 池田 拓馬 | TAKE FIRST & AMEROID MYST KK-S2 | 2'04.942 | 0.434 | 0.333 | 138.333 |
| 4 | 81 | | | 池内 比悠 | 群馬トヨペットTeam RiNoA ED MYST KK-S2 | 2'05.025 | 0.517 | 0.083 | 138.241 |
| 5 | 82 | | | 内田 涼風 | 群馬トヨペットRiNoA ED MYST KK-S2 | 2'05.269 | 0.761 | 0.244 | 137.972 |
| 6 | 27 | | | 豊島 里空斗 | C.S.I Racing ED MYST KK-S2 | 2'05.490 | 0.982 | 0.221 | 137.729 |
| 7 | 24 | | | 甲山 晴翔 | Vivalavidaでさん子10V ED TOKYO R&D RD10V | 2'05.584 | 1.076 | 0.094 | 137.626 |
| 8 | 36 | | | 磐上 隼斗 | アルビ富士吟景GIA ED TOKYO R&D RD10V | 2'05.723 | 1.215 | 0.139 | 137.474 |
| 9 | 14 | | | 熱田 行雲 | ZAP ARY 10V ED TOKYO R&D RD10V | 2'05.948 | 1.440 | 0.225 | 137.228 |
| 10 | 12 | | | 小川 涼介 | HIROTEX M2 KK-SII MYST KK-S2 | 2'06.087 | 1.579 | 0.139 | 137.077 |
| 11 | 86 | | | 村田 将輝 | 湘工冷熱ZAP SPEED ED MYST KK-S2 | 2'06.151 | 1.643 | 0.064 | 137.007 |
| 12 | 15 | G | 1 | 安藤 弘人 | ZAP SPEED 10V ED TOKYO R&D RD10V | 2'06.820 | 2.312 | 0.669 | 136.284 |
| 13 | 78 | G | 2 | 柴田 泰知 | ZAP SPEED RD10V ED TOKYO R&D RD10V | 2'07.546 | 3.038 | 0.726 | 135.509 |
| 14 | 35 | | | 青木 諒太 | かのせ温泉赤湯withアルビレックスED MYST KK-S | 2'08.693 | 4.185 | 1.147 | 134.301 |
| 15 | 83 | | | 宮本 りお | COMET RACING 10V TOKYO R&D RD10V | 2'22.184 | 17.676 | 13.491 | 121.558 |
| ---- 以上基準タイム(130% - 2'42.092)予選通過 ---- |
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/23) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2023 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 10 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 98 | | | 小川 颯太 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 16 | 29'57.814 | - | - |
| 2 | 14 | | | エンツォ・トゥルーリ | TOM'S FORMULA TOM'S FORMULA | 16 | 29'57.824 | 0.010 | 0.010 |
| 3 | 97 | | | 奥住 慈英 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 16 | 29'59.597 | 1.783 | 1.773 |
| 4 | 27 | | | リアム・シーツ | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 16 | 30'21.191 | 23.377 | 21.594 |
| 5 | 3 | | | ミハエル・サウター | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 16 | 30'32.390 | 34.576 | 11.199 |
| 6 | 99 | M | 1 | 近藤 善嗣 | KUJIRA Rn-sports Rn-sports | 16 | 30'40.556 | 42.742 | 8.166 |
| ---- 以上規定周回数(75% - 12 Laps)完走 ---- |
| - | 18 | M | - | YUKI | NILZZ Racing NILZZ Racing | 12 | 25'30.994 | 4Laps | 4Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 14 エンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA) 1'51.649 (9/16) 154.803 km/h
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/22) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2023 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 97 | | | 奥住 慈英 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 16 | 29'52.911 | - | - |
| 2 | 14 | | | エンツォ・トゥルーリ | TOM'S FORMULA TOM'S FORMULA | 16 | 29'55.331 | 2.420 | 2.420 |
| 3 | 27 | | | リアム・シーツ | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 16 | 29'56.703 | 3.792 | 1.372 |
| 4 | 3 | | | ミハエル・サウター | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 16 | 30'03.375 | 10.464 | 6.672 |
| 5 | 99 | M | 1 | 近藤 善嗣 | KUJIRA Rn-sports Rn-sports | 16 | 30'30.542 | 37.631 | 27.167 |
| 6 | 18 | M | 2 | YUKI | NILZZ Racing NILZZ Racing | 16 | 30'40.553 | 47.642 | 10.011 |
| ---- 以上規定周回数(75% - 12 Laps)完走 ---- |
| - | 98 | | | 小川 颯太 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 11 | 20'31.121 | 5Laps | 5Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 98 小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3) 1'50.943 (5/11) 155.788 km/h
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/22) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2023 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 10 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 98 | | | 小川 颯太 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 1'49.132 | - | - | 158.373 |
| 2 | 14 | | | エンツォ・トゥルーリ | TOM'S FORMULA TOM'S FORMULA | 1'49.293 | 0.161 | 0.161 | 158.140 |
| 3 | 97 | | | 奥住 慈英 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 1'49.541 | 0.409 | 0.248 | 157.782 |
| 4 | 27 | | | リアム・シーツ | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 1'49.770 | 0.638 | 0.229 | 157.453 |
| 5 | 3 | | | ミハエル・サウター | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 1'50.117 | 0.985 | 0.347 | 156.957 |
| 6 | 99 | M | 1 | 近藤 善嗣 | KUJIRA Rn-sports Rn-sports | 1'51.635 | 2.503 | 1.518 | 154.822 |
| 7 | 18 | M | 2 | YUKI | NILZZ Racing NILZZ Racing | 1'54.804 | 5.672 | 3.169 | 150.549 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'00.045)予選通過 ---- |
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/22) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2023 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 11 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 98 | | | 小川 颯太 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 1'49.927 | - | - | 157.228 |
| 2 | 14 | | | エンツォ・トゥルーリ | TOM'S FORMULA TOM'S FORMULA | 1'50.194 | 0.267 | 0.267 | 156.847 |
| 3 | 27 | | | リアム・シーツ | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 1'50.812 | 0.885 | 0.618 | 155.972 |
| 4 | 97 | | | 奥住 慈英 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 1'50.849 | 0.922 | 0.037 | 155.920 |
| 5 | 3 | | | ミハエル・サウター | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 1'50.982 | 1.055 | 0.133 | 155.733 |
| 6 | 99 | M | 1 | 近藤 善嗣 | KUJIRA Rn-sports Rn-sports | 1'52.662 | 2.735 | 1.680 | 153.411 |
| 7 | 18 | M | 2 | YUKI | NILZZ Racing NILZZ Racing | 1'56.740 | 6.813 | 4.078 | 148.052 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'00.919)予選通過 ---- |
- CarNo. 3は、2023 FRJ SpR.20-2(走路外走行)により、当該ラップタイムを採用しない。
もてぎチャンピオンカップレース第3戦 -RIJ- (2023/07/22) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2023 FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP Round 9 モビリティリゾートもてぎ 4.801km
| Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 98 | | | 小川 颯太 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 1'49.776 | - | - | 157.444 |
| 2 | 14 | | | エンツォ・トゥルーリ | TOM'S FORMULA TOM'S FORMULA | 1'49.873 | 0.097 | 0.097 | 157.305 |
| 3 | 97 | | | 奥住 慈英 | Bionic Jack Racing F111/3 Bionic Jack Racing | 1'50.689 | 0.913 | 0.816 | 156.146 |
| 4 | 27 | | | リアム・シーツ | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 1'50.747 | 0.971 | 0.058 | 156.064 |
| 5 | *3 | | | ミハエル・サウター | Sutekina Racing SUTEKINA RACING TEAM | 1'50.961 | 1.185 | 0.214 | 155.763 |
| 6 | 99 | M | 1 | 近藤 善嗣 | KUJIRA Rn-sports Rn-sports | 1'52.351 | 2.575 | 1.390 | 153.836 |
| 7 | 18 | M | 2 | YUKI | NILZZ Racing NILZZ Racing | 1'55.552 | 5.776 | 3.201 | 149.574 |
| ---- 以上基準タイム(110% - 2'00.753)予選通過 ---- |
- CarNo. 3は、2023 FRJ SpR.20-2(走路外走行)により、当該ラップタイムを採用しない。

全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第12戦は16日、富士スピードウェイで決勝を行い、ポールポジションからスタートしたエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京TOM'S 320)が、ポールトゥウインを飾った。
決勝は、スーパーフォーミュラ第6戦終了後の午後4時35分にフォーメーションラップが始まった。

エンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京TOM'S 320)が好スタートを切る一方、2番グリッドの堤優威(Rn-sports F320)は伸びず、2位には3番グリッドから平良響(モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC)が上がる。6番グリッドの木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)はスタート直後に前の菅波冬悟(A-NeKT with B-MAX 320)をかわすと、最終コーナー立ち上がりから小出峻(HFDP WITH TODA RACING)に並びかけ2周目に入るストレートで前に出て4位に浮上した。
トップに立ったトゥルーリは2位の平良を突き放しにかかり、3位の堤には徐々に4位の木村が近づいて来た。
6周目には木村が平良をコカコーラコーナーでインからパスして3位に上がる。木村はさらにペースアップして2位の平良との差を削り取っていく。
3位木村は9周目にこのレースのファステストラップをたたき出すと、12周目には2位平良との差は1秒を切った。木村は最終15周目のダンロップコーナーで平良に仕掛けるもここは平良が2位を死守し、木村の先行を許さない。
この間トゥルーリはゆうゆうとトップを快走。15周を回って今季2勝目を飾った。2位には平良が、3位には木村が入った。
4位には堤が続いた。5位争いは菅波冬悟(A-NeKT with B-MAX 320)と古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)の間で繰り広げられていたが、菅波が逃げ切り5位、古谷は6位に入った。
マスタークラスはポールポジションの今田信宏(JMS RACING with B-MAX)のリードで始まるが、3周目にはDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が今田をパスしてトップに立つ。しかし7周目に今田がDRAGONを捉えて再びトップに立つとそのまま逃げ切り優勝した。
2位に入った平良は7ポイントを追加し、83ポイント。3位の木村は6ポイントを追加し76ポイント。平良と木村のチャンピオン争いは7ポイント差と広がった。
第13~第15戦は岡山国際サーキットに舞台を移し、9月9、10日に開催される。



Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
夏祭り in FUJI MOTORSPORTS FOREST -RIJ- (2023/07/16) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2023 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Round 12 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team Engine | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 37 | | | エンツォ・トゥルーリ | モビリティ中京TOM'S 320 TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 23'56.840 | - | - |
| 2 | 1 | | | 平良 響 | モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 23'59.710 | 2.870 | 2.870 |
| 3 | 50 | | | 木村 偉織 | HFDP WITH B-MAX RACING B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'00.325 | 3.485 | 0.615 |
| 4 | 10 | | | 堤 優威 | Rn-sports F320 Rn-sports SPIESS A41 | 15 | 24'03.562 | 6.722 | 3.237 |
| 5 | 53 | | | 菅波 冬悟 | A-NeKT with B-MAX 320 B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'06.891 | 10.051 | 3.329 |
| 6 | 36 | | | 古谷 悠河 | Deloitte. HTP TOM'S 320 TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 24'08.235 | 11.395 | 1.344 |
| 7 | 2 | | | 小出 峻 | HFDP WITH TODA RACING TODA RACING SPIESS A41 | 15 | 24'10.157 | 13.317 | 1.922 |
| 8 | 52 | | | イゴール・オオムラ・フラガ | FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'11.458 | 14.618 | 1.301 |
| 9 | 35 | | | 野中 誠太 | PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 24'11.939 | 15.099 | 0.481 |
| 10 | 51 | | | デビッド・ビダーレス | B-MAX RACING 320 B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'13.155 | 16.315 | 1.216 |
| 11 | 4 | M | 1 | 今田 信宏 | JMS RACING with B-MAX B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'37.466 | 40.626 | 24.311 |
| 12 | 30 | M | 2 | DRAGON | TEAM DRAGON B-MAX 320 B-MAX RACING TEAM ThreeBond TOMEI TB14F3 | 15 | 24'42.787 | 45.947 | 5.321 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 13 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo. 50 木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING) 1'35.346 (12/15) 172.286 km/h

2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の決勝が7月16日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、予選2番手からスタートしたリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がピット戦略を的中させてトップに立ち、今季3勝目を挙げた。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選日12,700人/決勝日20,500人/大会総入場者数33,200人)
第6戦決勝は午後2時30分より41周で行われた。スタート時の気温は25℃、路面温度は31℃だ。
スタートではポールの牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)がトップで1コーナーに飛び込む。2位はローソン。予選6番手の山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が3位に上がってきて予選4番手の佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が4位だ。予選5番手の宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)はスタートで一旦順位を落としたが、ダンロップコーナーで大津弘樹(TGM GP SF23)を抜いて5位に復帰。予選3番手の太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)は出遅れて7位でコントロールラインに戻ってきた。
宮田は2周目のコカコーラコーナーでアウトから佐藤を抜いて4位に浮上する。すかさず3周目のコカコーラコーナーで抜き返す佐藤。その後方では関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が国本雄資(Kids com KCMG Cayman SF23)との接触から右リヤタイヤをバーストさせて順位を落としていった。
7位に後退していた太田は4周目の1コーナーで大津を抜いて6位に浮上した。
更にその後方では、まさかのQ1落ちで20番手スタートとなった平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が1周目に16位にジャンプアップすると、その後も2周目に15位、3周目に14位と着実に順位を上げ、5周目の1コーナーで松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF23)を抜いて13位。続いて6周目のダンロップコーナーで小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)をも捉えて12に浮上する。更に8周目に福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE SF23)、9周目には1コーナーで坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)を捉えて10位まで浮上してきた。
8周目の1コーナーで佐藤が山本を抜いて3位に浮上するが、これはペースの早い佐藤に譲った形か。2位のローソンは無線でしきりに宮田のポジションを訪ねている。
10周を終えたところで5位を走っていた宮田がピットへ。ここでタイヤ交換義務を消化する。11周目にはローソン、大津、坪井が相次いでピットイン。続いて12周目にトップの牧野、野尻、福住、そしてブリュックバシェがピットイン。牧野はローソンの前でピットアウトするが、コカコーラコーナーでインをつかれて先行を許してしまった。
15周を終えた時点の順位は、トップが山本で平川が2位。3位は阪口晴南(P. MU/CERUMO・INGING SF23)だが、彼らはまだピットインしていない。タイヤ交換を済ませた中ではローソンが最上位で、以下牧野、佐藤、宮田と続く。ローソンと山本との差は15周終わりで33秒495。16周目には32秒432、17周目は31秒336と着実に縮まっていき、19周目には28秒942とついに30秒を切ってきた。ここでローソンは1分24秒6522を記録、この時点でのファステストラップを更新している。
17周目に松下と笹原右京(VANTELIN TOM'S SF23)がピットイン。トップの山本は24周目にピットに飛び込んだ。これで平川がトップに浮上した。ローソンとの差は22秒434だ。
山本は野尻の目の前でピットアウトするが、タイヤの温まっている野尻は1コーナーでアウトから楽々とパスしていった。
続いて26周目に阪口と小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)がピットイン。これでローソンが2位に浮上する。トップの平川との差は21秒225だ。
平川は30周目にようやくピットイン。これでローソンがトップに立つ。2位の牧野は3秒026後方だ。
平川は野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)と熾烈なドッグファイトを展開している山本の後ろでピットアウトした。その前方では宮田が31周目のダンロップでアウトから佐藤を捉えて3位に浮上した。
山本は32周目の2コーナーでインから野尻を抜いて6位に浮上。続いて平川も34周終わりのホームストレートでインから野尻に並びかけ、7位、37周終わりのホームストレートでは山本をも捉えて6位に浮上した。
タイヤに余力のある平川は38周目のファステストラップを更新すると、すぐさま太田のテールに食らいつき、40周目の1コーナーでインに飛び込んで5位に浮上すると、最終コーナーでは佐藤のインをついて4位に。佐藤はすかさずオーバーテイクシステムを使って抜き返し、ファイナルラップの1コーナーに4位で飛び込んだが、平川はこの周の最終コーナーでもクロスラインをかけて佐藤を攻略、4位でチェッカーを受けた。


一方、トップのリアム・ローソンは後続に4秒453の差をつけて悠々とチェッカーを受け、今季3勝目を挙げている。これでドライバーズポイントも予選の2ポイントと合わせて22ポイントを獲得、トータル85ポイントとなった。2位は牧野任祐。ポイントリーダーの宮田莉朋は3位でフィニッシュし、トータル86ポイントでトップの座を守ったが、ランキング2位のローソンとの差は僅か1ポイントに縮まった。
次戦の舞台は栃木県のモビリティリゾートもてぎ。8月20日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
夏祭り in FUJI MOTORSPORTS FOREST -RIJ- (2023/07/16) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 6 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Driver | Car Team Engine | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 15 | リアム・ローソン | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 41 | 58'58.497 | - | - |
| 2 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 41 | 59'02.950 | 4.453 | 4.453 |
| 3 | 37 | 宮田 莉朋 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'13.732 | 15.235 | 10.782 |
| 4 | 20 | 平川 亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 41 | 59'17.775 | 19.278 | 4.043 |
| 5 | 65 | 佐藤 蓮 | TCS NAKAJIMA RACING SF23 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 41 | 59'18.171 | 19.674 | 0.396 |
| 6 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 41 | 59'19.278 | 20.781 | 1.107 |
| 7 | 64 | 山本 尚貴 | TCS NAKAJIMA RACING SF23 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 41 | 59'19.690 | 21.193 | 0.412 |
| 8 | 1 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 41 | 59'24.993 | 26.496 | 5.303 |
| 9 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'30.310 | 31.813 | 5.317 |
| 10 | *39 | 阪口 晴南 | P. MU/CERUMO・INGING SF23 P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'30.927 | 32.430 | 0.617 |
| 11 | 38 | 坪井 翔 | P. MU/CERUMO・INGING SF23 P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'41.759 | 43.262 | 10.832 |
| 12 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'43.603 | 45.106 | 1.844 |
| 13 | 50 | 松下 信治 | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 B-MAX Racing Team Honda M-TEC HR-417E | 41 | 59'47.279 | 48.782 | 3.676 |
| 14 | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'48.040 | 49.543 | 0.761 |
| 15 | 18 | 国本 雄資 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'53.001 | 54.504 | 4.961 |
| 16 | 12 | 福住 仁嶺 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 41 | 59'54.871 | 56.374 | 1.870 |
| 17 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 41 | 59'56.663 | 58.166 | 1.792 |
| 18 | 55 | ジェム・ブリュックバシェ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 41 | 1:00'00.092 | 1'01.595 | 3.429 |
| 19 | 36 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 41 | 1:00'01.973 | 1'03.476 | 1.881 |
| 20 | 19 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 40 | 59'46.294 | 1Lap | 1Lap |
| 21 | 53 | 大津 弘樹 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 39 | 56'35.537 | 2Laps | 1Lap |
| ---- 以上規定周回数(90% - 36 Laps)完走 ---- |
| - | 51 | ラウル・ハイマン | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 B-Max Racing Team Honda M-TEC HR-417E | 9 | 13'52.175 | 32Laps | 30Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 20 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23) 1'24.593 (38/41) 194.186 km/h
- CarNo. 39は、統一規則第12条11.(ピット作業時の安全確認不足)により、罰金5万円のペナルティーを科した。
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第11戦の決勝が、7月16日、富士スピードウェイで行われ、好バトルのトップ争いが見られたものの、レース後にペナルティや失格が続出し、4番目にチェッカーを受けた小出峻(HFDP WITH TODA RACING)が、初優勝を飾るというやや後味の悪い形で幕を閉じた。
朝から雲の多い天候となった富士スピードウェイ。昨日と同様にやや蒸し暑いなか、朝8時20分にレースはスタートを迎えた。

レースは、ポールシッターの平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が逃げ、2番手スタートの木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)が追うという形で始まった。抜くことが難しいSFライツだが、それでも富士ではチャンスはある。木村は0.5〜0.7秒差で平良の背後からプレッシャーを掛け続ける。
その後方では、昨日初優勝を遂げたエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京 TOM'S 320)と小出峻(HFDP WITH TODA RACING)が3位争いを展開。4番手スタートの堤優威(Rn-sports F320)は、ペースが上がらず、1周目5位、2周目7位、3周目8位と、ズルズルと順位を落としてしまう。
チャンスを伺う木村は、10周目の1コーナーでアウトから仕掛けると、そのままコカ・コーラコーナー、100Rまで並走。平良も必死で堪えるが、木村がヘアピンでインから前に出て逆転に成功。チャンピオンを争う二人が近年稀に見る好バトルを見せた。
トップに立った木村は、残り5周の間、食い下がる平良を振り切り、見事な逆転勝利を飾った……はずだった。
しかし、レース後に、木村には2回以上の進路変更があったとして、平良も複数回の走路外走行があったとして、両者に+5秒のペナルティが課された。



さらに、3位争いを制したトゥルーリは最低重量違反で失格と、トップ3が揃って順位を落とすこととなり、結果として、4位フィニッシュの小出が思わぬ形で初優勝を手にすることとなった。
マスタークラスは、クラスポールの今田信宏(JMS RACING with B-MAX)をDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が追うという展開がスタートから続き、6周目には1コーナーで並走する場面もあったが、今田が抑えきって今大会2連勝を飾った。
第12戦の決勝は、午後4時35分から15周で行われる。

Text: Shigeru KITAMICHI
Photo: Kastuhiko KOBAYASHI
夏祭り in FUJI MOTORSPORTS FOREST -RIJ- (2023/07/16) Final Race Weather:Cloudy Course:Dry
2023 全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 Round 11 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Team Engine | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 2 | | | 小出 峻 | HFDP WITH TODA RACING TODA RACING SPIESS A41 | 15 | 23'55.101 | - | - |
| 2 | *50 | | | 木村 偉織 | HFDP WITH B-MAX RACING B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 23'56.377 | 1.276 | 1.276 |
| 3 | *1 | | | 平良 響 | モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 23'56.792 | 1.691 | 0.415 |
| 4 | 52 | | | イゴール・オオムラ・フラガ | FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'01.551 | 6.450 | 4.759 |
| 5 | 10 | | | 堤 優威 | Rn-sports F320 Rn-sports SPIESS A41 | 15 | 24'04.200 | 9.099 | 2.649 |
| 6 | 35 | | | 野中 誠太 | PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | 15 | 24'04.542 | 9.441 | 0.342 |
| 7 | 53 | | | 菅波 冬悟 | A-NeKT with B-MAX 320 B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'07.136 | 12.035 | 2.594 |
| 8 | 4 | M | 1 | 今田 信宏 | JMS RACING with B-MAX B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'20.587 | 25.486 | 13.451 |
| 9 | 30 | M | 2 | DRAGON | TEAM DRAGON B-MAX 320 B-MAX RACING TEAM ThreeBond TOMEI TB14F3 | 15 | 24'20.868 | 25.767 | 0.281 |
| 10 | *51 | | | デビッド・ビダーレス | B-MAX RACING 320 B-MAX RACING TEAM SPIESS A41 | 15 | 24'28.642 | 33.541 | 7.774 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 13 Laps)完走 ---- |
| - | 36 | | | 古谷 悠河 | Deloitte. HTP TOM'S 320 TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | 6 | 9'39.550 | 9Laps | 9Laps |
| - | *37 | | | エンツォ・トゥルーリ | モビリティ中京TOM'S 320 TOM'S TOYOTA TOM'S TAZ31 | | d.s.q | | |
- Fastest Lap: CarNo. 1 平良響(モビリティ中京TOM'S 320 TGR-DC) 1'34.806 (5/15) 173.268 km/h
- CarNo. 50は、シリーズ規則第19条3.(2回以上の進路変更)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーおよびペナルティーポイント1点を科した。
- CarNo. 1は、シリーズ規則第19条2.(走路外走行複数回)により、競技結果に対して5秒加算のペナルティーを科した。
- CarNo. 51は、シリーズ規則第19条4.(危険行為)により、競技結果に対して30秒加算のペナルティーおよびペナルティーポイント2点を科した。
- CarNo. 37は、国内競技車両規則(最低重量)違反により、失格とした。
- 優勝 田中風輝(24SYSTEMタイヤサービス M2 KK-SII)
-

「ドライでのスタートは初めてで、不安な部分もあったんですが、ポジションをキープできたので、良くもなく悪くもなくまずまずでした。予選に比べるとペースがなかったので、抜かれたりで厳しかったです。がんばってついていって自分の組み立てた展開で、最後に抜きました。4輪レースでのバトルは初めてで悪かった部分もありますが、優勝できてよかったです」
- 2位 渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)
-

「勝てたレースを自分で落とした感じです。最終ラップにデグナーでミスをして追いつかれました。後半セクションは向こうの方がぜんぜん速かったので、それまでに離さないといけなかったんですが、くやしいです。最後のシケインはブレーキで粘ろうかと思いましたが、無難に引いてしまいました。そこらへんの選択もまだまだですね。いろんな人に支援していただきながらレースをしているので、接触だけは絶対にしてはいけないと思っていました」
- 3位 白崎稜(TAKE FIRSTスタッフリソース)
-

「厳しかったです。昨日から暑くなることを予想して内圧を設定しましたが、思ったより最初は反応がなかったです。その差が最後まで続いてしまいました。最初は130Rで渡会選手を前に出してやりあってもらおうと思ったんですが、前の2人は速いところが違うのでやりあってくれなかったですね。彼らが速いときに勝ちたかったので悔しいです」
Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Kazuhiro NOINE
スーパーFJ鈴鹿・岡山シリーズ第4戦は16日、鈴鹿サーキットで決勝を行い、ポールポジションからスタートした田中風輝(24SYSTEMタイヤサービス M2 KK-SII)が抜きつ抜かれつのレースを制し初優勝を飾った。

日本各地で熱中症警戒アラートが発表され、ここ鈴鹿も朝から酷暑となった。フォーメーションラップは午前8時15分から24台が参加して始まった。
各車1周を回ってグリッドに着くも、奥本隼士(Racing TEAM HERO'S)がドライブシャフトの折損でスタートできず。エキストラフォーメーションラップが行われレースは周回数が1周減算の9周となった。

トップ3は無難なスタートを切り予選順位のまま1コーナーへ向かう。トップは田中風輝(24SYSTEMタイヤサービス M2 KK-SII)、2位白崎稜(TAKE FIRSTスタッフリソース)、3位渡会太一(FTKレヴレーシングガレージ)で、予選4位の山口大耀(y_tech rev racing garage)は同5位の板倉慎哉(AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII)、同6位の新原光太郎(TAKE FIRST KK-SII)にあいついでかわされ、4位板倉、5位新原、6位山口と続く。
2位の白崎は高温対策としてタイヤの内圧を変更したが、これが外れペースが上がらない。オープニングラップの130Rではアウトから渡会にかわされ3位に落ちる。

渡会はトップを走る田中に狙いを定めると4周目にはテールトゥノーズに持ち込む。130Rではインから田中を攻略しトップに立った。
2位に落ちた田中も諦めない。6周目には渡会のミスに乗じ、1コーナーで抜き返し再びトップに立つ。渡会も負けじと7周目の2コーナーでは再び田中をパスしトップを奪い返す。



このまま渡会が逃げ切ると思われたが、最終となった9周目には渡会がデグナーでミスをしたため再び田中が急接近。130R立ち上がりで渡会に並びかけると、シケインでインから渡会を差し、僅差で前に出ると、2人は並走しながらゴールを目指す。ここでは田中がハナ差の0.053秒前でフィニッシュラインを横切り、参戦2戦目で初優勝を飾った。渡会は悔しい2位でレースを終えた。
3位の白崎は1秒2秒ほどの差で、前2人のバトルの隙を狙っていたが、チャンスは訪れず3位でゴールを迎えた。

4位以下の争いも白熱した。4位でレースを始めた板倉はペースは上がらないもののベテランの強みを生かし5位以下を押さえ込む。そのため4位以下は上位3人に大きく引き離されながら数珠つなぎとなった。



5周目にはようやく新原が板倉を攻略して4位に上がる。さらに板倉は山口と村田にもパスされると。5位争いは山口と村田で争われた。最終ラップでは村田が山口をパスして5位、6位には山口が入った。
優勝した山口は大阪府出身の17歳。参戦2戦目で早くも頂点に立ち、今年は鈴鹿のスクールも受講予定。将来有望な若者が現れた。
第5戦、第6戦は岡山国際サーキットに舞台を移し、8月19日~20日に決勝が行われる。

Text: Yoshinori OHNISHI
Photo: Motorsprts Forum
Kazuhiro NOINE

2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦のフリー走行2回目が7月16日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)が1分24秒311でトップタイム。平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が1分24秒320が2番手につけ、トヨタエンジン勢が1-2という結果となった。
フリー走行2回目は午前9時20分より30分間で行われた。天候は曇り。路面はドライだ。開始時の気温は25℃、路面温度は29℃だ。
まずは松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF23)が3周目に1分24秒662を記録してトップに。リアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)が1分25秒お355で2番手につける。3番手は小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)で1分25秒376だ。
4周目に入るとローソンが1分24秒623までタイムを縮めてトップに。ここでポールポジションの牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)も1分24秒680を記録して3番手に上がってきた。松下は1分25秒060とタイム更新ならず。
続いて山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が5周目に1分24秒390を記録してトップに浮上する。山本は6周目のセクターでも全体ベストを更新、セクター2でも自己ベストを更新するが、タイムは1分24秒659に留まる。この間に平川が1分24秒600で2番手に浮上、続いて小高が6周目に1分24秒454までタイムを縮めて平川を上回った。国本雄資(Kids com KCMG Cayman SF23)も6周目に1分24秒544を記録して3番手につける。5周目に1分24秒588を出した山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)が4番手だ。
そうした中、ポールポジションの牧野、予選2番手のローソンはタイム更新こそないものの、1分24秒台後半の安定したペースで周回を重ね、牧野は10周目、ローソンは12周目に一旦ピットに戻ってきた。
残り時間が10分を切ったところで、7周終わりで一旦ピットインし、走行を再開していた平川が9周目に1分24秒320を記録してトップに浮上してきた。更に小高も11周目に1分24秒311を叩き出してトップに立つ。なお小高はこの走行を前にエンジン交換を行ったとのことだ。この時点で残り時間は8分を切った。
その後は大きなタイム更新もなくチェッカーフラッグが提示され、小高一斗がトップタイム、2番手に平川亮、山本尚貴が3番手でフリー走行2回目は終了した。
ポイントリーダーの宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)はベストタイム1分24秒635で8番手ながら、1分24秒台後半から25秒台前半のペースで周回を重ね、全22台の中で最多の18周を消化して走行を終えている。
第6戦決勝はこのあと午後2時30分より41周で行われる。


Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
Suzuka Race of ASIA -RIJ- (2023/07/16) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2023 S-FJ鈴鹿・岡山シリーズ Round 4 鈴鹿サーキット 5.807km
| Pos | No | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
| 1 | 2 | 田中 風輝 | 24SYSTEMタイヤサービス M2 KK-SII MYST KK-S2 | 9 | 20'26.891 | - | - |
| 2 | 8 | 渡会 太一 | FTKレヴレーシングガレージ MYST KK-S2 | 9 | 20'26.944 | 0.053 | 0.053 |
| 3 | 91 | 白崎 稜 | TAKE FIRSTスタッフリソース MYST KK-S2 | 9 | 20'28.446 | 1.555 | 1.502 |
| 4 | 4 | 新原 光太郎 | TAKE FIRST KK-SII MYST KK-S2 | 9 | 20'40.417 | 13.526 | 11.971 |
| 5 | 11 | 村田 悠磨 | Rn-sports制動屋Vierueka MYST KK-S2 | 9 | 20'41.902 | 15.011 | 1.485 |
| 6 | 7 | 山口 大耀 | y_tech rev racing garage MYST KK-S2 | 9 | 20'42.257 | 15.366 | 0.355 |
| 7 | 55 | 板倉 慎哉 | AMORE TOKYO☆表参道☆KKSII MYST KK-S2 | 9 | 20'42.382 | 15.491 | 0.125 |
| 8 | 1 | 元山 泰成 | ECOTEH WORKS MYST KK-S2 | 9 | 20'43.491 | 16.600 | 1.109 |
| 9 | 12 | 小川 涼介 | HIROTEX M2 KK-SII MYST KK-S2 | 9 | 20'43.860 | 16.969 | 0.369 |
| 10 | 0 | 池野 雄人 | LAPSレヴレーシングガレージ MYST KK-S2 | 9 | 20'44.157 | 17.266 | 0.297 |
| 11 | 79 | 八巻 渉 | 中日本自動車短期大学MSE学科07J WEST 07J | 9 | 20'44.478 | 17.587 | 0.321 |
| 12 | 36 | 畔柳 拓武 | イーグルスポーツ MYST KK-S2 | 9 | 20'46.129 | 19.238 | 1.651 |
| 13 | 53 | 鈴木 七瀬 | TQS☆A-ONE KKS-II MYST KK-S2 | 9 | 20'46.620 | 19.729 | 0.491 |
| 14 | 29 | 宮島 雄太 | RSイディア・イーグルスポーツKK-S2 MYST KK-S2 | 9 | 20'47.214 | 20.323 | 0.594 |
| 15 | 21 | 太田 浩 | ミスト・セキグチ・制動屋 MYST KK-S2 | 9 | 20'47.509 | 20.618 | 0.295 |
| 16 | 51 | 永原 蒼翔 | ピットワークながはら/MYST MYST KK-S2 | 9 | 20'52.755 | 25.864 | 5.246 |
| 17 | 17 | 中嶋 匠 | AVIATOR A ONE MYST KK-S2 | 9 | 20'53.006 | 26.115 | 0.251 |
| 18 | 10 | 小合 将司 | LOVCA/シムジム☆Noel MYST KK-S2 | 9 | 21'05.991 | 39.100 | 12.985 |
| 19 | 31 | 大村 海太 | 10VスーパーFJ TOKYO R&D RD10V | 9 | 21'20.127 | 53.236 | 14.136 |
| 20 | 72 | 久保 直也 | AQUAだーはまRacing-DL WEST 07J | 9 | 21'39.679 | 1'12.788 | 19.552 |
| 21 | 70 | 大宮 賢人 | KKSII MYST KK-S2 | 8 | 20'58.959 | 1Lap | 1Lap |
| 22 | 22 | 宮本 りお | M2 KK-SII MYST KK-S2 | 8 | 22'29.603 | 1Lap | 1'30.644 |
| ---- 以上規定周回数(90% - 8 Laps)完走 ---- |
| - | 78 | 三瓶 旭 | 中日本自動車短期大学MSE学科07J WEST 07J | 3 | 7'05.256 | 6Laps | 5Laps |
| - | 41 | 奥本 隼士 | Racing TEAM HERO'S MYST KK-S2 | - | d.n.s | 9Laps | 3Laps |
- Fastest Lap: CarNo. 8 度会太一(FTKレブレーシング) 2'15.837 (3/9) 153.899 km/h
夏祭り in FUJI MOTORSPORTS FOREST -RIJ- (2023/07/16) Free Practice 2 Weather:Cloudy Course:Dry
2023 SUPER FORMULA Round 6 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | № | Driver | Car Team Engine | Time | Behind | Gap | km/h |
| 1 | 4 | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'24.311 | - | - | 194.836 |
| 2 | 20 | 平川 亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'24.320 | 0.009 | 0.009 | 194.815 |
| 3 | 64 | 山本 尚貴 | TCS NAKAJIMA RACING SF23 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'24.390 | 0.079 | 0.070 | 194.653 |
| 4 | 65 | 佐藤 蓮 | TCS NAKAJIMA RACING SF23 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'24.480 | 0.169 | 0.090 | 194.446 |
| 5 | 18 | 国本 雄資 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'24.495 | 0.184 | 0.015 | 194.412 |
| 6 | 3 | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'24.588 | 0.277 | 0.093 | 194.198 |
| 7 | 15 | リアム・ローソン | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'24.623 | 0.312 | 0.035 | 194.117 |
| 8 | 37 | 宮田 莉朋 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'24.635 | 0.324 | 0.012 | 194.090 |
| 9 | 50 | 松下 信治 | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 B-MAX Racing Team Honda M-TEC HR-417E | 1'24.662 | 0.351 | 0.027 | 194.028 |
| 10 | 5 | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'24.680 | 0.369 | 0.018 | 193.987 |
| 11 | 19 | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'24.786 | 0.475 | 0.106 | 193.744 |
| 12 | 7 | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'24.790 | 0.479 | 0.004 | 193.735 |
| 13 | 14 | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'24.817 | 0.506 | 0.027 | 193.673 |
| 14 | 53 | 大津 弘樹 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'24.883 | 0.572 | 0.066 | 193.523 |
| 15 | 1 | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'24.885 | 0.574 | 0.002 | 193.518 |
| 16 | 36 | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'24.888 | 0.577 | 0.003 | 193.511 |
| 17 | 6 | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'24.911 | 0.600 | 0.023 | 193.459 |
| 18 | 38 | 坪井 翔 | P. MU/CERUMO・INGING SF23 P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'24.945 | 0.634 | 0.034 | 193.382 |
| 19 | 39 | 阪口 晴南 | P. MU/CERUMO・INGING SF23 P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'24.955 | 0.644 | 0.010 | 193.359 |
| 20 | 12 | 福住 仁嶺 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'25.065 | 0.754 | 0.110 | 193.109 |
| 21 | 55 | ジェム・ブリュックバシェ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'25.142 | 0.831 | 0.077 | 192.934 |
| 22 | 51 | ラウル・ハイマン | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 B-Max Racing Team Honda M-TEC HR-417E | 1'25.784 | 1.473 | 0.642 | 191.490 |

2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の公式予選が7月15日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が2019年4月以来、4年ぶりのポールポジションを獲得した。
公式予選は午後2時20分よりノックアウト方式で行われた。開始時点の気温は25℃、路面温度は29℃。上空を厚い雲が覆い尽くしてはいたものの、予選は終始ドライコンディションでの走行となった。
今回も予選Q1はA、B二つのグループに分かれて行われた。Aグループで出走するのは小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)、牧野、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)、福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE SF23)、リアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)、笹原右京(VANTELIN TOM'S SF23)、阪口晴南(P. MU/CERUMO・INGING SF23)、松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF23)、大津弘樹(TGM GP SF23)そして山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)だ。
各車まずはユーズドタイヤで1周を走り、一旦ピットへ。ここでニュータイヤに交換してタイムアタックに取り掛かる。近年のスーパーフォーミュラではすっかりお馴染みになった光景だ。
まずは小林がアウトラップ、ウォームアップラップに続いて1分23秒219を記録する。続けてアタックに入った小林はセクター1、2と自己ベストを更新するが、最後のセクターが伸びず、1分23秒393と更新ならず。
続いて大湯都史樹に代わって出場の大津が1分22秒798でトップに。これをローソンが上回って1分22秒734でトップに立ったところでチェッカー。3番手には山本、午前中トップの牧野が4番手。以下、福住、阪口までがQ2進出。小林、笹原、松下、平川そして小高がここで予選を終えた。平川は今季初のQ1敗退だ。
Bグループは野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)、山下健太(REALIZE Corporation KONDO SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)、国本雄資(Kids com KCMG Cayman SF23)、大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)、宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)、坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)、ラウル・ハイマン(BYOUBUGAURA B-MAX SF23)、ジェム・ブリュックバシェ(TGM GP SF23)そして佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)だったが、ブリュックバシェは開始早々にトラブルに見舞われ、少し遅れてピットを離れた。
残り2分で各ドライバーのアタックが始まった。まずは野尻が1分22秒797を記録。続いて宮田が1分22秒832、佐藤が1分23秒079で続く。しかしこれを上回ったのが太田。1分22秒528を叩き出して一気にトップに躍り出た。
この結果トップは太田、野尻が2番手、宮田は3番手。以下、佐藤、山下そして坪井がQ2に進出。関口、国本、大嶋、ブリュックバシェそしてハイマンがここで予選を終えた。
続いて予選Q2は午後2時55分より7分間で行われた。心配された雨はここでも降らず、Q1に続いて全車スリックタイヤでの走行となった。ここでは各車最初からニュータイヤを装着したようで、コースインからそのまま2周のウォームアップを行い、アタックに入っていった。
まずは宮田が1分22秒457。続いてローソンが1分22秒242。太田が1分22秒331を記録する。佐藤は1分22秒428で3番手につける。
しかし終了間際に牧野が1分22秒063を叩き出した。これにより牧野任祐はSFデビュー戦となった2019年4月の第1戦鈴鹿2&4以来、実に4年ぶりにポールポジションを獲得。リアム・ローソンが2番手、太田格之進が3番手となり、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGが1-3という結果となった。


また佐藤蓮も4番手となり、上位4台をホンダエンジン勢が占める快挙を達成。これは2021年10月の第7戦鈴鹿で上位5台をホンダ勢が占めて以来のことだ。
また大湯都史樹の代役として出走した大津弘樹は、午前中のフリー走行でトラブルに見舞われて予選シミュレーションを行えないという逆境を見事に跳ね返し、予選9番手で明日の決勝に臨むことになった。
第6戦決勝は明日の午後2時30分より41周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI
夏祭り in FUJI MOTORSPORTS FOREST -RIJ- (2023/07/15) Weather: Cloudy Course: Dry
2023 SUPER FORMULA Round 6 富士スピードウェイ 4.563km
| Pos | No | Gr. | Driver | Car Team Engine | Q1 | Q2
|
| 1 | 5 | A | 牧野 任祐 | DOCOMO DANDELION M5S SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'22.822 | 1'22.063 |
| 2 | 15 | A | リアム・ローソン | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'22.734 | 1'22.242 |
| 3 | 6 | B | 太田 格之進 | DOCOMO DANDELION M6Y SF23 DOCOMO TEAM DANDELION RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'22.528 | 1'22.331 |
| 4 | 65 | B | 佐藤 蓮 | TCS NAKAJIMA RACING SF23 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'23.079 | 1'22.428 |
| 5 | 37 | B | 宮田 莉朋 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'22.832 | 1'22.457 |
| 6 | 64 | A | 山本 尚貴 | TCS NAKAJIMA RACING SF23 TCS NAKAJIMA RACING Honda M-TEC HR-417E | 1'22.804 | 1'22.570 |
| 7 | 1 | B | 野尻 智紀 | Red Bull MOTUL MUGEN SF23 TEAM MUGEN Honda M-TEC HR-417E | 1'22.797 | 1'22.571 |
| 8 | 3 | B | 山下 健太 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'23.244 | 1'22.725 |
| 9 | 53 | A | 大津 弘樹 | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'22.798 | 1'22.862 |
| 10 | 39 | A | 阪口 晴南 | P. MU/CERUMO・INGING SF23 P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'23.190 | 1'22.889 |
| 11 | 38 | B | 坪井 翔 | P. MU/CERUMO・INGING SF23 P.MU/CERUMO・INGING TOYOTA TRD 01F | 1'23.345 | 1'22.892 |
| 12 | 12 | A | 福住 仁嶺 | ThreeBond Drago CORSE SF23 ThreeBond Racing Honda M-TEC HR-417E | 1'23.112 | 1'31.654 |
| ---- 以上Q2で決定 ---- |
| 13 | 19 | B | 関口 雄飛 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD 01F | 1'23.376 | |
| 14 | 7 | A | 小林 可夢偉 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'23.219 | |
| 15 | 18 | B | 国本 雄資 | Kids com KCMG Cayman SF23 Kids com Team KCMG TOYOTA TRD 01F | 1'23.543 | |
| 16 | 36 | A | 笹原 右京 | VANTELIN TOM'S SF23 VANTELIN TEAM TOM’S TOYOTA TRD 01F | 1'23.228 | |
| 17 | 14 | B | 大嶋 和也 | docomo business ROOKIE SF23 docomo business ROOKIE TOYOTA TRD 01F | 1'23.613 | |
| 18 | 50 | A | 松下 信治 | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 B-MAX Racing Team Honda M-TEC HR-417E | 1'23.242 | |
| 19 | 55 | B | ジェム・ブリュックバシェ | TGM GP SF23 TGM Grand Prix Honda M-TEC HR-417E | 1'23.627 | |
| 20 | 20 | A | 平川 亮 | ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL TOYOTA TRD01F | 1'23.357 | |
| 21 | 51 | B | ラウル・ハイマン | BYOUBUGAURA B-MAX SF23 B-Max Racing Team Honda M-TEC HR-417E | 1'24.328 | |
| ---- 以上基準タイム(107%)予選通過 ---- |
| - | 4 | A | 小高 一斗 | REALIZE Corporation KONDO SF23 KONDO RACING TOYOTA TRD 01F | 1'32.615 | |