SUPER FORMULA

第6戦富士決勝 リアム・ローソンが今季3勝目を挙げ、ポイントリーダー宮田莉朋との差は僅か1ポイントに!

優勝はリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)

 2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦の決勝が7月16日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、予選2番手からスタートしたリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がピット戦略を的中させてトップに立ち、今季3勝目を挙げた。

(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:予選日12,700人/決勝日20,500人/大会総入場者数33,200人)

 第6戦決勝は午後2時30分より41周で行われた。スタート時の気温は25℃、路面温度は31℃だ。

 スタートではポールの牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)がトップで1コーナーに飛び込む。2位はローソン。予選6番手の山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が3位に上がってきて予選4番手の佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が4位だ。予選5番手の宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)はスタートで一旦順位を落としたが、ダンロップコーナーで大津弘樹(TGM GP SF23)を抜いて5位に復帰。予選3番手の太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)は出遅れて7位でコントロールラインに戻ってきた。

 宮田は2周目のコカコーラコーナーでアウトから佐藤を抜いて4位に浮上する。すかさず3周目のコカコーラコーナーで抜き返す佐藤。その後方では関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が国本雄資(Kids com KCMG Cayman SF23)との接触から右リヤタイヤをバーストさせて順位を落としていった。

 7位に後退していた太田は4周目の1コーナーで大津を抜いて6位に浮上した。

 更にその後方では、まさかのQ1落ちで20番手スタートとなった平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)が1周目に16位にジャンプアップすると、その後も2周目に15位、3周目に14位と着実に順位を上げ、5周目の1コーナーで松下信治(BYOUBUGAURA B-MAX SF23)を抜いて13位。続いて6周目のダンロップコーナーで小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)をも捉えて12に浮上する。更に8周目に福住仁嶺(ThreeBond Drago CORSE SF23)、9周目には1コーナーで坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)を捉えて10位まで浮上してきた。

 8周目の1コーナーで佐藤が山本を抜いて3位に浮上するが、これはペースの早い佐藤に譲った形か。2位のローソンは無線でしきりに宮田のポジションを訪ねている。

 10周を終えたところで5位を走っていた宮田がピットへ。ここでタイヤ交換義務を消化する。11周目にはローソン、大津、坪井が相次いでピットイン。続いて12周目にトップの牧野、野尻、福住、そしてブリュックバシェがピットイン。牧野はローソンの前でピットアウトするが、コカコーラコーナーでインをつかれて先行を許してしまった。

 15周を終えた時点の順位は、トップが山本で平川が2位。3位は阪口晴南(P. MU/CERUMO・INGING SF23)だが、彼らはまだピットインしていない。タイヤ交換を済ませた中ではローソンが最上位で、以下牧野、佐藤、宮田と続く。ローソンと山本との差は15周終わりで33秒495。16周目には32秒432、17周目は31秒336と着実に縮まっていき、19周目には28秒942とついに30秒を切ってきた。ここでローソンは1分24秒6522を記録、この時点でのファステストラップを更新している。

 17周目に松下と笹原右京(VANTELIN TOM'S SF23)がピットイン。トップの山本は24周目にピットに飛び込んだ。これで平川がトップに浮上した。ローソンとの差は22秒434だ。

 山本は野尻の目の前でピットアウトするが、タイヤの温まっている野尻は1コーナーでアウトから楽々とパスしていった。

 続いて26周目に阪口と小高一斗(REALIZE Corporation KONDO SF23)がピットイン。これでローソンが2位に浮上する。トップの平川との差は21秒225だ。

 平川は30周目にようやくピットイン。これでローソンがトップに立つ。2位の牧野は3秒026後方だ。

 平川は野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)と熾烈なドッグファイトを展開している山本の後ろでピットアウトした。その前方では宮田が31周目のダンロップでアウトから佐藤を捉えて3位に浮上した。

 山本は32周目の2コーナーでインから野尻を抜いて6位に浮上。続いて平川も34周終わりのホームストレートでインから野尻に並びかけ、7位、37周終わりのホームストレートでは山本をも捉えて6位に浮上した。

 タイヤに余力のある平川は38周目のファステストラップを更新すると、すぐさま太田のテールに食らいつき、40周目の1コーナーでインに飛び込んで5位に浮上すると、最終コーナーでは佐藤のインをついて4位に。佐藤はすかさずオーバーテイクシステムを使って抜き返し、ファイナルラップの1コーナーに4位で飛び込んだが、平川はこの周の最終コーナーでもクロスラインをかけて佐藤を攻略、4位でチェッカーを受けた。

決勝2位は牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)

決勝3位は宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)

 一方、トップのリアム・ローソンは後続に4秒453の差をつけて悠々とチェッカーを受け、今季3勝目を挙げている。これでドライバーズポイントも予選の2ポイントと合わせて22ポイントを獲得、トータル85ポイントとなった。2位は牧野任祐。ポイントリーダーの宮田莉朋は3位でフィニッシュし、トータル86ポイントでトップの座を守ったが、ランキング2位のローソンとの差は僅か1ポイントに縮まった。

 次戦の舞台は栃木県のモビリティリゾートもてぎ。8月20日決勝だ。

表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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