FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第4戦もてぎレース10決勝 トゥルーリとの攻防を制して小川颯太がポール・ツー・ウインの完勝

髙木真一監督を囲む優勝した小川颯太と3位に入った奥住慈英

 フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第4戦RACE10決勝は7月23日(日)にモビリティリゾートもてぎで行われ、小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)が前日にリタイヤから復活、スタートでトップに立つと2位のエンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)の猛攻を0.01秒差で振り切り優勝を飾った。

 前日のRAC9に続いて本日はRACE10、RACE11の2レースが行われる。関東地方にも梅雨明けが宣言されたモビリティリゾートもてぎは多少雲があるものの、朝から晴れて気温26.4度。湿度が高く、蒸し暑さを感じる。

 RACE10決勝は午前9時20分にコースイン。前日トラブルからリタイヤした小川も修復なって7台がダミーグリッドに並んだ。このRACE10のスターティンググリッドは前日の予選1回目のセカンドベストタイムによって決定されており、ポールシッター小川、2番手エンツォ・トゥルーリ(TOM'S FORMULA)、3番手奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)、4番手リアム・シーツ(Sutekina Racing)と、RACE9と同じグリッド配置となった。

 9時35分フォーメーションラップ開始、全車タイヤをウオームアップしながらコースコンデションを確認、全車グリッドに戻ってくると、レッドライトが消灯してレースが開始された。

決勝がスタートした

 ポールポジションの小川は今回も好スタート、前日のRACE9のスタートで失敗したトゥルーリも今回はしっかりスタートを決め、3番手から蹴り出しのよかった奥住を牽制してインサイドから第1コーナーへターンインした。福住はアウト側で踏ん張るがトゥルーリからの圧に負けたか後退。逆にシーツが第3コーナーで奥住のインを差そうとするが、ここは奥住がポジションを守りきる。後方では7番グリッドのYUKIが今回も前からスタートの近藤をスタートでかわしてマスタークラスのトップを奪う。

 オープニングラップを終えてトップ小川は2位トゥルーリに1.157秒の差をつけてコントロールラインを通過、3位奥住はそこから0.751秒、さらにシーツが1.068秒、ミハエル・サウター(Sutekina Racing)0.966秒、YUKI0.785秒、近藤1.092秒とほぼ等間隔での走行だ。

 2周目、小川はトゥルーリとの差を1.347秒とひろげる。ビクトリーコーナーで6位を走っていたYUKIがスローダウン。コースサイドにマシンを止める。これで近藤が6位、マスタークラストップ。

 3周目、今度はトゥルーリがファステストラップを出して小川との差を1.090秒に削る。トゥルーリはさらに5周目にも小川を上回るペースで走り0.858秒と接近する。奥住もこの2台に食らいついて小川から2.5秒程度の差を保っているシーツはこのペースについて行けず4周目5.3秒、5周目6.5秒と離されていく。

 トゥルーリは小川と同等のペースで走り、そのギャップは6周目0.935秒。7周目0.864秒、8周目0.735秒とじりじり接近して行く。獲物を前にしてチャンスを待つ態勢か。しかし小川のペースにも乱れはなく、スキを見せない。9周目、トゥルーリは1分51秒648のファステストラップを出し0.619秒差とする。ここから小川が踏ん張りトゥルーリの接近を許さず、逆に12周目には0.911秒まで差を拡げる。

 13周目、今度はトゥルーリが攻勢を強め、小川より0.4秒以上速いタイムを出して一気に0.506秒差まで追い詰める。そしてヘアピンへのアプローチでは右にマシンを振って小川にプレッシャーを与えるような動きを見せる。さらに14周目、トゥルーリはヘアピンで小川のテールに喰らいついてロックオンの態勢。ダウンヒルストレートでは小川の左右から様子を窺うがまだ仕掛けない。コントロールライン上でその差0.450秒。

 15周目、トゥルーリはコーナー毎に小川を攻め立てるが小川はラインを守って乱れを見せない。0.383秒差でファイナルラップに突入する。V字コーナーをトゥルーリはタイトに旋回して小川の左サイドに並びかけるように立ち上がるとヘアピンではアウトからサイド・バイ・サイドでターンイン、しかしここでも小川はしっかりポジションを守ってダウンヒルストレートへ。90度コーナーへはイン側トゥルーリ、アウト側小川で両車ハードブレーキング。インのトゥルーリが小川をアウト側に押し出しそうになるが、小川はダートに左タイヤがはみ出しながらも踏みとどまり2台は並んでビクトリーコーナーに進入。トゥルーリが僅かに前に出て最終コーナーを立ち上がる。ここからは加速に勝る小川がじりじりと並びかけて両車もつれあうようにフィニッシュラインを通過。小川のノーズが僅かに前、0.010秒の差でレースを制した。トゥルーリが2位、奥住が3位表彰台を獲得。4位シーツ、5位サウターと続き、マスタークラストップの近藤が6位。途中で一時ストップしたYUKIもその後再スタートを切り12周を走って完走扱いの7位、クラス2位となった。

 FRJ第4戦RACE11決勝はこの後午後4時15分スタート予定だ。

優勝は小川颯太(Bionic Jack Racing F111/3)

決勝2位はエンツォ・トゥルーリ(TOM\'S FORMULA)

決勝3位は奥住慈英(Bionic Jack Racing F111/3)

表彰式

マスタークラスの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE


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