有終の美を飾るべく、予選を果敢に攻めたが…… Photo by K.TAKESHITA
Motorsports@niftyが応援する、チーム高木レーシングとMiya Racing Service がジョイントしてのフォーミュラトヨタ参戦プロジェクトも、はや最終戦。 この最終戦を持って「取り敢えずFTのシートを降りる」ドライバーの江口選手 にとっては、今までの不振を跳ね返して一矢報いたいところだ。 レースウィークの木曜日から走り込みを開始した#76江口は、時折コースアウト するほど積極的にテストを重ねるが、タイム的には未だトップとの3秒弱の差を 埋められず。 レースは、最終戦と言うこともあってか22台という盛況を見せるが、既にチャ ンピオンが決まっているためか、トップチームでもシーズン半ば程の活気が見ら れなかったのが多少残念なところ。 そんな中、チーム高木レーシング+Miya Racing Serviceでは、高木監督が自ら #76江口の走りを観察し、アドバイス。チームでは静かながらも最終戦に向けて 気合いを入れる。 トヨタ・モータースポーツ・フェスティバルの一環として開催されたため、ワ ン・ディで行われる今回のレース。9時から予選が開始される。 週末よりぐずついた天気から、雨が時折残る。当然路面はウェットだが、水は 確実に掃けつつあり、微妙なコンディション。チームでは、取り敢えず新品ス リックを履かせウェイティングエリアにマシンを運ぶ。 しかし、上位陣は路面が好転しないと踏んだようで、レインタイヤでのアタッ クを決断。チームでは、コースインぎりぎりまで路面の状況を見守るが、スリ ックタイヤでのアタックは危険と判断し、急遽レインタイヤに変更。それに伴 い、足周りや空力もレインコンディションでの方向に再セッティングする。 水飛沫は多く立たないながらも、レインタイヤでのアタックが正解となった路 面コンディション下で行われた予選。各車とも様子見からか、思ったほど大き なタイムアップの更新がされないまま、淡々と時間が経過していく。#76江口 は、序盤様子見とタイヤを暖めるための走行に徹するが、中盤から徐々にタイ ムを削り取り、一時は15位辺りのポジションを得る。しかし予選後半、場内 アナウンスがコース上で#76江口がストップした事を告げる。この時点で#76江口 の予選が終わった。 予選終了後、回収されたマシンと江口選手のコメントによると、駆動が全く無 くなったとのこと。チームでは早速マシンのチェックに掛かるが、その原因は デフの破損であることが判明した。 いつもの2ディレースであれば、この時点でデフの修復作業を行う処だが、皮 肉にもワン・ディで行われるこのレースでは、修復が間に合わず。チームでは 決勝を走ること無しに無念のリタイア届けを提出した。 決勝レースは、ポールの#7平手がスタートで出遅れ後退するも、序盤で挽回。 トップを維持したままレースが経過する。その間、熾烈な2番手争いをする #14池田と#8馬場が1コーナーで接触し、リタイア。自動的に2番手に上がった #0小林と3番手の#62名和であったが、あろう事かこの両者も1コーナで絡みリ タイア。 これによりトップの#7平手は誰に脅かされることもなく、2番手の#1坂本に9秒 近い差を付けて横綱相撲の様相で勝利を飾った。 ---------------------------------------------------------------------- 高木監督のコメント: 最終戦と言うこともあり、江口選手には思い切り走り込んで貰おうと木曜から コース入りし、テストを重ねました。しかし、最後の最後でこんな結果になっ てしまい、江口選手には可哀想なことをしてしまいました。 チームとしては、出来れば来年もFTに参戦したいと考えてます。 江口選手のコメント: マシントラブルで決勝を走れなかったのは凄く悔しいです。来年の事は未だ何 も決まってないので判りませんが、資金的なこともあるので、取り敢えずFT で走ることは無さそうです。 自分は走り込んでタイムを出していくタイプなので、もうチョット走る時間が 欲しかったと言うのが本当のところです。 一年間、Motorsports@niftyと会員の皆さんに応援いただきありがとうござい ました。 Reported by Miya Racing Service