全日本F3選手権第18戦はFIA WEC第4戦「富士6時間耐久レース」で決勝レースを行い、ポールポジションからスタートした坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)が21周・33分5秒828で優勝した。坪井は11連勝、今季16勝目でいずれも単独での連勝・年間最多勝記録を達成した。
第18戦決勝は午後3時30分に曇り空の下フォーメーションラップが始まった。気温16度、路面温度21度と予選時とほぼ同じコンディションだ。
ポールスタートの坪井翔(カローラ中京Kuo TOM'S F317)は完璧ではなかったというもののトップで1コーナに向かう。予選2位の宮田莉朋(カローラ中京Kuo TOM'S F317)は予選3位の片山義章(YTB F318)を従えて1コーナーに侵入するも片山が宮田のリアにヒットして宮田はスピン。片山はフロントタイヤにダメージを負い3周目にピットインして大きく順位を落とす。またこの2人の直後を走っていた笹原右京(THREEBOND)もこの接触を避けようとして金丸悠(B-MAX RACING F3)とヒット。笹原はこの場でリタイアし、ダメージを負った金丸も3周目にピットインして大きく遅れた。
この間2位に上がってきたのは予選7位の大湯都史樹(TODA FIGHTEX)。3位にはチームメートの阪口晴南(TODA FIGHTEX)が続く。
トップに立った坪井は後方のアクシデントを尻目に悠々と独走劇を演じる。15周目にはファステストラップを叩き出し21周を走り、終わってみれば2位以下を24秒離してぶっちぎりの優勝を飾った。
2位でレースを始めた大湯はペースが上がらない。8周目の1コーナーでは阪口にかわされ3位に落ちると、予選9位から4位まで上がっていた河野駿佑(HubAuto F318)と18周目の13コーナーからレクサスコーナーにかけて併走。ついに19周目の1コーナーで河野が大湯をパスして3位に上がった。2位には阪口が入り、河野はうれしいF3初表彰台の3位でゴールした。
大湯は、スタートミスから5位に上がってきた大草りき(Planexスマカメ・F3)にも背後まで迫られるがなんとかしのぎきり4位でゴール。大草はF3初レースを5位と上々の成績で終えた。
6位にはスタート直後のスピンから追い上げた宮田が入った。
Nクラスは1台参加のジェイク・パーソンズ(NODAレーシング)が終盤燃料トラブルでピットインするも19周を走り、総合14位で完走。クラス優勝を飾った。
優勝した坪井は第8戦から11連勝で単独での連勝記録を達成した。また今季16勝目で単独での年間連勝記録も達成した。
第18戦決勝は明日14日午前9時10分より15周で行われる。坪井が自身の連勝・年間最多勝を更新するか? またチームトムスのシリーズ完全制覇なるかも注目だ。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum