全日本F3選手権は12日、最後のテストとなる第3回合同テストを鈴鹿サーキットで行い、2回のセッションとも山下健太(ZENT TOM'S F312)がトップタイムをマークした。
明け方こそ冷え込み、風は冷たいものの快晴の空の下で午前1回目のセッションが始まった。
開幕戦が行われる鈴鹿サーキットでのテストということもあり、15台のマシンと16名のドライバーが集結。
セッション中盤あたりから薄い雲が覆いだすが、コンディションには影響もなく各車順調にアタックに入った。
しかしそのタイミングで片山義章(Petit Lemans Racing F306)コースアウト。車両回収のため赤旗となり午前のセッションはそのまま終了となった。
長いインターバルののち午後3時から午後のセッションはスタート。厚い雲に覆われだし、風も強くなり気温・路面温度ともに下がる。
開始から1時間を経過した頃、牧野任祐(TODA FIGHTEX)が車両火災のためにコース脇にストップ。車両回収とコース清掃のため20分ほど中断する。
再開後各車順調にセットアップを進め、タイムも徐々に伸びだす。終盤に牧野を除く各車がアタックラップに入ったが、トップタイムは午前に続き午後も山下健太(ZENT TOM'S F312)。2番手に坪井翔(ZENT TOM'S F314)とトムス勢のワン・ツーで、今回の合同テストは終了した。
3回のテストを通して、3年目のシーズンを迎えるトムス・トヨタエンジンの山下が好調。チームメートで昨季FIA-F4のチャンピオン・ルーキー坪井もテストを通して力をつけつつある。これにフォルクスワーゲンエンジン勢でNクラスチャンピオン経験もある千代勝正(B-MAX NDDP F3)と佐々木大樹(B-MAX NDDP F3)が続く。
シリーズ序盤は、トムス2人とNDDP3人の争いになりそうだが、昨季後半から速さを増してきた石川京侍(TODA FIGHTEX)の躍進、テストではトラブルに泣かされたチームメートでルーキーの牧野、ホンダ勢では阪口晴南(HFDP RACING F312)と大津弘樹(同)のともにルーキーの成長も楽しみだ。
開幕戦は4月23・24日の鈴鹿2&4レースにて行われる。
Yoshinori OHNISHI
Photo: Hiroyuki MINAMI