Formula Nippon

FN_Rd9:SPEEDMASTER MOONCRAFT決勝リリース

        '99全日本選手権 フォーミュラ・ニッポン
            ROUND 9 ツインリンクもてぎ
            10月3日・日曜日  決  勝

        ついに来た! 道上、30周のトップ快走劇!
          影山も激しい攻防の末、12位完走。
           次は1-2フィニッシュを狙う

前夜の予報では100%雨とのことであったが、決勝当日には30%に変わり、
結局、曇りながらドライでの決勝レースとなった。朝のウオームアップを5番
手で終わった道上は確かな手応えを得て決勝レースのスタートを待った。

予選4番手、2列目、前には3台しかいない。表彰台の最上段を狙うために繊細
な セットアップを施し、スピードマスタームーンクラフトは道上を送り出し
た。「マシンは文句なしの仕上がり。今日は『レース』をする!」とウォーム
アップを終えた道上は闘志を露わにしていたが、そんな思いを目いっぱい表現
するかのように道上は、スタートで絶妙なクラッチミートでグリッドを飛び出
し前の2台をいっきに抜き去った。さらに1コーナーではポールからスタートし
た本山選手のインにマシンのノーズを突き刺しなんとホールショットを決めた
のだ。

後ろはシリーズタイトルを争う、本山選手とコロネル選手。そのまま三つ巴の
レースになるかと思われたが、1周目に0・7秒のマージンを築いてメインスト
レートに戻ってきた道上は、力強い走りを見せながらジワジワと後続の2台を
引き離して行った。ゲームは序盤から本山選手とのマッチレースの様相となる
が、道上は5周目1・2秒、10周目には2・363秒とジワジワと本山選手を引
き離していく力走。その5周後には約4秒もの大量リードを奪ってみせた。

1分39秒台前半でラップを刻む道上に、ジワジワと本山選手が追い上げてきた
のはレースも折り返す20周をすぎたあたりからだった。27周目にはテールツー
ノーズの激しい攻防戦となり、30周目の裏ストレートで、本山選手にトップの
座を明け渡すことになったが、2番手にドロップしてからも道上はハードプッ
シュを続け本山選手を追いかけた。42周目に自己ベストをマークしながら、最
後まで本山選手を苦しめた。結局、2位でゴールしたが、ピットウォールで待
ち受けるスピードマスタ ー・ムーンクラフトのスタッフは歓喜に沸いたのは
言うまでもない。

劣勢を強いられた99シーズンだが、今回の第9戦で道上は予選4番手を獲得し、
決勝レースにおいても30周にもわたってトップを快走してみせた。こんなシー
ンを誰が想像できただろうか? しかし、こんなシーンを実現させるためにチー
ムとド ライバーは努力を重ねてきた。周囲ではローラからレイナードにスイッ
チするチームもいた。そんな中でローラで走りきる決意をした由良拓也監督と
チームスタッフ、そしてドライバーたちは、まさに死に物狂いで努力を重ねて
きた。まるで、ドン・キホーテのような挑戦なわけだったが、ローラで表彰台
というひとつの目標は達成した。もちろん優勝できなかったことについては悔
しい、しかし、我々にとっては優勝に等しい道上の2位表彰台だったといえる
だろう。

一方の影山正彦は、予選の失敗から17番手スタートとなったが、こちらも大奮
闘。決勝レースでは持ち前の味を存分に披露。田中選手と飯田選手との三つ巴
戦を制し、12位でゴールとなった。影山は「確かに道上ほど好みのセットアッ
プを見出せず、レースは苦しかったけどチームも僕もベストを尽くした。悔し
さは正直あるが、自分に負けたとは思っていないしまだまだやれる自信もある。
次のレースは、道上とワンツー・フィニッシュだね」とやる気。
次の鈴鹿戦は最終戦。まさに影山の言うとおり、さらなる上を目指して全力を
尽くす。

由良拓也チーム監督;
「昨日に引き続き、道上は最高の仕事をしてくれた。持ち前のスタートダッシ
ュ、闘志あふれんばかりの走りなど、彼の持ち味がフルに引き出されたレース
でした。ラップタイムペースはスタートから最後まで高いレベルで安定してお
り、マシンについてもこれまでで最高のものを用意できたと思っています。
確かに、これまで苦労をしてきましたが、その分、チームスタッフ、そしてな
によりもドライバーたちがさらに強くなったと確信しています。影山もレース
の最初から最後までバトルを繰り広げてくれ、確実にマシンをチェッカーまで
導いてくれました。彼もまた前回のレースで見せたとおり、明らかにタフにな
っています。ベテランになってもまだ成長しているんです。
今回、これで表彰台というひとつの目標を達成できたと思っており、マシン開
発も次のステップに行きたいと考えています。次は最終戦ですが、まだまだチ
ャレンジング・スピリッツを失わず、頑張ります。これで鈴鹿が楽しみになっ
てきました。

道上龍(スタート4番手、決勝2位);
「昨日の予選が終わってから、絶対に明日は頑張ろうと決めていた。もちろん
いつも頑張っているんですが、チームと無限が最高のシャシーとエンジンを用
意してくれたおかげで、これだったら戦える、と思っていたんです。スタート
は文句なしで決まった。正直、トップに立ったときはどうしよう! なんて思っ
てしまいましたが、後続の本山選手が追いついてくるのは予想できていたので、
いけるところまで行ってやろうと思ってプッシュしつづけた。
後半に入っても富士戦の時のようにタイヤがタレるようなことはなく、前後バ
ランスを保ったままタイヤが消耗していった。だから、一度本山選手に抜かれ
ても何が彼に起こるかわからないので、最後の最後まで全開で走りました。そ
ういった意味では、今日の僕には100点をあげてもいいと思っています。
最終ラップの最終コーナーを回り、みんながピットウオールで喜んでいるのを
見て本当に嬉しかった。僕も頑張ってきましたが、チームスタッフや無限のス
タッフが少しでもマシンを速くさせようと頑張ってきてくれた。今日の結果も
そのおかげです。今日の2位はチームスタッフ全員に捧げたいです」

影山正彦(スタート17番手、決勝12位);
「スタートから最後まで誰かとバトルしていた。マシンは完璧ではなくとても
苦労したけれど、考えてみれば以前はこのようにレイナード勢とレースができ
なかった。間違いなく進歩しているわけです。今日は道上が頑張って表彰台に
上れる力が僕たちにあることを証明してくれた。それは僕にとっては最高の発
奮材料になっています。このままでは終われません。次の最終戦では2台揃って
お立ち台を狙います 」


情報提供:SPEEDMASTER MOONCRAFT
     スピードマスターレーシング事務局
     http://www.speedmaster.co.jp


        *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685@nifty.ne.jp) ***



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