Formula Nippon

FN_Rd5:SPEEDMASTER MOONCRAFT決勝リリース

(このリリースは未掲載だったものを載せています)

       '99全日本選手権 フォーミュラ・ニッポン ROUND 5
              鈴鹿サーキット
           7月4日・日曜日 決  勝

          まさかのダブル・リタイア!
       次、次、次! 次の菅生こそスパーク!

梅雨空も一休みか? 予想とは逆に鈴鹿サーキット周辺は快晴に恵まれた。午
前中に最後のマシンチェックのためにウオームアップの時間が設けられている
が、そこで昨日の予選2回目で2番手タイムをマークし一躍注目を集めた道上龍
は、その勢いを維持して6番手タイムをマーク。そのタイムでもわかるとおり、
マシンのフィー リングはこれまででもっとも決まっているばかりか、予選上
位の中でも決勝セッティングでは遅いマシンもあり、決勝に向けての自信をさ
らに深めた。

しかし、決勝レースではそのモチベーションとは裏腹に、理想どおりの展開と
は ならなかった。「今回は狙える」と気合充分の道上だったが、フォーメー
ションラップのためにグリッドを離れた直後、道上のエンジンからオイルが大
量に噴出してしまったのだ。そのオイルがタイヤにつきコントロールを失いか
けたが、なんとかそれをくいとめ走行ラインを外しながらピットに戻ってきた。
走行ラインを外したとはいえ、オイルがコースに出ている状態でのスタートは
危 険と考えた由良拓也監督はそのことをオフィシャルに伝えたものの、レー
スはスタートを切ってしまった。道上が撒いたオイルが原因かどうかは定かで
はないが、序盤戦からレースは荒れた。そんな中、17番手スタートという不
利なポジションからスタートを切った影山正彦は巧みに混乱を潜り抜けなんと
8番手でオープニングラップのメインストレートに戻ってきた。次の周には7
番手に浮上する。影山の前は金石選手、後ろには立川選手が迫ってきていた。
ラップタイムは前後の集団と大差なく、ベテランのうまみを使って奮闘。金石
選手を追い詰めていった。混乱したレースでは、影山のうまさが際立つ。6周
目スプーンカーブで立川選手に抜かれるが背後にぴたりとつけ、ファイトあふ
れる走りを披露。

しかし、好事魔多し、7周目のシケインのブレーキングで影山は痛恨のスピン
を 喫してしまう。なんとかコースに復帰を試みる影山であったが、マシンは
グラベルにはまり万事休す。これでスピードマスター・ムーンクラフトの2台
は序盤戦で2台とも戦列を去ることになってしまった。
フォーメーションラップでピットに戻ってきた道上は、そのオイル漏れの原因
を 必死に究明したが、修復できる状態ではないためレースが3周目に入った
ころリタイアを決めた。オイル漏れはエンジントラブルに起因するもので、基
本整備の範疇をこえた部分でのトラブルで、まさにイレギュラーな出来事で
あった。2台揃ってリタイアとなってしまった第5戦であったが、課題であっ
たマシンのセットアップ については大きな収穫を得ることができ、またそれ
を証明することができたとチームでは考えている。今回のデータは必ず告ぎの
菅生ラウンドにフィードバックされる。次の第6戦、真夏の菅生ラウンドでは、
いよいよムーンクラフトスペシャルが登場する。


■由良拓也チーム監督「道上に関しては思いがけないトラブルでとても残念な
ことをした。今回は予選、ウオームアップを通してこれまでで最高の仕上がり
を見せていた。レース中の他車のラップタイムを見ている限り、たらねば、は
禁物だけど目標であった入賞は間違いなかっただけに悔しい。彼がオイルを噴
出しながら走っているモニターを観て、そのままスタートを切っては危険と思っ
てオフィシャルに忠告したんですが……。
トラブルはエンジントラブルに起因するオイル漏れだけに、いかんともしがた
い。荒れたレースの中、影山はそのうまさを生かして7番手まで浮上し期待し
ましたが、残念ながらスピンしてしまった。これもこれまでの悪い流れから脱
しきれていないというか、流れを自分のものにしきれなかったということです
か。惜しいことしました。
次回の菅生からムーンクラフトスペシャルが登場します。まずは道上のマシン
として用意されます。また影山車にはこれまで道上車でトライしたすべてのこ
とが盛り込まれていきます。そういった意味からも、今度のレースはまた新た
なスタートという気持ちで頑張ります」

■道上 龍「悔しい。今回は絶対にイケルと思っていたから、気合が入りっぱな
しだった。でも今回は収穫が多い週末でした。このデータを生かして次のレー
スはもっと頑張りたいと思います。次のレースでは新しいボディとなるので楽
しみにしています」

■影山 正彦「スタートでジャンプアップできて今日は勝負できると思った。
事実、まだ完璧じゃないけど回りのペースについていけた。でもシケインのブ
レーキングで頑張りすぎた。自分のミスだから怒ってもしかたがないんだけど、
せっかくのチャンスをものにできなかったという意味で、とても悔しい。この
悔しさを肥やしにしてこれからも頑張る」


情報提供:SPEEDMASTER MOONCRAFT
     スピードマスターレーシング事務局
     http://www.speedmaster.co.jp


        *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685@nifty.ne.jp) ***



トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース