Formula Nippon

FN_Rd7:SPEEDMASTER MOONCRAFT予選リリース

(このリリースは未掲載だったものを載せています)

    '99全日本選手権 フォーミュラ・ニッポン  ROUND 7
             富士スピードウェイ
           9月4日・土曜日 公式予選

       道上は復活を予感させるシングル・グリッド、
         最終ラップに意地を見せた影山
     道上 龍 予選9番手、影山 正彦予選18番手

今にも雨が降り出しそうな天候のもと、フォーミュラニッポン第7戦の予選が
行なわれた。すでに御殿場市内は雨が降り出しているとの情報もあり、早めの
アタックが必要とされた。

前回の菅生ラウンドにおいてムーンクラフトが投入したスペシャルシャシーに
さらなる改良が施されたMCSバージョンは、今回影山正彦車にも用意された。
これで、2台揃ったことによりセットアップが効率良く進むことになるわけだ。
すでに 改良バージョンは合同テストでトライしており、チームは手応えをも
って富士入りした。

朝9時から1時間の公式練習が行なわれ、道上龍は1分18秒720で11番手で走行を
終 える。トップとのタイム差は1秒129。レイナードユーザートップとの差も
明らかに縮まってきていた。一方の影山車は18番手。1分19秒967と道上とのタ
イム差も大きかった。これはセッション開始直後から発生したエンジン関係の
問題によるもので、その対策で時間がとられセットアップを進めることができ
なかったためだ。影山にとっては初めてのMCSシャシーゆえにこのタイムロ
スは痛い。
その影響が予選1回目に出てしまった。エンジンは復調したもののマシンのバ
ランスが決まっていない。時たま風に乗って雨が落ちてくる時もあり、早めの
アタックも重要だが、セットアップを進めないといけない。逸る気持ちを抑え
ながら影山はギリギリまでセットアップに集中した。

一方の道上は、トラブルフリーでセッションを進めた。練習走行ではオーバー
ステアが出ていたが、それも徐々に改善されていきフィーリング的には決勝で
はリタイアしてしまいその真価を証明することができなかったが抜群の仕上が
りを見せていた第5戦の鈴鹿の時のようなフィーリングと道上。1分18秒992まで
タイムをつめ たところで、ニュータイヤを履き早めにアタックを開始した。
アタック開始2周目 に道上は1分18秒475を叩き出しまたもシングル圏内に。
さらなるアタックを続けたいところであったが、そこで300R付近で雨が降
り出しアタックをあきらめることになってしまった。それでもレイナードユー
ザーに割って入るシングルグリッドの獲得の意義は大きいとチームは考えてい
る。

逆にその雨のとばっちりを受けてしまったのが、チームメイトの影山だ。セッ
トアップが遅れまさにアタックに出ようとしたタイミングで雨が降り始めて
しまったのだ。おまけにコースアウトするマシンが出てセッション再開がさら
に遅れてしまった。セッションが再開したが、残りは5分程度。雨はまだ本降
りではない。影山 は一縷の可能性にかけて、コースに出ていった。
明らかにコンディションは不安定で、タイムアップは困難な状態といえた。上
位 陣はすでに余裕のウエイティングを決め込んでいた。そんな中、少しでも
順位を上げようと影山はアタックを続けた。そして最終ラップ、影山は1分19
秒734の自己ベストをマークして見せたのだ。
順位は18番手と低迷はしたが、コース上でただ一人コンディションの回復を
待った影山の意地のアタックと言えた。
2回目の予選は雨が本降りとなったため、出走を取りやめることになり、1回目
の予選の順位のまま今日のプログラムは終了した。

■由良拓也チーム監督:「先々週に行なわれたミネ・サーキットでの合同テス
トで、MCSのセットアップの方向性をつかめた。しかしMCSにとっては、
初めての高速コースとなるのでなにがあるかわからない。そのためにさまざま
なセットアップメニューを用意してきた。流れとしては朝のフリー走行と1回目
の予選でセットアップを煮詰めていき、最終予選で本格的なアタックをする予
定でいた。しかし、雨が降り出しそうということで、そのメニューを大幅に割
愛しなくてはいけなくなってしまった。確かに、シングルで予選を終えること
ができたのはいいが、逆にプログラムどおりにセットアップを進めることがで
きていればもっと良くなっていたはずだと考えるとやや不満が残る予選でした
ね。
影山車に関しては、エンジンに問題が出たりもしましたが、どこかもっと他に
問題があると思っています。コーナーが少ないこのコースでこんなに差がつき
ようがないですからね。その問題がなんなのか、徹底的に究明し、完璧な形で
影山を明日のレースに向わせたい」

■道上 龍:「走り始めはオーバーステアが強くて、アタックできるレベルでは
なかった。でも、チームスタッフが、効率良くマシンをセットアップしてくれ
たおかげで、マシンはかなり良くなった。ニュータイヤを履いたタイミングも
良かったと思う。その前にどうしても確かめたいセットがあって、雨のことを
考えると迷ったけどやはりより完全に近い状態でアタックしたかったから2周
だけ試してみた。そしたらそれが良かったので迷わずニュータイヤを履くこと
にしたんです。まだ完全ではないけど、フィーリング的には鈴鹿で良かったと
きと同じような感じで、久しぶりのシングル・スタートには満足している。こ
の順位を大切にして、明日は頑張ります」

■影山 正彦:「せっかくMCSを用意してもらったのに、その成果をタイム
で証明することができなかった。というよりそれ以前に終わってしまった。朝、
エンジンに問題が出てマシンを煮詰めることができなかったのは辛い。予選で
はリヤが全然踏ん張ってくれず、ターンインでもコーナー出口でもフラフラし
てしまう。最後は雨が降り始めてしまいタイムアップは難しいと思ったけど、
ゆっくりと走りながら最悪の中で最善を尽くそうとコースが少しでも良くなる
のを待った。その結果、タイムを上げられたことには満足している」


情報提供:SPEEDMASTER MOONCRAFT
     スピードマスターレーシング事務局
     http://www.speedmaster.co.jp


        *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685@nifty.ne.jp) ***



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