Formula Nippon

FN:第7戦オートポリス決勝 小暮が今季2勝目を獲得!シリーズタイトルはデュバルのものに

2009全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦オートポリスの決勝が8月30日、大分県のオートポリスで行われ、 ポールシッターの#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)が今季2勝目を挙げた。
小暮はスタートで出遅れたものの、ピット戦略で見事にトップを奪い返すと、最後は後続に19秒以上の大差をつける独走状態に持ち込んだ。
2位にはロケットスタートで一気に順位を稼いだ#36アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)、 3位には#31ロイック・デュバル(NAKAJIMA RACING)が入り、ランキング2位のブノワ・トレルイエ(LAWSON TEAM IMPUL)は8位に終わったため、最終戦を待たずしてデュバルのシリーズチャンピオンがここで決定した。
(天候:晴れ コース:ドライ 観客動員数:11,630人)

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決勝レースは午後2時30分にフォーメーションラップが開始された。
ところがここで#48立川祐路のクルマにギヤボックストラブルが見つかり、立川はスタートできず。修復作業は長引き、 立川は結局13周遅れでコースに加わったが、26週を走ったところで再びピットイン。そのままレースを終えた。

スタートでトップに立ったのは、なんと2番手スタートの#41伊沢拓也だった。
小暮は出遅れてロッテラーにもかわされてしまい、一気に3位に後退してしまう。
一方、昨日の予選の混乱で結局10位からのスタートとされたデュバルも、 1コーナーでアウトに押し出されて12位で1周目を終えることになった。

トップの伊沢と2位のロッテラーはほぼ同ペースで周回を重ねるが、伊沢は徐々に差を広げていく。小暮、塚越、国本、トレルイエ、 石浦らはほぼ1秒前後の等間隔だ。

その4秒後方には、#40リチャード・ライアンを先頭に5台の集団が形成されていった。
その中にはエンジン換装で最後尾スタートとなった#36大嶋和也が含まれていたが、大嶋は早くも11周目にピットイン。 タイヤ交換と給油を済ませると、13周目には1分36秒台のラップタイムを叩き出し、 その後もトップの伊沢をも上回るハイペースで追い上げを開始する。

トップ集団は小暮が22周目、ロッテラーが23周目にピットイン。
この間の作業時間の差と、インラップ、アウトラップの差で小暮はロッテラーの前に出たばかりでなく、 10秒以上のマージンを築くことに成功した。
続いて伊沢が24周目にピットイン。ところが右前輪の交換に手間取って31秒もの間ピットに留まる羽目に陥って順位を落とし、 つかみかけた勝利を逃す結果となった。

レースが全周回数の半ばを過ぎ、上位陣が一通りピットストップを済ませたとき、トップに居たのはなんと大嶋だった。
下位グリッドからのスタートが決まっていた大嶋は予選からニュータイヤを温存する作戦をとり、1スティト目、 2スティント目とニュータイヤで飛ばしに飛ばしていたのだ。
しかしこのトップ進出にはもう一つの理由があった。
それが判明したのは35周目だった。

ここで大嶋は2度目のピットイン。
初めから2ストップ作戦を想定して軽めのタンクで走っていたのだ。
ここで3セット目のニュータイヤを投入した大嶋だったが、2スティント目に充分なマージンを築くことが出来なかったために後退、 結局9位でレースを終えることとなった。
2ストップ作戦を採用したのはもう1台、リチャード・ライアンが居たが、ライアンは結局10位。
今回に関しては2ストップ作戦は正解ではなかったようだ。

これで労せずしてトップに立った小暮は快調に周回を重ね、最後はロッテラーに19秒626の大差をつけて、 第3戦もてぎ以来の勝利をものにした。

一方、チームメイトにしてポイントリーダーのデュバルは1周目に12位まで後退したものの、 自身のピット戦術がうまくいったことに加えて、 前述の伊沢のトラブルやトレルイエのピットでのエンジンストールによる大幅なタイムロスなどもあり、 レース中盤を過ぎた頃には3位まで順位を上げていた。

結局デュバルはそのまま3位でフィニッシュ、トレルイエは8位に終わったために、第7戦終了時点でデュバル51ポイント、 トレルイエ40ポイント、小暮は36ポイントとなり、最終戦を待たずしてデュバルのドライバーズタイトルが確定した。

最終戦、第8戦の舞台はスポーツランドSUGO。
9月27日決勝だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum


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