Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿予選 ロニー・クインタレッリが4位 (INGING)

 ロニー、そしてチームの初優勝に沸いた岡山国際から約1カ月。第5戦の舞台となる鈴鹿サーキットは、追い越しの促進を狙った新空力規定下での250kmレース。ピットインの義務もなく、戦略とセットアップ、両面においてドライバーとチーム力が問われる一戦となる。

第5戦予選1回目

 あいにくのウエットコンディションとなった土曜の公式予選1回目。序盤からまずまずのフィーリングを得て、3番手辺りにつけたクインタレッリ。一方の横溝は序盤こそ中盤に埋もれていたが、セッション半ばには6番手あたりに顔を出してくる。

 しかし、雨の状況も安定せずウエットのコンディションも不安定な状況の中、セッション終盤には雨も上がってやや路面も好転。しかしトップタイムは2分03秒台。クインタレッリはこの時点で2分04秒507、横溝は2分05秒487としてそれぞれ4番手、13番手につけていたものの、最後の最後でスリックを装着したマシンもコースイン、トップタイム更新を果たすなどしたため、最終的にクインタレッリ7番手、横溝14番手でのチェッカーとなった。

第5戦予選2回目

 予想通りのドライコンディションとなると思われたが、セッション開始を前に再び霧雨がコースを濡らし、路面はわずかにセミウエットに。そのため、INGINGのクインタレッリと横溝は開始早々にスリックでコースインすることに。 しかし、セッション開始10分過ぎから雨脚が強まり、いったんほとんどのマシンがピットに戻る状況となるが、タイミングを計っていたクインタレッリはコースに残って走行を続けるが、その後やはりピットに戻る。終盤には再び雨が止みコンディションが向上。残り5分を切った辺りから最後のアタックに出たクインタレッリは、1分43秒777へとタイムアップを果たし3番手に浮上する。

 一方の横溝も終盤に果敢にアタックを敢行。ファイナルラップに一気に1分43秒969へとタイムアップし、一時15番手にまで下げていたポジションを8番手に押し上げることに成功。結果的にINGINGの2台は見事4番手、8番手とそろってトップ10入りを果たしてセッションは終了した。

 ところが、クインタレッリは4番手からのスタートが確定したものの、セッション終了後、最後の横溝のアタックの際に2コーナーでスピンを喫したマシンがあり、横溝はスピン中のマシンの横をすり抜けてのアタックであったため、黄旗区間中の減速義務を謳ったH項違反を問われ、当該タイムを残念ながら抹消され、無念の15番手スタートとなった。

ロニー・クインタレッリ
 「結果的に予選2回目のセッションのみで予選グリッドが決するという形になったけれど、金曜日にはちょっと苦戦していた部分があったので、この予選結果は非常にポジティブに考えているし、うれしい結果だね。昨日から比べればマシンのセットアップは大幅に向上したので、明日の決勝が楽しみだ。朝のフリー走行で確認して決めることになるだろうけれど、ピットストップをするのか、しないのかを含め、いろいろ戦略がポイントになるレースになるだろうね」
横溝直輝
 「金曜日に関してはマシンのセットアップに苦しんでいた部分があったのですが、予選2回目の最後に向けてチームがいいマシンを用意してくれたので、限られた時間の中でしっかりとしたアタックができたと思います。本当はもっと早い段階でタイムを出しておけば、さらに上のトップ4も狙えたほど、これまでの鈴鹿の予選を振り返っても、今日の予選はいい走りができたと満足しています。ただ、黄旗のレギュレーションの解釈など、審査委員会の裁定に疑問を感じる部分はありますが、気持ちを切り替えて決勝に向け、前向きに考えたいと思います」
由良拓也監督
 「予選の内容としては、2台そろってセッション中にドライバーがどんどんコンディションに慣れ、パフォーマンスを上げていくような形でした。その結果、ともにトップ8といういい結果を得られたことには、非常に満足していますね。ロニーに関しては、相変わらず速さを発揮してくれましたし、直輝に関しても今回予選一発でも速さを見せてくれたことは、チームとしては喜ばしい限りでした。ただ、黄旗区間でのタイム抹消に関しては不満が残りますね。いったんH項違反に関して訓戒とする旨の通告書を受け、タイム削除という部分に関しても訓戒という形で免れたものと理解していたのですが、その後にタイム削除という正式結果が出てしまって。納得の行かない裁定ですが、決勝では粘り強く戦いたいと思います」

Text: INGING MOTORSPORT



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