松田 次生(優勝)
去年タイトルを取ったとき、見出しに「ゼロ勝」と書かれて正直胸が痛かったので、
今年はチャンピオンらしく勝って見せようと思っていましたが、開幕戦で勝つことができ、
チームスタッフと去年からやってきたことが実ったのが嬉しいです。
スタートではプレッシャーからかクラッチの繋ぎ方が荒く、ストールしかかりました。伊沢君は良いスタートで前に出られましたが、
ずっとイン側を走っていたので、『曲がりきれないかも』と思っていたら、やはりはらんだので、上手くラインをクロスさせて抜きました。
新しいシステムを積んでることもあり、途中何がおきるか分からなかったので、序盤からペースを上げられるだけあげていき、
周回遅れを抜くときも、青旗を確認してから慎重に抜きました。
開幕前はプレッシャーでがんじがらめでしたが、勝てたことでそれが解けました。チーム全員に感謝していますが、
特にこういう体制を作ってくれた星野監督に感謝します。
立川 祐路(2位)
走り出しからクルマの調子は良かったです。予選が振るわなかったのは、タイム差が少ない中で少しミスをしてしまったのが響きました。
ですから決勝には不安ありませんでした。
スタートでは少しポジションを下げてしまい、燃料が重かったので思うようにペースが上げられませんでしたが、
周回を重ねるにつれて順位を上げていけるようになりました。
実は10周以上早くピットに入る予定だったんですが、途中で引っ張ることになったんです。僕らはQ3に残れなかったので、
ニュータイヤがもう1セットあり、ピットアウトしてからはそれを使って思い切り攻めました。
(ロベルトとのバトルは)チームメイトなので当たる訳にはいきませんが、まぁ面白かったです。
ロベルト・ストレイト(3位)
スタートはハードでした。スローコーナーでアンダーステアがきつくて、イザワやアンドレについていけませんでした。
それでもあまり差をつけられないよう、タイヤを労わりながらピットストップまで辛抱しました。
ピットストップ後は逆にオーバーステアが出てしまったので、タイヤを壊さないよう気を使って走りました。
もう少し上にいけたかも、とは思いますが、最初のレースとしてはベストなリザルトだとも思いますし、
トップ3に入れたことには満足しています。
(立川とのバトルについて)最初に抜かれたときは、タチカワのペースが速かったことと、
自分がまだピットストップ前だったことを考えて敢えて譲りました。変にブロックしてペースを落としても仕方ないですし。
2度目に抜かれたときは何とか抑えようと思いましたが、タチカワのアクセレーションが優れていたので抑えられませんでした。
星野 一義(優勝チーム監督)
嬉しいとともにほっとしています。
決勝前にも色々ありましたけど『あせることはない、調子は悪くないんだから』と言い聞かせてきました。松田選手のレースに対する心構えに、
みんなが引っ張られる形でレベルアップしているのがすばらしいと思います。
今日もアンドレを気にかけていましたので、彼には悪いですけど、ああいうことになってくれてほっとしました。
新しいシステムがつくことでいろんな不安を抱えながらのレースになりましたが、「力の松田」
の走りを見せていれば結果はいずれついて来ると思っていました。
ブノワもトラブルを抱えながら頑張ったと思いますし、平手も思い切りやってくれました。
最後に足回りというお金のかかる部分を壊したのは残念でしたが(笑)これからも「インパルに入ってよかった」
と思ってもらえるようにバックアップしていきたいです。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI