Japanese F3

全日本F3第20戦もてぎ決勝 モンティンが混戦を制す

051023_08 全日本F3選手権第20戦の決勝が10月23日、ツインリンクもてぎで行われ、#14パオロ・モンティン(スリーボンド)が混戦を制して今季3勝目を挙げた。

 朝から時折降っていた雨は第20戦のスタート進行が始まる頃には止み、コース上は未だ濡れているものの、レースが進行するにしたがって路面は乾いていくことが予想される。
 そんな中、トムスの#37中嶋一貴と#38池田大祐の2人と、#50磯崎元彦がレインタイヤをチョイス。#16塚越広大もレインタイヤでコースに出て行ったが、こちらはグリッド上でスリックタイヤに履き替えた。彼ら以外のドライバーは全てスリックタイヤでスタートに臨む。

 スタートでは、ポールの#10武藤英紀が1コーナーへオーバースピードで入ってしまい、#12横溝直輝、モンティンの先行を許す。さらにその後方からは、レインタイヤのアドバンテージをフルに生かした池田が好ダッシュをみせ、5コーナーで武藤を抜き去って3番手に浮上してきた。
 2位につけていたモンティンは、トップの横溝を激しく攻め立て、3周目のバックストレッチでインに並びかけてトップを奪う。その後方で一旦は池田に抜かれた武藤が90度コーナーで抜き返してきた。レインタイヤのアドバンテージは2周ともたなかったようで、池田は5周目には塚越にも抜かれて5位に落ちてしまった。

 しかしここで、#19折目遼が1コーナーでスピン。コースを塞ぐ形でストップしてしまったためにセーフティーカーが導入されることとなった。

 レインタイヤでスタートした池田、中嶋、磯崎の3台はここでピットイン。スリックタイヤに交換してコースへと復帰しようとするが、ピットレーンで中嶋と池田が交錯しそうになり、中嶋がエンジンをストールさせてしまう。池田は大きく順位を落としながらも隊列に加わったが、中嶋はエンジンを再始動させることができずにクルマを降りてしまった。
 セーフティーカーは2周でピットへと戻っていき、リスタート。
 トップのモンティンが快調に後続を引き離しに掛かる一方、2位の横溝は激しく順位を入れ替えながら追い上げてきた武藤、オリベイラらの猛攻にさらされる。次第に塚越もこの集団に追いついてきた。

 11周目のバックストレッチで、インをブロックしようとした横溝のアウト側からオリベイラが豪快に抜き去っていく。イン側の濡れた路面に梃子摺る横溝は武藤にも抜かれ、一気に4位に後退。さらにストレイトや塚越も横溝を攻略していく。

 リスタート直後からトップを快走していたモンティンだったが、コースが乾くにつれてオリベイラや武藤がじわじわと差を詰めてきた。
 残り5周を切って3台はついにテール・トゥ・ノーズ状態になるが、そこからはオリベイラも武藤も決め手を欠き、3台連なったままチェッカーを受けるしかなく、モンティンの今季3勝目が決まってF3の2005シーズンは幕を降ろした。

(TEXT:末廣和久  Photo:Keiichiro TAKESHITA)



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