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VITA筑波

第5戦筑波決勝 兒島弘訓がポール・ツー・ウインの完勝でシリーズチャンピオンを確定

優勝は兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)

 VITA筑波シリーズ第5戦決勝は10月26日(日)に行われ、ポールポジションからスタートの兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)がホールショットを奪うとそのまま後続を引き離してぶっちぎりで18周を走り切りフィニッシュ、開幕5連勝でシリーズチャンピオンを決めた。

 第5戦決勝は午前10時52分にフォーメーションラップ開始。依然として小雨が降り続け、気温15.4度、路面温度17.5度と肌寒いコンディション。予選時に比べると路面の水量はかなり減っているように見える。予選終了から約2時間と慌ただしいタイムスケジュールで各車準備を整える。スターティンググリッドへの試走で本日鬼門の第2ヘアピン出口で樋尻勝利(ABBEY★BON)が姿勢を乱してスピン、タイヤバリアに接触する一幕もあったが無事にコースに戻り6番グリッドについてレーススタート。

決勝がスタートした

 ポールポジションの兒島が好スタートでホールショットを奪ったのに対してフロントロウから出た西濱康行(ETA白波ワークスVITA)の出足が鈍く、逆に蹴り出しのよかった3番手スタートのICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)がストレートで前に出て2位を奪って第1コーナーへ。さらに後方では5番グリッドのBurton Hana(Circuit Orange)の加速が鈍く、6番手スタートの樋尻と7番手スタートの山本龍(お先にどうぞ⭐︎VITA)が先行する。樋尻はその勢いのままに4番手スタートの並木海和(ViVa ETA VITA)とサイド・バイ・サイドで第1コーナーを立ち上がるとS字の進入でオーバーテイク、4位に上がる。

 下位グループでも10番手スタートのサトウタカヒロ(TIPO ETA VITA)が第1コーナーで8位に上がると7位にドロップしたHanaを追い立てるが、焦りが出たか第2ヘアピンからの立ち上がりで姿勢を乱して一瞬失速。逆に渡邉顕(ELEVレーシングVITA01)を前に出してバックストレートへ。しかし今度は渡邉が最終コーナー入り口でコースオフ、すぐにコースに復帰したものの最下位まで順位を落としてしまう。

 オープニングラップを終えてトップ兒島は2位KIMURAに0.812秒の差。3位7西濱はそこから1.123秒離されて、0.517秒差で追う4位樋尻のプレッシャーにさらされている。5位#木はそこからやや離されトップから4.313秒差。その0.320秒後方6位で山本がチャンスを伺っている。

 2周目に入り兒島はさらに加速、セクター1、2、3とギャップを築いてKIMURAとの差を1.346秒に拡大。3位西濱と4位樋尻は0.5秒差と依然接近戦。5位並木を挟んで6位の山本に対してHanaが接近。バックストレートで前に出て最終コーナー手前で6位を奪い返すことに成功。ここで失速した山本サトウ、土屋伊津季(ディープレーシングVITA)が次々とオーバーテイク。7位サトウ、8位土屋の順となり山本は9位までドロップ。

 順位変動こそ少ないがバトルが静かに進んでいる中で、トップ兒島は一人旅を続け、4周目1分12秒816、5周目12秒609、6周目12秒428と最速ラップを更新し続けて、7周目で2位 KIMURAとは8.011秒の大差。3位西濱、4位樋尻はそれぞれ前と1.388秒、1.956秒差とややギャップが拡がり単独走行に。そこから7秒以上後方で並木、Hana、サトウの5位グループはそれぞれ0.351秒、0.491秒の間合いとバチバチの接戦を演じている。

 この5位グループのバトルはレース後半戦に入っても続き、3台のギャップは8週目1.03秒、9周目0.479秒といよいよ三つ巴のテール・ツー・ノーズ状態。そして迎えた11周目、まずサトウがメインストレートの加速でHanaのスリップストリームから抜け出し、並走でコントロールラインを同タイムで通過すると第1コーナー入り口でインから攻略、6位に上がる。さらに12周目、13周目と前を行くチームメイト並木に接近、0.262秒まで肉薄する。

 そして中団のバトルに耳目が奪われている間に反転攻勢に出ていたのが3位西濱で、9周目に1.682秒まで開いていた2位KIMURAとの差を10周目1.157秒、11周目0.706秒、13周目0.496秒と削り取りプレッシャーをかける。

 トップ兒島は12周目にラップタイムを1分11秒台に入れて11秒933、さらに13周目に11秒795、14周目11秒727とタイムを削り突けて迎えたファイナルラップ。11秒499とこの日のファステストラップを叩き出して2位以下に21秒の大差をつけてフィニッシュラインを通過。圧倒的な速さで勝利を掴んだ。2位KIMURA、大差はついたがスタートでつかんだ2位のポジションを西濱から0.716秒の差で守り切り、1年ぶりの筑波で表彰台を獲得した。3位西濱、4位初めての筑波で健闘した樋尻。5位はサトウを0.7秒差に振り切った並木、サトウは10番手スタートから6位までポジションを上げた。

 優勝した兒島選手はこれで5戦すべてポール・ツー・ウイン、各レースのファステストラップも叩き出しての完勝で100ポイントを獲得。11月23日の最終戦は欠場とのことだがランキング2位の西濱選手とは36ポイントの差があり、最終戦を待たずにVITA筑波シリーズのチャンピオンが確定した。

 VITA筑波シリーズ最終戦は11月23日(日)に開催される。

決勝2位はICHIRO KIMURA(KOO'ON with ABBEY)

決勝3位は西濱康行(ETA白波ワークスVITA)

決勝4位は樋尻勝利(ABBEY★BON)

決勝5位は並木海和(ViVa ETA VITA)

決勝6位はサトウタカヒロ(TIPO ETA VITA)

表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Asako SHIMA
Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE

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