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F110 CUP

第2戦SUGOレース3決勝 ホールショットを奪った落合蓮音が2度のリスタートを決めて優勝

優勝は落合蓮音(HOJUST & EAGLE)

 「GSTR GRAND PRIX F110 CUP」の第2ラウンドがスポーツランドSUGOで開催され、まず第3戦が5月11日(日)午前に行われ、スタートでトップに立った落合蓮音(HOJUST & EAGLE)が優勝した。

 前日の予選とは打って変わって朝から晴天に恵まれたスポーツランドSUGO、午前10時10分のコースイン開始時点で気温20度、路面温度39度の好コンデションだが風速9メートルの風がメインストレートを吹き抜け、グランドスタンド後方の旗がはためいている。各車スリックタイヤでコースインを開始するが、予選15番手のジェフリー・ラム(LAM Motorsports)が予選時のホワイトラインカットにより、また予選通過タイムがクリアできなかったYUGO(S2R Racing)は請願により、それぞれピットスタートとなった。

 午前10時25分フォーメーションラップ開始。14台がグリッドに整列して12周もしくは25分のレースがスタート。

 蹴り出しがよかったのが2番グリッドから発進の落合で、ポールシッターの酒井がややもたつく間に並びかけると一気に前に出てホールショットを奪う。同じく出足がよかったのが4番手スタートの鈴木悠太(ZAP SPEED F110)で。3番手の菊池貴博(きくちおやこF110)の前に出る。第1コーナーへは落合~酒井~鈴木~菊池の順でターンイン。ハイポイントコーナーまでに落合は酒井に5メートル程度の差をつけてバックストレートへ。そしてSPアウトコーナーの出口からの立ち上がりで4位を走る菊池が姿勢を乱してスピン。アウト側のガードレールにクラッシュしてしまう。

 オープニングラップを終えてトップ落合は2位酒井を大きくリード、3位鈴木の後方には豊島里空斗(Dr.Dry Racing F110)が接近し、メインストレート後半で並びかけると第1コーナーへのブレーキングでインからオーバーテイク、3位にポジションを上げる。鈴木の後方は加納康雅(AKILAND F110)が中井陽斗(HELM GSTR F110)を仕留めて5位に上がっている、中井は6位。トップグループが第2セクターに差し掛かった頃に菊池のマシン移動のためにセーフティカー(SC)投入が宣言される。落合を先頭に隊列を組んでレース再開を待つことに。SCランは5周目まで続き6周目からレースは再開。

 先導する落合は最終コーナー手前から加速を開始、酒井を引き離すことに成功して0.609秒差でコントロールラインを通過する。酒井の後方、豊島の加速がややにぶく、0.131秒差で4位鈴木、0093秒差で5位加納と3台がテール・ツー・ノーズ状態でコントロールラインを通過、ここで鈴木と加納が同時に左サイドに進路を変えて豊島をオーバーテイクするような動きを見せるが接触があり、鈴木が姿勢を乱して左サイドのガードレールに激しくクラッシュ、跳ね返された車体は横転しながら第1コーナーアウト側グラベルで停止する。ただちに赤旗が提示されレースは中断。鈴木のマシンはかなりのダメージだが幸いなことにドライバーはすぐにマシンを降りて無事が確認される。

 落合を先頭にいったん各車ピットロードへ入ることになるが、落合だけは何故かコースにとどまりコントロールライン辺りでストップする。ブリーフィングで指示された赤旗時の手順を間違えたようで、オフィシャルの手でピットレーンまで戻される。落合にはレース後訓戒が下された。

 赤旗による中断は17分間で解除され、ピットレーンに戻された落合を先頭にSCによる先導でレースは7周目から再開される。この時点の順位は落合~酒井~豊島~加納~中井と続き6位にはレースデビューのアイレ ハルンが上がってきている。アイレは12番グリッドからスタートで一気に前を仕留めてポジションアップ。10位で第1コーナーへ飛び込むと第2コーナーで9位に浮上、菊池のクラッシュで8位まで順位を上げ、さらに2周目の赤旗前に大川烈弥(群馬トヨペットチームRiNoA)もオーバーテイクして7位までポジションを上げていた。

 SCは2周でコースを外れ9周目からバトル再開。落合はSPアウトコーナーから加速を始めて2番手以下を一気に引き離そうとするが今回は酒井もこれに追随。今回は0.408秒差で続く。3位豊島0.346秒差、4位加納0.188秒差とこちらも接近している。その後方ではアイレが中井のテールに張り付いてコントロールラインを通過、第1コーナーでアウトから仕掛けるそぶりを見せるが勢い余ってコースオフ、すぐに復帰するが中井を逃がしてしまい、第4コーナーでは逆に7位の一宮總太朗(HELM GSTR F110)からプレッシャーを受ける状況に。

 落合は酒井との間合いをじわじわと拡げて0.992秒差まで離して9周目を終了。一方で豊島が酒井に接近してサイド・バイ・サイドでメインストレートを通過、11周目の第1コーナーでオーバーテイクに成功し2位に上がる。このバトルの間に落合はリードを1.660秒まで拡げてファイナルラップへ。豊島~酒井~加納~中井が0.4~0.6秒とほぼ等間隔。接近しているのが6位アイレと7位一宮で0.275秒の差だがアイレがしっかりとブロックしている。

 12周を終えて落合がトップチェッカー、3月のもてぎでの第2戦に続いての連勝だ。2位豊島は最後に1分23秒356のファステストラップで追ったが届かず、3位酒井、4位加納、5位中井、6位アイレというトップ6となった。

 なお決勝結果については鈴木と加納の接触について抗議が出されて審議になっており、暫定結果となっている。

 F110CUP第4戦決勝は本日午後1時40分から行われる。勢いに乗る落合か、巻き返したい酒井か、それとも新たな優勝者が出るか、興味は尽きない。

決勝のスタートシーン

クラッシュする鈴木悠太(ZAP SPEED F110)

レースは途中セーフティーカーが導入された

決勝2位は豊島里空斗(Dr. Dry Racing F110)

決勝3位は酒井翔太(ファーストガレージF110)

決勝4位は加納康雅(AKILAND F110)

決勝5位は中井陽斗(HELM GSTR F110)

決勝6位はアイル・ハルン(BJ Racing Pod Cafe)

表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE

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