全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第15戦の決勝が、9月15日、岡山国際サーキットで行われ、ポールポジションスタートの小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)がスタートから独走に持ち込み、今大会2勝目を挙げた。2位にはケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)が入り、B-Maxチームがこの週末三度目のワンツーフィニッシュを飾った。
マスタークラスは、DRAGON(TEAM DRAGON 324)が優勝。DRAGONは今大会の3レースすべてを制し、ポイントでも今田信宏(JMS RACING TEAM)を大きくリードすることになった。
どんよりとした曇り空のもと、スタートを迎えた第15戦のフロントローは、第13戦、第14戦に続いて、B-Maxの二人、小出とフレデリックが並んだ。雨予報は外れ、路面は完全ドライ。こうなると今週末の小出を止められる者はいないと思われた。
その予想どおり,スタートを決めた小出は、フレデリックを従えて1周目を終えると、2周目には早くも2秒のギャップを築く。フレデリックの後方には、小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)、そしてオープニングラップで順位を1つ上げた荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)が続いた。
この週末、完璧なまでの仕上がりを見せる小出は、周回を重ねるたびに2位以下との差を開き、レース折り返しとなる9周終了時には、4秒と完全に安全圏に逃げてしまった。
2位以下のフレデリック、小林、野中、荒尾は、1秒弱の等間隔で走行を続けるが、順位が変動するには至らず、この状態が最後まで続いた。
トップを快走する小出は、レース後半も気を抜くことなく、さらに差を開いて、今大会2勝目、今シーズン6勝目のチェッカーを受けた。2位以下も順位変動はなく、フレデリックが今大会3度目の表彰台、小林も第13戦に続き二度目の表彰台に上った。
今週末の結果で、野中に大きく水を開けてシリーズをリードすることになった小出だが、「あまり先のことは考えずに、目の前のレースに全力で取り組んでいきます」と、自ら気を引き締めていた。
マスタークラスは、第14戦の接触のダメージで今田が出走を取り消し、DRAGON、藤原誠(TEAM DRAGON 324)、清水康弘(GNSY 324)による戦いとなった。序盤はスタートで前に出た藤原がリードしたが、8周目にDRAGONが逆転すると、以降は各車の差が徐々に開いて、DRAGONがこの週末3連勝。
今大会、今田がノーポイントで終わり(74p)、3連勝で103pとなったDRAGONがチャンピオン争いでかなり優位に立つことになった。
次の大会(第16-18戦)は、11月9-10日に鈴鹿サーキットで開催される。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Atsushi BESSHO