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第6戦SUGO決勝 最後尾から脅威の大逆転! 37号車Deloitte TOM'S GR Supraが今季2勝目を達成

優勝はDeloitte TOM\'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)

 2024オートバックス スーパーGT第6戦「SUGO GT 300kmレース」の決勝が9月22日、宮城県村田町のスポーツランドSUGOで行われ、GT500クラスはクラス14番手からスタートした37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)驚異的な追い上げでトップに立ち、見事今シーズン2勝目をものにした。

 決勝日のSUGOも朝から雨が降り続いており、サポートレースとして行われたFIA-F4選手権はインディペンデントクラス、チャンピオンクラス共にセーフティーカー先導のまま赤旗終了という最悪のコンディション。

 このため第6戦のウォームアップ走行も開始時刻が当初予定より1時間遅れ、午後1時にコースオープンとなったが、開始わずか7分で永井宏明(apr GR86 GT )がSPアウトコーナーの先でコースを飛び出したため、赤旗中断となってしまう。

 ウォームアップ走行は午後1時17分に走行再開となり、27分に終了した。

 スタート進行が始まると雨は止み、空も次第に明るくなってはいたが、ライン上はウェットのまま。このため第6戦決勝は午後2時22分よりセーフティーカースタートで始まり、4周目から追い越しが可能となった。

 するとすかさず国本雄資(WedsSport ADVAN GR Supra)と坪井翔(au TOM'S GR Supra)が大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)を抜き去って2番手と3番手に。更にその後方からベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)が迫ってきて、36号車を抜き去ると、5周目の1コーナーで19号車をも抜いて2番手に浮上する。続いて36号車の坪井も19号車をを捉え、同じ周のハイポイントコーナーで12号車をも捉えて2番手にジャンプアップしてきた。

 この間にトップの38号車は、石浦が3周終わりでは3秒3、5周終わりで4秒06と着実にリードを広げるが、6周目に入ると36号車がその差を縮めにかかり、7周目に3秒7、10周目には1秒9、そして13周目には0秒88にまで迫り、16周目のハイポイントでついに坪井が石浦のインに飛び込んでトップに浮上すると、17周目には4秒78と一気に後続を突き放した。

 その後も着実にリードを広げる36号車だったが、更にその後方から驚異的な追い上げを見せたのが笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)だった。

 笹原はタイヤを気遣う我慢の走りでリスタート直後は最後尾に後退するが、タイヤが作動領域に入るや一気に反撃を開始し、10周目に松田次生(リアライズコーポレーションADVAN Z)を捉えて14番手に浮上すると、その後も13周目に10番手、17周目に7番手、22周目に6番手、24周目にトップから徐々に後退していた38号車を捉えて4番手、とどんどん順位を上げてきていた。

 そして上位陣が26周目に入ったところで佐藤公哉(HOPPY Schatz GR Supra GT)と新田守男(K-tunes RC F GT3)がSPアウトで絡むアクシデントが発生、再びセーフティーカーが導入された。

 セーフティーカーは31周目にピットイン。レースは32周目から再開となる。

 するとすかさず笹原は、17周目に12号車を捉えて3位に浮上していた塚越広大(Astemo CIVIC TYPE R-GT)を捉えて3位に浮上、37周目には2位まで順位を挽回していた14号車とトップの36号車を次々に抜き去り、ついにトップに躍り出た。

 すると42周目に入ったところで石川京侍(GAINER TANAX Z)がレインボーコーナーを飛び出すアクシデントが発生。それを見てとった37号車をはじめとするGT500の上位陣は一斉にピットに飛び込み、スリックタイヤに履き替えてコースに戻っていく。

 その直後、競技団はフルコースイエローを宣言し、44周目にSCボードを提示。この日3度目のセーフティーカーランが行われることとなった。

 車両回収に時間がかかったこともあり、レースは50周目からようやく再開となる。

 ジュリアーノ・アレジ(Deloitte TOM'S GR Supra)がトップを快走するその後方では、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)がトップに迫るハイペースで追い上げを開始、レース再開時点で10番手にいた大湯は、51周目を7番手で戻ってくると、クラス全車がピット作業を終えた時点で3位となり、58周目に12号車を捉えて2位に浮上、トップ37号車の追い上げを開始した。

 しかし37号車のアレジは大湯を上回るハイペースで周回を重ね、61周目までに12秒693のリードを築き上げると、その後も70周目に12秒780、72周目に17秒455、76周目には22秒052と後続を全く寄せ付けない走りを見せ、最後は19秒957差を2位以下につけて84周を走り切り、37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)は第3戦鈴鹿以来の今季2勝目を挙げた。

 2位には38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)が入り、トヨタGRスープラが1-2フィニッシュを達成。12号車MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が3位で久々の表彰台を獲得した。

 なお、ポイントリーダーの36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が4位でこのレースを終えたため、ドライバーズポイントは坪井/山下組が49ポイント、笹原/アレジ組が48ポイントとなり、僅か1ポイント差ではあるものの、依然として36号車au TOM'S GR Supraの二人がトップを守っている。

 また17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)はピット作業違反によりドライビングスルーペナルティを課せられて7位に後退、その結果100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)がホンダ勢最上位の5位でフィニッシュしたことにより、山本/牧野組が43ポイントでランキング3位となっている。

 次戦の舞台は九州のオートポリス。第5戦鈴鹿が延期となったため、今年はフルポイントでの戦いとなる。10月20日決勝だ。

レースは途中2回のセーフティーカーが導入された

36号車au TOM\'S GR Supraと38号車KeePer CERUMO GR Supraの争い

12号車MARELLI IMPUL Zと100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTの争い

38号車KeePer CERUMO GR Supraと12号車MARELLI IMPUL Zの争い

決勝2位はKeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)

決勝3位はMARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)

表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Kazuhiro NOINE


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