2024オートバックスSUPER GT第2戦「富士GT350kmレース」の公式練習が静岡県・富士スピードウェイで行われ、GT300クラスは56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)がトップタイムをマークした。
今大会から、GT300クラスに対するサクセスウェイトの上限が80kgから50kgに下げられた。すでに昨年までの上限100kgから、今シーズンは安全性の向上を目的に80kgに低減されていたが、これを「昨年までの実績がある重量を超過しないこと」とし、さらに下げるというものだ。
この恩恵を受けるのは、現時点でランキング1、2位の2号車muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)と88号車JLOC Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)の2台。特に2号車muta86は、従来の規定では上限の80kgを積むところを50kgで済むことになる。すでに前戦で54kgを搭載し2位表彰台を得ているmuta86にとっては、追い風となることは間違いない。
そのmuta86は直線の長い富士では、やや苦戦することが予想されていたが、公式練習では積極的に周回を重ね、13番手タイムをマークしてきた。
公式練習でトップを奪った56号車リアライズGTRは、富士では強さを発揮し第2戦でも2位表彰台を得ている。今回も7周目に1分37秒984をマークすると、残り周回は決勝想定のロングランを行った。
2番手タイムは、第2戦で勝利し、やはり富士を得意としている88号車JLOC Lamborghini。3番手は6 号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)、4番手は最後にタイムを出してきた4号車グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)。
この上位4台はヨコハマタイヤユーザー。GT300クラスの参加27台中15台がヨコハマタイヤを履くという数的有利はあるものの、富士ではヨコハマタイヤに分があるようだ。
そして、5、6番手につけたのが、ミシュランタイヤユーザーの7号車Studie BMW M4(荒聖治/ニクラス・クルッテン/ブルーノ・スペングラー)と45号車PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/リル・ワドゥー)。前戦鈴鹿で入賞したこの2台は上り調子なだけに目が離せない存在だ。
公式練習で上位につけた車両以外にも、今シーズンはトラブル続きで結果を残せていない2021年の王者、61号車SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)など、気になる車両が目白押しだ。
予選は、本日午後2時25分から、ノックアウト方式で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Motorsports Forum