全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第4戦の決勝が5月18日、大分県日田市のオートポリスで行われ、予選2番手からスタートした野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)が序盤でトップに立ち、2年1ヶ月ぶりの優勝をものにした。
第4戦決勝は午後3時30分にフォーメーション開始。規定周回数は21だ。ポールポジションの小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)は、動き出しのクラッチミートに失敗して出遅れたものの、なんとか隊列に追いついて、本来のグリッドに戻ってきた。
スタートでは小林が1コーナーを制し、野中が2番手で続くが、その後方では荒川麟(TEAM DRAGON 324)と古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)が3位争いを展開。古谷が3コーナーでコースオフを喫して順位を落とす。さらにその後方で荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)と中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)もコースオフ。このうち中村がウォールに突っ込んでストップしたため、2周目から早くもセーフティーカーが導入されることになった。
車両回収はすぐに終わり、セーフティーカーは2周終わりでピットイン。レースは3周目から再開となる。するとすかさず野中が第2ヘアピンでインから小林を抜いてトップに躍り出た。
2位に下がった小林は野中についていけない。この周だけで野中は0秒873のリードを築くと、その後もぐんぐん差を広げていく。小林の背後には荒川が迫ってきた。
4周終わって野中のリードは1秒336。5周終わって野中のリードは2秒094となり、10周目には3秒971。15周目には6秒847となった。
野中はその後も小林に全く追撃の機会を与えず、最後は7秒272の大差をつけてチェッカーを受け、2022年4月の第1戦富士以来となる待望の勝利を手にした。
ポールポジションの小林は惜しくも敗れたが、SFLデビュー戦を2位表彰台とまずまずの結果で締め括った。
自らチームに売り込んでスポット参戦を勝ち取った荒川は、小林の1秒後ろでチャンスを窺ったが、最後まで攻略の機会は訪れず、小林のペースに付き合わされる格好で21周を走り終えた。しかし荒川にとってもこれはSFLで最初のレース。3位表彰台は上出来といえるだろう。
この結果第6戦決勝は野中誠太がポールポジション、小林利徠斗が2番手となり、荒川麟は3番手からスタートすることとなった。
次戦第5戦決勝は19日朝9時より、第6戦決勝は午後0時15分より、いずれも14周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Kazuhiro NOINE