6月1日、開幕大会から約1か月を経過し、2024年FIA-F4選手権シリーズの舞台は三重県・鈴鹿サーキットに移された。
開幕大会では、エンジントラブルが多発したことで、メーカー系のエントラントなどが、第2戦の出走を見合わせるという事態が発生してしまった。
エンジンを供給するトムスは、トラブルの原因を振動によるイグニッションハーネスの断線と突き止め、ハーネス、イグニッションコイルを対策部品に交換。事前に行われたスポーツ走行ではトラブルは出なかったとのこと。
これで一応の解決を見て、今大会には無事全車が出走し、主催者、関係者は胸を撫で下ろした。
午前8時35分からクラス別に行われた予選では、チャンピオンクラスは野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)が見事ダブルポールポジションを獲得。インディペンデントクラスは、第3戦は今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)、第4戦はDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)がPPを奪い、B-Maxがメンテナンスする車両が両クラスのPPを独占した。
■チャンピオンクラス
最初に2分7秒台に入れた佐野雄城(TGR-DC RS F4)がリードする形で始まった予選は、終盤になるにつれて野村勇⽃(HFDP with B-Max Racing)と洞地遼⼤(HFDP with B-Max Racing)のホンダ育成の二人が徐々にタイムアップ。これに、森⼭冬星(HELM MOTORSPORTS F4)も絡んで僅差の勝負になったが、最後に2分7秒691、7秒601と立て続けに好タイムを叩き出した野村が、第3戦およびセカンドタイムで決まる第4戦のポールポジションを獲得。チームメイトの洞地が7秒734で第3戦、森山が第4戦の2番グリッドを手にした。
トヨタ育成ドライバーは第3戦、第4戦ともに4位の佐野が最上位だった。
■インディペンデントクラス
開幕大会を欠場した、植⽥正幸(Rn-sports MCS4)、今⽥信宏(JMS RACING with B-MAX)、鳥羽豊(HELM MOTORSPORTS F4)らの強豪がエントリーしたことで、今大会はフルメンバーでの戦いとなった。その鳥羽が早々に2分11秒254をマークするが、4周目のアタックで今田が11秒の壁を破る2分10秒973でトップタイムを更新。さらに開幕戦を制したDRAGON(B-MAX TEAM DRAGON)が10秒944でトップに立つなど、目まぐるしくトップが入れ替わった。
この戦いは予選終了まで続き、特にチームメイトの今田とDRAGONは意地のポール争いを繰り広げ、両者ともに8周目となるアタックで今田が10秒845、DRAGONが10秒906とベストタイムをマーク。最後は今田に軍配が上がったが、セカンドタイムで決まる第4戦のポールはDRAGONが奪った。
セカンドローには、鳥羽とKEN ALEX(BUZZ RACING)が、第3戦、第4戦で位置を入れ替え並ぶことになった。
第3戦の決勝は、本日午後2時から、第4戦決勝は明日の午前8時40分から、ともに11周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Atsushi BESSHO