全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第14戦の決勝が、岡山国際サーキットで行われ、2番グリッドから好スタートを見せた小出峻(HFDP WITH TODA RACING)が、昨日の第13戦に続いて連勝を飾った。
晴天ながら暑さが和らぎ若干過ごしやすい天候となった日曜日。朝8時50分という早い時間のスタートを迎えた。初のPPを得たイゴール・オオムラ・フラガ(FANATEC-GRAN TURISMO with B-MAX)、昨日優勝を飾った小出、そして逆転チャンピオンを狙う木村偉織(HFDP WITH B-MAX RACING)とホンダ系チームが上位グリッドを占めた。
スタートは、「全集中していた」という小出が好ダッシュを決め、1コーナーまでに完全にフラガの前に出ることに成功。小出、フラガ、木村の順でレースが始まるが、後方で7位争いをしていたエンツォ・トゥルーリ(モビリティ中京 TOM'S 320)とデビッド・ビダーレス(B-MAX RACING 320)が接触。トゥルーリはマシンを止め、オープニングラップからセーフティカーランとなった。
4周終了時にリスタートなるが、このチャンスを逃さなかった平良響(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)が、野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)を仕留め4位に浮上。さらに前を行く木村を追う。
ここからは、一旦ピットに入り最後尾に下がったビダーレスがマスタークラスを抜いて徐々にポジションを上げた以外に順位変動はなかったが、注目されたのが木村と平良によって繰り広げられたファステストラップ争いだ。
ファステストをマークしたドライバーに与えられる1ポイントは、後々チャンピオンシップを左右するかもしれないため、二人にとっては喉から手が出るほど欲しいポイントだ。
レース折り返し時点では、6周目に小出がマークした1分24秒608がファステストだったが、これを更新すべく、木村はやや前車との差を開いて攻め、9周目1分24秒912、10周目24秒764と自身のベストラップを更新するが僅かに届かず。
これを見た平良は、レース終盤になってアタックをかけ、17周目1分24秒715、そして最終ラップ、ついに24秒531を叩き出して、貴重な1ポイントを手にした。
この結果、木村は3位5ポイントを加えて81ポイント、平良は4位3ポイントとファステスト1ポイントを加えて89ポイントとなった。一方、小出は優勝10ポイントを加え65ポイントと、まだ二人との差はあるものの、連勝したことで二人に絡む可能性は大きくなってきた。
マスタークラスは、昨日のお返しとばかりにDRAGON(TEAM DRAGON B-MAX 320)が快走。今田信宏(JMS RACING with B-MAX)に対し、序盤から常に2秒のマージンを持ちながらチェッカーを受けた。
こちらも今田が106ポイント、DRAGONが97ポイントと二人による熾烈なチャンピオン争いが繰り広げられている。
今大会の最終レース第15戦の決勝は、本日午後2時20分から18周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Motorsports Forum